ネオンメサイアとは、
- 劇場版「カードファイト!! ヴァンガード」アニメパート
- 1のタイトルを冠したTCG「カードファイト!! ヴァンガード」のブースターパック
- TCG「カードファイト!! ヴァンガード」のカード。アニメ「カードファイト!! ヴァンガードG」に登場。1にも登場している。
この項目では、1と2について解説する。
1.劇場版カードファイト!! ヴァンガード「ネオンメサイア」
2014年9月13日より公開された映画。実写映画「3つのゲーム」と同時上映。
また、2015年5月2日から、未公開カットを含めた完全版のBlu-rayとDVDが発売。前者は実写版も収録されており、後者はアニメ単品。両者ともに映像特典が付属している。
製作はテレビアニメとは違い、ウルトラスーパーピクチャーズが製作しており、その中のLIDENFILMS(ライデンフィルム)が担当。
そのため、テレビアニメとは監督・脚本・キャラクターデザイン・作曲等全てが異なるが、作曲担当の森まもるは後にテレビアニメ続編「カードファイト!! ヴァンガードG」の作曲も担当している。勿論声優陣は全員同じなので安心されたし。
ライデンフィルムのアニメとしては、5分枠アニメの「あいうら」を経て初の長編アニメとなる。ちなみにライデンフィルムはテレビアニメのアジアサーキット編の製作協力をしていたことがある。
なお、3DCGはサンジゲンが担当している。
OP曲はレギオンメイト編前半と同じく「V-LOAD」だが、特殊なアレンジがかかったバージョンとなっている。後半のOPでは流石に製作が間に合わないのを考えると、時期的に狙って作曲したのだろうか。
挿入歌は作中のアイドルトリオ「ウルトラレア」の歌う新曲「Bravery Flame」。作中で実際に歌うシーンがある。この曲のみ単品収録がなく、テレビアニメ・リンクジョーカー編以降のOP・ED曲をまとめた「ベストソングス2」のボーナストラックとして収録されている。売り方が汚い。
ED曲は三森すずこ単独の「ハーモニア」。なお、三森すずこは3曲全てを歌っている。
特徴としては、上映時間70分を考慮してか厳密なカードファイト描写に拘らず、とにかくユニット達をぐりぐり動かすことに特化している。2Dユニットはライデンフィルム、3Dユニットはサンジゲンの力により、本当に半端なく動く。レギオンメイト編との差が激しすぎる。そのため、ヴァンガードを知らない人間でも「カードゲームを通じたアクションアニメ」として理解できるほどの完成度に仕上がっている。
その最たる例として、OP曲と挿入歌、それぞれ曲に合わせて躍動感溢れるファイトイメージが流れ、一体となっているのは見どころである。
また、本作ではアニメ「ヴァンガードG」に先駆け、漫画版初出のキャラクター「伊吹コウジ」が出演しており、伊吹を絡め櫂のヴァンガードの始まりにも触れている。
本作は「レギオンメイト編」の本筋のクライマックスからエピローグ2話の間に位置する話となっており、単体でも楽しめるが、後の「ヴァンガードG」の原型がいくつも見られるのが特徴である。
尺以外は作画・楽曲・ストーリー・声優の熱演全てが文句なしの完成度であり、この劇場版の公開を記念して製作されたムービーパック「ネオンメサイア」も劇場限定版があっという間に売り切れてしまった。
これでレギオンメイト編によるテレビアニメ失速&双闘環境による売り上げの減少がなければ・・・。
ちなみに、劇場限定版では通常版と仕様違いのSP仕様《ハーモニクス・メサイア》が存在するが、Blu-ray&DVD発売を記念し再販されたムービーパックにおいて再録を果たしている。
ストーリー
レギオンメイト編の争いも集結し、無事に日常に戻ることができたアイチ。
しかしある日突然、ブラスター・ブレードから「惑星クレイを救ってほしい」という願いを託される夢を見る。
困惑するアイチだが、後に消滅したはずの立凪タクトから完全招待制の大会「メサイア・スクランブル」にチーム・クワドリフォリオ(Q4)のメンバーごと招待される。
しかしその裏で蠢く黒い闇・・・。「突然カードの絵柄が黒く消滅する」事態が発生。その闇に、あの雀ヶ森レンさえ呑みこまれ、《シャドウパラディン》というクラン全てのカードが同様に黒く消滅してしまったことを知る。
「メサイア・スクランブル」の招待カードを奪い取る男、「伊吹コウジ」―――その男は、かつて幼い櫂トシキや三和タイシをヴァンガードの世界に引き込んだ張本人だったのだ。
伊吹の出没、迫りくるクレイ滅亡の象徴「遊星ブラント」―――要素が「スクランブル・メサイア」、その優勝賞品である「救世主(メサイア)」に絡みあう中、スクランブル・メサイアの火蓋が切って落とされる。
登場キャラクター&カード
- 先導アイチ
主人公。櫂から《ブラスター・ブレード》を渡されたことがきっかけで、先導者として目覚めた少年。
惑星クレイとの繋がりが特に強い人物であり、《ブラスター・ブレード》からクレイ救済の願いを託されるが・・・。
アニメ第1期から何年越しだろうか、遂に《ロイヤルパラディン》デッキに復帰。櫂との序章のファイトでは懐かしきカードの乱舞が見られる。
- ブラスター・ブレード
- 小さな賢者 マロン
- 光源の探索者(シーカー) アルフレッド・エクシヴ
本作用の「双闘(レギオン)」対応探索者。
- 櫂トシキ
もう一人の主人公。本作では遂にアイチと組んで破滅に立ち向かうことが明かされている。
かつて幼馴染の三和タイシとともに、後述の伊吹コウジにヴァンガードという世界に導かれ、その面白さをアイチへと教えようとしたのだが・・・。
レギオンメイト編で全ての楔から解き放たれ、人間的に成長した部分も見られる。
アイチの家に悩みを相談するために向かうとか1期の頃からは全く考えられない。
- ドラゴニック・オーバーロード
序盤でライドし、アイチと懐かしい面々でファイトを行う描写がある。
- 煉獄皇竜 ドラゴニック・オーバーロード・ザ・グレート
レギオンメイト編終盤から引き続き使用。
- 戸倉ミサキ
チームQ4のメンバー。今回はリンクジョーカー編で切った髪を伸ばしている。かわいい。ふつくしい。ただしレギオンメイト編エピローグとは矛盾している。
- 宇宙の神器 CEO ユグドラシル
レギオンメイト編では作画負担の犠牲になり殆ど不動だったが、今作はミサキのイメージが反映されてよく動く。
現実世界ではユグドラシルくじとまで言われたエクストラブースター「女神の円舞曲」の当たりカードである超高額カード。その商法絶対許せねぇ!!
- 葛木カムイ
チームQ4のメンバー。本作でも変わらず準主人公的な立ち位置にあり、要所要所で活躍する。
- アルティメットライザー・MF(メガフレア)
レギオンメイト編より継続。「ヴァンガードG」に先駆け、カムイ自身が「搭乗」するイメージ映像である。
- 蒼龍レオン
「メサイア・スクランブル」参加者。アジアサーキット編ではラスボスを務めていた。
忘れられた孤島の一族。リンクジョーカー編以降は香港の高校に通っている。
- 蒼嵐波竜 テトラバースト・ドラゴン
レギオンメイト編より継続。
- 光定ケンジ
「メサイア・スクランブル」参加者。過去の日本全国大会優勝者であり、アジアサーキット編以降海外留学している。
留学先の大学卒業まで大きな大会には出場しないと公言していたが、まだ大学生だが今回は参戦している。
- 超次元ロボ ダイユーシャ
何と1期の頃のカードである。一応レギオンメイト編でも投入されており、実際のファイトでも活躍していたのが確認できる。
- クリストファー・ロウ
「メサイア・スクランブル」参加者。かつてはPSYクオリアの影響で高圧的・挑発的だったが、今はもう大人しい。
- オリビエ・ガイヤール
「メサイア・スクランブル」参加者。レギオンメイト編にてアイチを守護していた「カトルナイツ」が一。
月の宮での櫂とのファイトで櫂トシキという男を認めたのか、今回は突っかかる様子はない。それ以前に出番は少ない。
- 青き炎の解放者 パーシヴァル
- 誓いの解放者 アグロヴァル
両カードともにレギオンメイト編より継続、パーシヴァルは彼の分身。本作でも双闘を披露しているが、ムービーパック収録の《青き炎の解放者 プロミネンスグレア》は未使用である。
- フィリップ・ネーヴ
「メサイア・スクランブル」参加者。ガイヤールと同じく「カトルナイツ」が一だった。
ちなみに同じカトルナイツのラティはストーリー上参加できないため1カット出演。名乗らなかった男は出演すらしていない。
- 雀ヶ森レン
「メサイア・スクランブル」参加者・・・だったのだが。後述の伊吹コウジと遭遇、使用していた《シャドウパラディン》ごと「根絶(デリート)」されてしまう。
その後櫂たちに情報を残すのだが・・・。
- 矢作キョウ
「メサイア・スクランブル」参加者。今回はちゃんと選手として選出されている。が、会場到着前に伊吹の襲撃を受け、《スパイクブラザーズ》ごと「根絶」されてしまうことに・・・。
- 立凪タクト
「メサイア・スクランブル」主催者。リンクジョーカー編で消滅したはずなのだが・・・何故ここに!?生きていたのか?自力で復活を!?冗談抜きで何故復活できたのだろうか。
16人のファイターを集め、「メサイア」解放のための儀「メサイア・スクランブル」を執行。途中、ある理由から先導アイチとファイトすることになるのだが・・・。
- ウルトラレア(立凪コーリン、立凪レッカ、立凪スイコ)
今回はファイターではなく、大会運営側であり、新曲「Bravery Flame」を引っ提げてファイトを盛り上げる。
レギオンメイト編の話が話だからか、残念ながらアイチとコーリンの絡みはない。
一方スイコがアイチにある事実を語る役回りとなっており、出番が多い。
- 伊吹コウジ
「メサイア・スクランブル」参加者ではないが、倒してきたファイター7人分の招待状を手に突如乱入してきた男。
かつて櫂をヴァンガードに出会わせた少年であり、「THE族」の開祖ともいえる。
以下ネタバレなので↓櫂が家の事情で転校した後、ヴァンガードでの新たな仲間作りに失敗し、子供の純粋な悪意に晒されてきた少年時代の心の隙を《威圧する根絶者 ヲクシズ》に付け込まれ、闇堕ちさせられてしまう。
それ以前は少し弱気だが心優しくヴァンガードが心の底から好きな少年だった。
先導アイチがヴァンガードに触れて救われ、仲間と出会えた「カードゲームを通じて得た喜び」であれば、彼はその対極である「カードゲームの喜びを得られなかった少年の孤独と悲しみ」の象徴といえる。
ヴァンガードというカードゲームの消滅を目論見、「メサイア・スクランブル」に乱入する。
- 威圧する根絶者 ヲクシズ
伊吹を操っていた、黒幕中の黒幕。惑星クレイ、そしてクレイと繋がりの深い地球を消滅させるため、「メサイア」の芽を摘み取るべく伊吹に「スクランブル・メサイア」への乱入をさせる・・・。
- ミルキィホームズ、未角牙王他
久しぶりの謎ミルキィ。それどころか今回はバディファイトの面々まで一瞬映っている。
2.ムービーパック
映画公開記念に発売されたパック。2014年9月24日に一般販売されたが、それ以前に映画開始と同時に映画館で販売される。そして瞬殺された
ムービーパックと冠しており、劇場版におけるアイチのメインヴァンガード《光源の探索者 アルフレッド・エクシヴ》、櫂の切り札《煉獄皇竜 ドラゴニック・オーバーロード・ザ・グレート》を収録している。
また、同時販売のトライアルデッキ「凶星の根絶者」に合わせ、伊吹の使用している「根絶者」の収録・強化もされている。
一方、レギオンメイト編終盤のカードも多数収録されており、オリビエ・ガイヤールの切り札《青き炎の解放者 プロミネンスグレア》や、ラウル・セラの奥の手《星輝兵 ヴェノムダンサー》、レギオンメイト編におけるブラスター・ブレードの姿《星輝兵 ブラスター・ジョーカー》らも収録されている。
収録されているカード自体は強いカードや人気カードも多いが、通常ブースターの期間が長く、実質「煉獄炎舞」と「時空超越」の間を補う準通常ブースターとしての感が強く、メインクランしか収録されていないため、サブクランの強化を望んでいる人間から不満の声が上がる結果となった。
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関連項目
- カードファイト!! ヴァンガード/カードファイト!! ヴァンガードG
- ウルトラスーパーピクチャーズ/ライデンフィルム/サンジゲン