ドラえもん のび太の月面探査記 単語


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2018年 2019年 2020年
のび太の宝島 のび太の月面探査記 のび太の新恐竜

ドラえもん のび太の月面探査記』とは、映画ドラえもんシリーズ第39作目である。新キャストでは第14作目にあたる。2019年3月1日に公開された。

主題歌は『THE GIFT』。作曲・編曲・歌:平井大、作詞:EIGO・平井大。

概要

てんとう虫コミックス『ドラえもん』第23巻に収録されている「異説クラブメンバーズバッジ」を原案としたオリジナル作品。

むぎわらしんたろうによると月を舞台にした大長編はこれまで何度も案として上がっていたものの、いずれも頓挫していたらしく、本作でようやく形となった。

『ドラえもん』という作品の本質でもある「想像力」をメインテーマとし、『竹取物語』のモチーフやこれまでの『大長編ドラえもん』オマージュがふんだんに取り入れられた作品となっている。
オープニングアニメーションも月や兎、異説にまつわるネタが凝縮されており、必見。

脚本は藤子・F・不二雄の大ファンである、作家の辻村深月が執筆。
辻村自ら書き下ろした本作の小説版も刊行されており、キャラクターたちの心情・映画版では尺の都合でカットされたシーン・各設定の詳細と補完が行われている。
辻村曰く「もう一つの映画を撮るような気持ちで小説の中に飛び込んでいった」とのこと。

例年の映画情報公開時期である9月になっても一切告知がされていなかったが、10月11日に突如公式サイトが出現し、謎のカウントダウンが開始される。
のび太(11日)→しずか(12日)→ジャイアン(13日)→スネ夫(14日)→ドラえもん(15日)の順でそれぞれキャッチコピーを添えてビジュアルが日ごとに表示され、15日の18時にタイトル・メインビジュアル・メインキャッチコピー・スペシャル映像・ゲスト声優・主題歌が一斉に発表された。

映画公開後の2019年3月8日より、マクドナルドのハッピーセットに本作品を題材としたおもちゃが追加された。

あらすじ

月面探査機が捉えた白い影。のび太は月のウサギだと主張するが、みんなから笑いものにされてしまう。
ドラえもんはひみつ道具の「異説クラブメンバーズバッジ」を使い、月の裏側にウサギ王国を作ることに。
そんなある日、のび太の学校に転校生がやってきた。
ルカと名乗るその少年と共に、のび太たちは月のウサギ王国へ行く事にするが…。

ゲストキャラクター

ルカ (CV:皆川純子)
のび太たちの学校に転校してきた少年で、物語の鍵を握る人物。
何かを隠すように帽子を被り続けている。
正体は月の裏側で暮らす超能力を操る種族「エスパル」の一人。
帽子を被っていたのは兎のような耳(後述)を隠すためであった。
地球では「月野ルカ」と名乗っていた。御年1010歳
ルナ (CV:広瀬アリス)
ルカの姉。あまり似ていないが、姉弟の間柄。
本作のヒロインであり、心優しい性格をしている。
実は竹取物語のかぐや姫本人。1015歳。
モゾ (CV:ゆきじ)
ルカたちエスパルの友だちで、ツキノワリクガメという種類の亀。
足が速く、甲羅は宇宙一硬い(本人談)。
口癖は「○○なのをご存じない?」。
ノビット (CV:渡辺明乃)
メガネをかけ少しドジなところが特徴の一風変わったムービット。
のび太そっくりということで「ノビット」と呼ばれる。
発明が得意だが作った物は全てあべこべになってしまう。
キャンサー (CV:中岡創一(ロッチ))
眠そうな目が特徴のカグヤ星の軍人。
ゴダードの部下で、クラブとコンビを組んでいる。
クラブ (CV:高橋茂雄(サバンナ))
鋭い目つきが特徴のカグヤ星の軍人。
ゴダードの部下で、キャンサーとコンビを組んでいる。
ゴダード (CV:柳楽優弥)
エスパルを探す部隊の隊長。
仮面で顔を隠したミステリアスな男。
エスパルにこだわっており、ある予言を信じている。
かつてエスパルを生み出した生物学者ゴダール夫妻の子孫。
ディアボロ (CV:吉田鋼太郎)
カグヤ星を支配する帝。本作のラスボスである。
表向きは闇に閉ざされてしまったカグヤ星に光を取り戻させるべく、
ゴダードたちにエスパルを捜索させている。しかし実態は、
エスパルの力の源であるエーテルを得るのが目的で、カグヤ星の事はどうでも良かった。
御簾の向こう側にシルエットで姿が映っていたが実体ではなく、
本体はポッド型メカのモニターに映る老人。
その正体はかつてカグヤ星の月を砕いた破壊兵器のAIであった。
圧制を敷いてきた暴君だが、巧みに情報操作をしていたようで
臣民からは1000年間続く帝の血筋と思われていた。

用語

  • エスパル
    カグヤ星の生物学者ゴーダル夫妻が生み出した世界に11人しかいない種族。
    エーテルというエネルギーを作り出し、超能力を使うことが出来る。
    兎のような耳がエーテルを使うためのセンサーの役目を果たす。
    不老不死であり、個人差はあるものの肉体の成長は子どもの姿で止まってしまう。
    1000年前、エーテルを利用した破壊兵器によってカグヤ星の月が砕けた事件がきっかけで、
    これ以上力が悪用されないようゴダール夫妻によってロケットへ乗せられ、太陽系へとやってきた。
    当初は地球に住もうと考えたが、既に人類が文明を築いていたため月の裏側にコロニーを作り、
    長い間ひっそり暮らしてきた。自給自足の体制を築き上げており、綺麗な水や酸素を自力で作っている。
    エーテルを使うとカグヤ軍に見つかる危険性があるため、とにかく隠密に暮らしていた。
    既に1000年が経過していた事もあり、カグヤ星では伝説上の生き物という扱いになっていた。
     
  • エーテル
    エスパルが生み出すエネルギー。これを使う事で超能力を発揮できる。
    カグヤ星を元の環境に戻せる力だとして、カグヤ軍が捜索していた。
     
  • カグヤ星
    ルカたちエスパルの故郷。
    1000年前までは高度な文明社会が築かれていたが、軍部の暴走及び強行でエーテルを使った破壊兵器が造られる。そしてその威力を知らしめるべくカグヤ星の月の一部を砕いたことで破片が降り注ぎ、噴火や津波といった大災害が発生した。更には煙が星全体を覆い尽くし、光が差さない世界へと変貌してしまう。
    現在は環境悪化が進行しており、エネルギーや食料不足で多くの民が貧しい暮らしを余儀なくされている。
    食糧はカグヤ軍から配給されている模様。
    ちなみに地球の月も、ちょっと軌道がズレるだけで地球が荒れ果てるらしく、その月をぶっ壊してもなお滅亡せずにいられるカグヤ星は余程高い技術力を持っているのだろう。
     
  • カグヤ軍
    カグヤ星の軍部。高い技術力を誇り、1000年前には大量破壊兵器ディアボロを造った。しかし軍の暴走が星を闇に閉ざし、国力を衰退させる事態を招いてしまった。衰退した後もワープ航行が可能な宇宙艦を保有しており、少なくとも現代社会より優れた科学力を有している。甲殻類をモチーフにしており、兵士の名前もそれに準じている。

スタッフ

監督は『新・のび太の大魔境 ~ペコと5人の探検隊~』(2014年)、『新・のび太の日本誕生』(2016年)を手がけた八鍬新之介。

  • 原作藤子・F・不二雄
  • 企画・監修/藤子プロ
  • 企画協力/むぎわらしんたろう
  • 監督・絵コンテ/八鍬新之介
  • 脚本/辻村深月
  • キャラクターデザイン・総作画監督/丸山宏一
  • プロップデザイン/鈴木勤
  • 演出/岡野慎吾、山口晋
  • 美術設定/青木薫、天田俊貴、野村正信
  • 美術監督/高峯義人
  • 色彩設計/松谷早苗
  • 撮影監督/末弘孝史
  • 撮影特殊効果/大矢創太
  • 編集/小島俊彦
  • 録音監督/田中章喜
  • 効果/糸川幸良
  • 音楽/服部隆之
    制作デスク/谷澤吉紀、武井健、落合竜太郎
    プロデューサー/尾崎美香、佐藤大真、川北桃子、勝山健晴
    チーフプロデューサー/松井聡、大金修一
    製作/「映画ドラえもん」製作委員会

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関連項目

  • ドラえもん
  • 大長編ドラえもん
  • 異説クラブメンバーズバッジ
  • 月世界旅行
  • 竹取物語

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