ミイラ再生とは (ミイラサイセイとは) [単語記事]

ミイラ再生（原題：The Mummy)とは、１９３２年制作のアメリカのホラー映画である。

ここではそのリメイクのハムナプトラと呪われた砂漠の王女についても記述する。

概要

１９２２年にツタンカーメンの墓が発掘されたことは世界的な話題を引き起こしたが、そのことにインスパイアされて制作された、ミイラを題材にしたホラー映画。

しかし、この時代にはまだCGなどの技術がなかったためか、終始不気味なミイラが襲ってくるような描写はなく、普通の人間の姿をしたおっさんのイムホテップが出てくるだけである。しかし、そこはイムホテップを演じるボリス・カーロフの怪演が光る！当時この映画は世界的に大ヒットし、カーロフは怪物を専門に演じる俳優としての地位を確立したのだった。

あらすじ

1921年のエジプトで、大英博物館の調査隊は古代エジプトの大神官イムホテップのミイラを発掘する。しかし、ミイラは息を吹き返すとどこかに姿を消した。そして1932年、同じくエジプトに来ていた大英博物館の調査隊のキャンプに謎のエジプト人のおっさんが訪れる...。

ハムナプトラ

上記のミイラ再生のリメイク作品として１９９９年に制作された映画。当時はCG技術などが出てきたころであり、全編のそのような技術が使われた映画として話題になった。なお、リメイクではあるが、話の内容は結構ミイラ再生とは異なっている。

２００１年には続編ハムナプトラ２が制作されたほか、ハムナプトラ３やスコーピオン・キングのスピンオフ作品スコーピオン・キングが制作されたが３から以降及びスコーピオン・キングの評価についてはお察しください。ハムナプトラ３なんてなかった、いいね？

登場人物

イムホテップ（演：アーノルド・ヴォスルー）・・・OG技術によって非常に怖い、３０００年前の古代エジプトの大神官。ファラオの愛人アクナスナムンと恋に落ち、それがバレたのでファラオを殺害した結果、生きたままミイラにされるという刑罰「ホムダイ」で処刑される。そして１９２３年、復活しエジプトに来ていたアメリカ人リック・オコーネルたちを襲撃する。こんなに怖いのに猫が苦手。また、２ではスコーピオン・キングに媚びへつらい「貴方の下僕です！」と言い出したことなどがコミカルに捉えられ、一部ではネタキャラ扱いされてしまう羽目に。その最期から悲しき悪役という見方をされることもある。
アクナスナムン（演：パトリシア・ベラスケス）・・・ファラオであるセティ１世の愛人。エロい。
リック・オコーネル（演：ブレンダン・フレイザー）・・・外国人部隊に所属しているアメリカ人。銃や剣、格闘技が得意で大量の敵と戦ったりできる超人。２ではエヴリンと結婚している。
エヴリン（演：レイチェル・ワイズ）・・・カイロ博物館に勤めるイギリス人。

ザ・マミー/呪われた砂漠の王女

２０１７年に制作されたミイラ再生のリブート作品。トム・クルーズが主演だったが評価はお察しください。

備考

イムホテップ自体は実在した人物である。しかしエジプト第３王朝期に活躍した人物であり、ハムナプトラのイムホテップが殺害したセティ1世とは時代が合わない上、ファラオを殺害したという事実もない。実在したイムホテップの仕えたファラオはあの光の創造神ホルアクティの攻撃で有名なジェセルである。ちなみにアクナスナムンの名前の元ネタはツタンカーメンの妻アンケセナーメンであろうと思われる。
イムホテップと言う名前は人気なのか「王家の紋章」など様々なエジプトを題材にした作品に登場する。王家の紋章のイムホテップは悪人ではなくむしろ頼りになるおじいさんなので念のため。
なお、古代エジプトの神官は基本的に全身の毛を剃っていた。イムホテップ様もハゲではなく剃っておられるのですぞ。
ホムダイなんて刑罰もハムナプトラの創作である。現実には大群で人間に襲い掛かるようなスカラベは実在しない。