メロディックスピードメタルとは (メロディックスピードメタルとは) [単語記事]

一生ツーバス踏んでろ

―とあるサイトの辛辣評価

メロディックスピードメタルとは、ヘヴィメタルのサブジャンルの一つである。略称はメロスピ。
正式名称が長いので、ニコニコにおいては「メロスピ」のタグで機能する。

特徴

叙情的なメロディ、高揚する疾走感、さらにそれを彩るハイトーンボイスを前面に押し出すサウンドが基本的な特徴。さらに、クラシックからの影響(もしくは直接的な引用)やキラキラとしたシンセサイザーの音色などで曲を装飾することも多々ある。

これらの特徴が日本のアニメソングと共通する点が多く、現在このジャンルは若い世代からの圧倒的な支持を受けている。また、元々非常に聞きやすい音楽であるために、聞く人を選ばないと言う面も支持拡大の大きな要因だと考えられている。これが本来の正統派メタルとの考え方の剥離となったために、批判が集まりやすく荒れやすい原因となっている。

なお類似するジャンルとしては、メロディックパワーメタル(メロパワ)、シンフォニックメタルが挙げられる。

起源～発展、そして現在

元祖はいくつかの説があるが、基本的にはドイツのHelloweenを元祖として、結成メンバーである(現在は脱退)カイ・ハンセンを頂点に置く考え方が多いようだ。

その後、カイの支援を受けつつデビューしたドイツのBlind Gurdian、ブラジルのAngra、ネオクラシカルメタルとの融合を果たしたStratovariusなどが登場するが、この後数年はシンフォニックメタルやメロディックデスメタルに主役を奪われてしまう。

が、1999年にSonata Arcticaのデビューで一気に主役に躍り出る。従来のメロスピに、キーボードを大々的にフューチャーした彼らのスタイルは多数のフォロワーを産み、様々な若手バンドがデビューしていくことになる。

しかしそれは、ジャンルのマンネリを意味しており、デビューした多くのバンドは数枚アルバムを出しては消えていくを繰り返している。また、マンネリからの脱却を図り音楽性を変えて、従来のファンを失う事も少なくない。

現在においてもこの状況はあまり改善しておらず、今後どういった打開策が出てくるのかが待たれる。

地域による差

メロスピが特に活発な地域はヨーロッパを中心としていくつか存在する。
基本的な音楽性は変わらないが、地域により異なる特色を持つ。

ドイツ
メロスピ発祥の地であり、Helloweenを髣髴とさせる力強いサウンドを持つバンドが多い。
代表的なバンド：Helloween、Gamma Ray、Freedom Call、Edguy、At Vanceなど
フィンランド
哀愁メロディを得意としており、キーボードにウエイトがかかることが多い。
代表的なバンド：Stratovarius、Sonata Arctica、Twilightning、Cadiant、Dreamtaleなど
スウェーデン
フィンランドと同じく哀愁メロディを得意としているが、正統派なアプローチに変化していくバンドも多い。
代表的なバンド：Hammerfall、Nocturnal Rites、Dragonland、Supreame Majesty、Insaniaなど
イタリア、フランス
Rhapsody的シンフォニックなアプローチと、時にクサいと言われるほどメロディを持つバンドが多くを占める。
代表的なバンド：Labyrinth、Skylark、Heavenly、Manigance、Thy Majestieなど
スペイン
シンフォニックなアレンジのバンドが多いが、英語ではなく母国語で歌うバンドも多く、それを好むマニアも多い。
代表的なバンド：Dark Moor、Opera Magna、Mago de OZ、Avalanch、Warcryなど
ブラジル
Angraに影響を受けた系統、正統派メタルに影響を受けた系統の二つが占める。
代表的バンド：Angra、Viper、Aquaria、Bruning in Hell、Hibriaなど
日本
基本的にメロディにこだわる傾向が強く、クサメタル化してしまうことも良くある。
代表的なバンド：Galneryus、AREA51、Aｚｒａｅｌ、MinstreliX、Dragon Gurdianなど