ヨーヨーにおけるループ(loop)またはルーピング(looping)とは、以下の意味である。
1~5は文脈によって使い分ける。
ヨーヨーで、楕円のような軌道を描くトリック。
戻ってくる時に、ヨーヨーが手の内側を通る。
手の外側を通る「アウトサイド・ループ」と区別するため、トリックリストでは「インサイド・ループ」という。
ヨーヨーを前方に投げ出し、ストリングが伸び切った後スリープさせずに戻す。
戻ってきたヨーヨーを手首の内側を通し、再度前に送り出す。
ヨーヨーにおいてループは基本の動きの一つであり、「ループ」というと上記のように様々な意味がある。
「ループの練習」「このヨーヨーはループ向け」という場合、2.か4.の用法をさすことが大半である。
3.は、トリック名の使い分けの際に重要になる。
この使い分けは、対義語を考えるとわかりやすい。
| 用例 | 対義語 |
| 1. | ストリング |
| 2. | スリープ/アラウンド |
| 3. | ムーン系 |
| 4. | パンチ/ホップ |
「ストリングトリック」「ストリングプレイ」に対する語。
詳しくは、2A(ヨーヨー)の記事を参照。
「スリープ」に対する語。
ルーピングトリックのうち、「アラウンド・ザ・ワールド」「ラップ(巻きつけている側)」「タングラー」など、スリープを伴うトリックを除いたもの。
2000年代半ばの全国大会予選では、「ラップ:ループ/スリープ」と「ラップ:スリープ/スリープ」を別エレメントとしてカウントしていた。これは、ストリングを巻きつけていない方のヨーヨーがループであるか、スリープであるかで分けるものである。
ヨーヨーショップの商品説明で「ループがやりやすい」といった場合もおおむねこの用法である。
「リーチ・フォー・ザ・ムーン(シュート・ザ・ムーン)」に対する語。
「バタフライ型機種はループに向かない」という場合、ムーン系は除かれるため、この用法が用いられる。
「パンチング・バッグ」または「ホップ・ザ・フェンス」に対する語。
トリック名では、周回方向によって名称を使い分ける。
ヨーヨーを上から戻し、下に送り出すトリックは、「ループ」。
反対に、ヨーヨーを下から戻し、上に送り出すトリックは「パンチ」。
パンチ方向のうち、下向きのものを「ホップ」と使い分ける。
第1期ハイパーヨーヨーでは、「パンチング・バッグ」は「一方の手でループ・ザ・ループ、もう一方の手で逆方向のループ」というトリックだった。
現在では、「逆方向のループ」そのものを「パンチング・バッグ」というように統一されている。
同様に、「バーティカル・ループ」は、ループ方向から「バーティカル・パンチ」となっている。
ルーピング機種の名前に採用されることも多い。
韓国のヨーヨーメーカー・シンウーのルーピングヨーヨー。
シンウーの「低価格・初心者向け」という路線をこのヨーヨーも踏襲し、ボールベアリング機種にもかかわらず1500円程度という(当時としては)低価格を実現。
当時のルーピング機種は、改造が必要な「ヨメガ・レイダー」が暴れまわっていた時代であり、他にはフリクションステッカーの張替えが必要な「ダンカン・スピードビートル」や、改良前で癖が強かった「ヨーヨージャム・サンセットトラジェクトリー」ぐらいしかなく、ルーピング初心者の敷居はまだ高かった。
そんな中、このヨーヨーは癖の少ないスターバーストを搭載し、スペーサーをひっくり返すだけでギャップ幅を調整できるという徹底したユーザーフレンドリーさで、エントリーユーザーを迎え入れた。
ただ、割り切りすぎて精度はお察しであり、プレイ中にサイドキャップがカタカタ鳴るなどは日常茶飯事だった。
2010年には、改良版である「ループ2」が発売。
レスポンスシステムがリバーシブルのラバーパッドになり、「ザンナビ」などに搭載されていたゴムリング式のギャップ調整機構が久々に採用された。近年のトレンドを取り入れつつ、ユーザーフレンドリーを追求したモデルである。
いずれも、シンウー活動終了と共に販売が終了する。
しかし、同社が打ち出した「低価格ボールベアリング搭載ルーピングモデル」という路線は他メーカーが引き継いでおり、現在では「ヨーヨーファクトリー・ループ360」「スピンギア・Step1」などが同価格帯に登場している。1000円を切る「エアロヨー・ATOM」まで登場した。
ヨーヨーファクトリーのルーピングモデルは、原則として「LOOP(数字)」の名がつけられる。
レスポンスシステムが縫い付けられたストリングというすさまじい発想のヨーヨー。
ストリングは紐状のものなら何でもよく、プレイヤーの発想次第でいろいろな材料のレスポンスシステムを作れる。
2000年代のヨーヨーメーカーは「ヨメガ・レイダーをシステムで超える」という情熱に燃え、奇抜なルーピングヨーヨーがいくつも出たのだが、これはその試行錯誤の一つといえる。
そこそこ使いやすく、発想の面白さも評価された。
しかし、ストリングはスターバーストより寿命が短く、このヨーヨーはレスポンスの交換が世界一面倒である。
そのため初心者向けとも上級者向けとも言えず、LOOP900に後を譲ることになる。
斎藤慎司のヨーヨーファクトリー移籍に伴い、彼のシグネイチャーモデルとして発売された。
形状はレイダーシェイプ、レスポンスシステムはスターバースト、サイズK(840)ベアリングにナイロンスペーサー。
潔いまでにナイスペレイダーであるが、これは落ち物パズルゲームがみんな「ぷよぷよ」のようになってしまうのと同様、これ以上いじりようがないだけである。
最大の特徴は、ボディサイドに六角レンチを差し込む穴があり、付属のキー(六角レンチ)を差し込んでひねることでギャップ幅が調整できること。プレイしながら自分に合ったフィーリングに調整できるのは、ナイスペレイダーに大きく有利を取れる面だった。
これにより、初心者が本格的なルーピングを始める際のハードルが大幅に低下した。
改良型であるLOOP1080が発売されると、入れ替わりで退場した。
初心者向けモデル。LOOP808はアレックス・ガルシアのシグネイチャーモデル。
レスポンスはシリコンパッド、ボディはデルリン製、ベアリングはサイズA(1050)でスペーサーなし。
ストリングは適切な長さに切ってある上に、パッケージングの段階でフィンガーホールができている。
すなわち、ヨーヨーのヨの字もわからない人が、パッケージを開けてすぐ遊べるように徹底されている。
シリコンパッドは、よほど遊び倒さない限り交換はいらず、ストリングを選ばない。
デルリン製ボディは極めて頑丈であり、ポリカーボネートと異なり割れるのではなく凹む。すなわち、使用不能になるような壊れ方はなかなかしない。
プレイ中にヨーヨーが空中分解しても、スペーサーがないので組み立てに迷うことがない。
ヨーヨーを初めて遊ぶなら、これを買っておけばまず間違いはない。
ちなみに、LOOP808だけは角度と関係のない数字がつけられているが、これはアレックスの本拠地であるハワイ州の市外局番から取られている。
高田柊のシグネイチャーモデル。LOOP900の後継機。
LOOP900は、キーを差し込む穴が軸の中心からずれており、ボディバランスに欠けるという欠点があった。
そのため、1080では、穴が軸の中心にくるように変更された。
ギャップ調整機構のない側にLEDを組み込んだ「LOOP1080L」もある。
構造上、ボディの片側しか光らないため、光量に欠ける。
ハイパーヨーヨーでは、「エースラッシュ」の名前で発売された。
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最終更新:2025/12/16(火) 00:00
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