ユミルとは、漫画『進撃の巨人』に登場する女性キャラクターである。CVは初音ミクの中の人としてニコニコフリークにはお馴染みの藤田咲。
第104期訓練兵の1人で、エレンたちの同期。そばかすと鋭い目つきが特徴的な、黒髪で長身の少女。劇中の登場人物たちの発言から公式的に醜女である設定らしい。身長172cm 体重63kgと、女性としては大柄な部類に入る。出身は不明、訓練兵になった経緯も生い立ちも不明。壁内地域以外の言語にも通じるなど、素性にも謎が多い。
初期から登場しているキャラの一人で、物語上非常に重要な人物であると思われるにも関わらず(というより、非常に重要であるからなのか)、本編ではしばらく名前は明かされず、原作の公式サイトや単行本9巻の登場人物紹介でも「名前不詳」と紹介されていたが、37話にしてようやく名前が明かされた。そのせいか、単行本10巻では今までの鬱憤を晴らすかのごとくに大暴れの限りを尽くした。
性格は打算的かつ狡猾で、言動も粗暴。他者を自分にとって利用価値があるかどうかで判断していると平然と言い放つような人物。また、他者の心の隙や暗部を鋭く嗅ぎつけ、そこに容赦なく付け入った挙句、傷口に塩を塗るような嘲り・罵倒を浴びせるため、お世辞にも友達や仲間が多いとはいえず、特にエレンほどではないにせよ直情径行(というより単純な)的なコニー・スプリンガーとは犬猿の仲であった。
一方で我らが女神クリスタに対しては人が変わったように優しくなり、不自然なほど彼女の身の安全や安寧に執着する。笑顔で抱きついてからかい半分で求婚したり、ウドガルド城では巨人の危険から遠ざけようとして命を投げ打つなど、その溺愛っぷりは些か常軌を逸していた観さえある。それ故か、ライナーにも「男に興味があるようには見えない」と言われた。
また、物語冒頭で「馬鹿さ加減を利用する」と宣言したはずのサシャ・ブラウスとも実は親しくしており、お郷言葉を恥ずかしがって誰にでも敬語で話す彼女を「ウザい」「もっと素直になれ」と叱るなど、意外に友達思いの面も見せている。
……というよりも、注意深く観察すれば、彼女の罵倒やからかいの言葉は実はその大半が遠回しな叱責、叱咤の言葉であることがわかる。例を挙げるとすれば、エレンが巨人に捕食されて泣くしかないアルミンを「こんな劣等生と組まされたエレンが可哀想」と叱責したり、自分の家族の消息を気にしてくよくよするコニーを馬鹿笑いで奮い立たせるなど、実は人一倍他者を気遣って生きている彼女の心の苦労が偲ばれる。
尤も、友人であるクリスタや皆の兄貴分であるライナーはそんな屈折した彼女の優しさに気がついている。
トロスト区の戦いでは、仲間やエレンを失い絶望にくれていたアルミンをさらに罵倒し追い詰めた。アニメでは時期系列が整理されて登場シーンが前後したが、原作ではこれが初登場である。その後クリスタに笑顔で「結婚してくれ」と言い、その偏執的な百合っぷりを読者に見せつけた。
その後長らく出番がなく、再登場したのは調査兵団に入団する時。泣くクリスタに泣くくらいなら入るんじゃないと忠告した。 ちなみに、この時涙を流さず、自身も調査兵団に入ったことから、単に嫌な奴ではないかもしれない可能性が出てきた。
次に出てきたのが8巻のサシャの回想であり、サシャが無理に敬語を使っていたことを見抜き、自身の言葉で話すよう粗暴な言葉で促した。
上記の通り、9巻でようやく名前が判明。この時、彼女の兵士としての実力が、本来であれば上位10名に入るほどの実力の持ち主であったことが判明する。しかし彼女は裏で手を回し、内地勤務が可能な憲兵団になれるよう、画策していたことが判明した。
以下は重大なネタバレオンリーなため反転。見るのなら心して。
単行本10巻において、絶体絶命の窮地に陥った仲間たちの命を守るために突如巨人化して周囲を驚かせた。
彼女の巨人体は5~6m級ほどで、振り乱した黒髪にノコギリ状の歯が並び、頭部が大きく体が小さいという、他の巨人化能力者のそれと比べると、かなり醜悪なデザインとなっている。
最初は鬼のような身のこなしで廃城に取り付いた巨人たちを見る見る駆逐したが、多勢に無勢が仇となり、次第に押され始める。天命もはやこれまで、せめて命と引き換えにクリスタや仲間たちを……と己が命を諦めかけた彼女だったが、突如その可憐な外見からは想像もつかないような勢いでキレ出し、自分に対して猛然と罵声を浴びせるクリスタの姿に奮起、瀕死の重傷を負いながらも遂に仲間たちの命を守ることに成功した。
満身創痍のユミルにクリスタは近づき、約束であった本名を明かす。それを聞いたユミルは、柔らかな旭日の光の中で穏やかに微笑し、満足そうな表情を浮かべてみせた。
しかしその際、ユミル巨人体を見たベルトルトとライナーは、彼女が過去自分たちを襲撃した巨人であることを思い出し、「あの巨人は……あの時の……」と戦慄している。
また、本編外伝に登場した調査兵団員・イルゼが出会った巨人は、彼女の姿を一目見るなり「ユミルさま」「ユミルのたみ」などと発言し、地面にひれ伏して恭順の意を示した。やがてはその巨人に捕殺されたイルゼであったが、彼女が残した調査書の驚愕の内容はリヴァイやハンジの知るところとなっており、それ故か調査兵団の新人に「ユミル」なる少女がいることを知ったリヴァイとハンジは驚き、すぐさまウトガルド城で孤軍奮闘していた彼女の保護に動いたという経緯がある。
元ネタは北欧神話に登場する巨人の母、巨人族の王である「ユミル」と思われる。彼女はかつて世界を支配した種族・巨人族の偉大なる母であり創造主であったが、後に敵対していたオーディンらに滅ぼされたという。これもうぶっちゃけネタバレじゃん。ちなみに北欧神話の「ユミル」は、日本には「閻魔大王(ヤマ)」として伝わっている
お、原作設定においては彼女は醜女である設定だったが、CVを担当した藤田咲のクールな演技やアニメ補正も相俟って、ミステリアスな超ナイスバディそばかす美女としてリデザインされている。。
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最終更新:2025/12/08(月) 13:00
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