三人娘(スパロボJ)とは (ゼンイントーヤノヨメとは) [単語記事]

三人娘(スパロボJ)とはGBAソフト「スーパーロボット大戦J」に登場する、サブパイロットとして主人公機に搭乗出来るヒロイン三人の事を指す。公式名称ではないものの攻略本等では頻繁に使われており、ファンたちの間でも広く使用されている。
PS4用ソフト「スーパーロボット大戦OG ムーン・デュエラーズ（以下OGMD）」、スマートフォン用ゲーム「スーパーロボット大戦X-Ω」にも登場。

概要

スパロボJには「パートナーシステム」と呼ばれる主人公機専用で独自のシステムを搭載しており、サブパイロット三人の中から一人を選択し搭乗させる事で、機体の性能が変化したり使える精神コマンドが変わったり等の恩恵を受けることが出来る。
そして本システムの最大の特徴は各パートナーを搭乗させる回数に応じてEDが変化し、男主人公の紫雲統夜を選んだ場合それぞれのヒロインと恋人関係になれるというものである。簡単に言えばギャルゲ要素である。
他にも後継機の最強武器のモーションが変化・または最強武器そのものが変化したり、BGMもそれぞれ専用の物が流れる。またそれぞれに個別EDがある上に個別EDにならなかったパターンも用意されており、EDパターンは男女主人公合わせて全部で八つ存在する。
スパロボJが「ギャルゲスパロボ」と呼ばれる最大の要因であり、スパロボJが評価される要因の一つでもある。Jのプレイヤーに所謂萌え的な要素で絶大な人気がある。

このシステムがOGにも反映され、主人公達との搭乗回数によってイベントが若干変化したりなどの楽しみがある。

三人に共通する設定

三人娘は地球生まれでありそれぞれ幼少時代を過ごしていたのだが、ある日【フューリー】と呼ばれる組織に攫われ、彼らの機体に於いて重要な物質【サイトロン】に地球人が適合するかどうかを試すために実験・人体改造を施された。
幼少時代の記憶が無くなるほどの厳しい環境で長年暮らしていたが、ある日一人のフューリー人が彼女達三人を救い、「この機体を敵に渡してはならない、また絶対に壊されてはいけない」と遺言を残し主人公機に乗るよう促し脱出。そのフューリー人が追手を食い止めている間に【サイトロン】の導きのまま宇宙を彷徨い、それぞれの主人公の元に辿り付く所から『スパロボJ』の物語が始まる。

攫われた時期は定かでは無いが、フューリーの皇族【シャナ＝ミア・エテルナ・フューラ】が「まだ私が幼い頃」と語っており、設定から察するに10年前後ほど前だと思われる。また、上記の設定のせいかそれぞれのヒロインの年齢は不明である。出身地も特に語られていない（一応それぞれの名前の語源を探すとヨーロッパ方面で多数ヒットするが、名前元ネタの域を出ない）。
また攫った理由は実験の為以上の説明がない。しかし攫った主犯は地球人をどうするかまだ方向性が定まってない時期に、フューリーの騎士達による暴走だと供述されており、シャナ＝ミア姫は当時知っていたのならば止めていたと嘆いていた。
外見上の共通点としては、全員上半身には色違いな同じパイロットスーツをインナーとして着用しており、また髪飾りには共通の物を使用している。あと胸が大きい。

OGでは若干この悲劇的な設定が改変されており、とある計画で誕生したフューリー人と地球人のハーフとなっている。その為実験等は受けてないのだが、今度は逆に両親が全員虐殺されるという別の悲劇に見舞われる事になる。特に目の前で親達が虐殺されたのを目撃したカティアは悲惨。

ヒロイン紹介

※男主人公「紫雲統夜」選択時中心の設定で記す。またcvはOGMDの物を表記。

カティア・グリニャール

cv.日笠陽子

髪色/黒

瞳/金

一人称/私

服装/ミニスカート

パイロットスーツ/ビキニタイプ

精神コマンド	Lv.1　　祝福	Lv.3　　直撃	Lv.13　狙撃
	Lv.23　鉄壁	Lv.33　ひらめき	Lv.48　友情

サブパイロットボーナス	・射程＋１
	・運動性＋１０

三人娘の中でもリーダー格となる少女。外見も一番大人びており、見た目通りに言葉使いが丁寧で物静かな性格。
感情の起伏が少なく真面目な印象を受けるが、作中ではナデシコのホシノ・ルリの口癖を真似てみたり、またゲキ・ガンガー３の視聴会では一人ドハマりしたりお茶目な一面も。
物語序盤では主人公機こそ自分達三人の絆、主人公機こそ私達の全て、と言った考えを少なからず持っており、無茶にロボットを扱う統夜を叱ったりビンタをしたこともあった。
統夜が敵に攫われた際に酷く冷静な態度を取ってはいたが、その後自身の不安を統夜にぶちまけた事もあり、「クールな性格」というよりは「リーダー格であった事を自負していたためクールでなければならなかった」といった所が正しく、実際は心優しい思いやりのある少女である。
ゲーム内のカットインでは分からないが、攻略本のパイロットスーツ設定から下半身のデザインが他の二人と違ってビキニタイプになっているのが判明しており、大変エロいと評判である。
またラフ画より左利きという事が判明している。
髪型はショートカットあるいはボブカット、と思いきやセミロングの髪を一回アップにし、上から再び下ろしている事が分かる。ラフ画でパジャマ時は肩まで伸びた黒髪が確認出来る。
見た目上の雰囲気やキャラの性格、また統夜と自分を並べると「姉と弟に見える」という自身の証言から、実年齢は年上なのでは？とファンに憶測されていた。この事を受けてからなのか、OGで本当に年上だったことが確定した。
また余談だが、物語後半で「～ですわ」等というお嬢様口調になったり、そもそもキャラ自体が「物静かなクール少女」から「優等生な雰囲気のお嬢さん」に変わっている等と言われることが多い。これは２人いたシナリオライターの意思疎通や引き継ぎが上手く行ってなかったのでは、とファンに憶測されている。どっちも可愛いから結果オーライだ。OGでは前半の性格で固定されたが、お嬢様語尾は中断メッセージでネタにされており、お嬢様風の演技をボイス付きで堪能する事が出来る。
かつてのファンには、そのグリニャールという愛らしい響きの名前から「ぐりにゃー」「ぐりにゃん」等と呼ばれていたがあまり定着はしなかった。ちなみにグリニャールとはフランスによくある苗字で、有名な学者としてヴィクトル・グリニャールがおり、彼の生み出した「グリニャール試薬」「グリニャール反応」は有名。

サブパイロットとしての性能は、序盤は他ユニットに資金二倍の効果を付与出来る『祝福』、中盤からは自身のダメージを1/4に減らす『鉄壁』を持っており、どの機体に乗せても活躍出来るオールラウンダーであるが、
一回だけ攻撃射程を伸ばす『狙撃』、そして自身のパイロットボーナスで『射程＋１』という強力なボーナスを持っており、他機体に比べて射程が足らない【クストウェル】には欠かせないサブパイロットだ。

後継機最強武器の特徴としては、ビームが撃てないクストウェル・ブラキウム以外は基本的にオルゴン結晶に閉じ込めて本命を叩き込む。またクストウェルも全身をエネルギーに纏い一撃必殺を喰らわすのでそこまで差はない。

余談だがOGMDにおいて、当時スパロボシリーズ未参戦であるあの健全な作品の声優ネタを中断メッセージにて披露している。あちらの主役機はトーヤ（統夜）役とカティア役の声優の担当キャラクターの二人乗りだったが、キャスティング段階で狙っていたのだろうか・・・？
声優発表時点でユーザーからネタにされていた組み合わせだが、まさか声がついた初作品で公式からド直球のパロディが来るとは夢にも思うまい。

フェステニア・ミューズ

cv.東山奈央

髪色/赤

瞳/緑

一人称/アタシ

服装/ホットパンツ

パイロットスーツ/ホットパンツタイプ

精神コマンド	Lv.1　　ド根性	Lv.3　　闘志	Lv.13　気合
	Lv.23　必中	Lv.33　かく乱	Lv.48　激励

サブパイロットボーナス	・攻撃力＋２００
	・クリティカル＋１０

愛称テニア。三人娘隋一の元気っ娘。口が悪いが親しみやすい、ムードメーカー的な役割の女の子である。
いかなる状況でも元気に振る舞うバイタリティーの高さが持ち味だが、それと同時に自身の不安を肥大化させない為、無理矢理元気に振る舞っている傾向があり、内面は脆い一面もある。
食欲旺盛で人一倍ご飯を食べており、ラフ画では統夜の家計を圧迫している光景が見られる。体が三人の中で一番小さいという設定があり、その食べたご飯は一体何処に言ったのか尋ねたら最後、鳩尾に膝が肘が飛んでくる。統夜はこの地雷を誤って踏み抜き膝を貰った。
また胸も一番小さいという設定もあり、上記の食欲はこの辺が絡んでいるのではないかと思われている。しかし小さいという割には戦闘カットインでは惜しみなく揺らしており、あくまで「三人の中では」に留まるレベルのサイズである。OGMDのイラストでは少しばかり減った。その為J程は揺れない。畜生！
三人で唯一、物語当初から統夜に惹かれていた描写があり、統夜の話す「夢の中の少女」に露骨に嫉妬の反応を見せたり、統夜が攫われた際には人一倍心配し、なるべくクールに対応したカティアとマイペースなメルアを「人でなし」「薄情者」と罵るほど。
作中で喧嘩する描写は一切無かったが、設定上ではカティアと口論する事がよくあったらしい。
三人で唯一の八重歯であり、各イラストではどの構図でもちゃんと記載されている。髪型はウェーブがかったロングヘアーで、腰辺りまで伸びている。
また余談だが、スパロボJ公式サイトにてフェステニア・「ミュール」と誤植されている。これは２０１６年現在でも変更されていない。OGMDのサイトではちゃんとした名前で表記されている。
「ミューズ」という名前から某薬用石鹸になぞらえて「石鹸」と呼ばれてた時期もあったがやはり定着せず。
ちなみにミューズとはギリシャ神話に登場する音楽を司る９人の女神「ムーサ」の複数形で、ミュージックの語源でもあったりする。

サブパイロットとしての性能は攻撃方面に集中しており、特にサブパイロットボーナスである『攻撃力＋２００』は最大火力を底上げする非常に魅力的なボーナスであり、共に火力UPの『気合』や『闘志』に合わせてスーパー系に是非採用したい所。
しかし真に注目するべきは攻撃を必ず当てる事が出来る『必中』。スパロボJというゲームは運動性が命中率に作用されないようになってきたあたりのスパロボ作品であるため、運動性の高い機体であろうとも回避率の高いリアル系敵ネームド機体に攻撃を当てる事が出来ない事が多い。下手をすれば分身持ちの雑魚敵にすら攻撃が安定しないこともしばしば。スパロボJはボソンジャンプ、バイタルジャンプ、V-MAX、オルゴン・クラウドなど敵味方共に特殊回避が豊富なためこの点がより顕著になる（パイロットレベルボーナスやスキルパーツで多少のフォローは可能。この時代には照準値という項目が存在せず、『感応』も存在しなかった。）
精神カスタムが出来る二週目はともかく、一週目のリアル系主人公は『必中』を使う事が出来ない為、テニアの『必中』はリアル系主人公機、特にMAP兵器を所持している【ベルゼルート】と大変相性が良い。

最強必殺技の特徴は分身して殴りまくる・射撃機体で突進・ブレードを投げる等がむしゃらな動作が多いのも彼女らしいといえよう。

メルア・メルナ・メイア

cv.茅野愛衣

髪色/金

瞳/青

一人称/わたし

服装/タイトスカート

パイロットスーツ/ホットパンツタイプ

精神コマンド	Lv.1　　応援	Lv.3　　信頼	Lv.13　集中
	Lv.23　献身	Lv.33　再動	Lv.48　補給

サブパイロットボーナス	・装甲＋３００
	・移動力＋１

内気であまり自分から喋らない天然系女の子。常におっとりしておりいかなる時もマイペースである。
その実、三人の中では一番芯がしっかりしているという設定であり、二人のような内面に不安定な心を抱えていない。しかしすぐ泣いてしまう癖があり、統夜に罵られた際やカティアとテニアの喧嘩を止めようとした際には泣き出している。
甘い物が大好きで、買い物に出たら色んなお菓子を買い漁り、買ったお菓子は主人公機のコックピットに持ち込むほど。町に繰り出したらパフェが食べたい、と普段と違って必死に喋り甘える一面も。拒否しようとした統夜には徐々に丁寧語を止めながら凄んで無理矢理崩した。
甘い物が好きな理由は、当初はフューリーに捕らえられてた時に甘い物を一切与えられてなく、脱出後に食べたお菓子に感動したためと説明していたのだが、後に且つて幼少の頃に両親からお菓子を与えられて嬉しかった記憶が甦るからという事が判明する。三人の中で幼少時の記憶を唯一覚えているのであった。
嫌いな物は納豆。また辛い物も駄目らしい。基本的にお子様舌なのだろう。
カットインの凄まじい動きやキャラの雰囲気からファンに「三人娘の中では一番胸が大きい」と認識されている。OGでは１人だけ別格クラスにタプタプ揺らしている。また、三人で唯一へそ出しをしていない。
髪型は肘付近にまで伸びた髪を三つ編みにし、それをさらに団子状に纏めて二つ後ろに止めてある。
OGにおいて唯一キャラデザの大幅変更が加えられており、太腿の見える短いタイトスカートは長いフリル付きフレアスカートに代わり、また団子の髪を一部解き、腰付近にまで伸ばしツインテールのような髪型にしている。恐らく外見上の属性がカティアと被っていたためだと思われる。むしろ胸のサイズといやらしさは増したので大変宜しい。
その特徴的な名前の頭を取って「メメメ」、もしくは二文字取ってメルメルメーという事で「ウマゴン」等の愛称で呼ばれていた。これは割と浸透した。
メイアとは欧米圏に広く広まっているドイツ風苗字「マイヤー」の英語読みである。

サブパイロットとしての性能は精神コマンドが全て補助系に傾いており、自身を強化するには向いていない。しかし他の行動不能ユニットをもう一度動かす事が出来る『再動』、無条件でENや弾数を回復出来る『補給』、対象ユニットのパイロット全てのSPを各10回復する『献身』等、非常に高性能な精神コマンドが揃っている。
ならば戦闘向きではないのか？　というとところがどっこい、『装甲＋３００』というサブパイロットボーナスはスーパー優遇の本作においてとても強力なボーナスであり、スーパー系である【グランティード】に搭乗するとより強固になり無類の強さを発揮する。『移動力＋１』も相性が良く、ファンからは専属パイロット扱いされることも多い。

必殺技の特徴としては、他2人とは完全に違うモーションからスタートする事が多く、その基本の型に囚われないマイペースなメルアらしい構成となっている。

カルヴィナが主人公の場合

上記のキャラ間の設定は主に男主人公【紫雲統夜】を選んだ場合の話であるが、女主人公【カルヴィナ・クーランジュ】を選んだ場合三人娘の立場が変化し、最初は大人の女性である彼女を頼るものの、徐々に元恋人との関わりで心身共に疲弊するカルヴィナを三人娘が支えて一緒に戦い抜く、という風になっている。
最初は頼りなく三人娘が引っ張っていたが、徐々に成長して行きやがて自分達が引っ張られていくようになる統夜とは真逆であり、シナリオ毎でのキャラ関係の違いも楽しめるポイントとなっている。
ちなみに統夜だと恋人関係になるのだが、カルヴィナだと百合関係になる事もなく実に惜しい、彼女が務める事業の専属秘書として戦後を生き抜くことになる。カルヴィナの場合愛を向ける対象が他にいるしね。その為カルヴィナで選択した場合は個別EDの変化が乏しい事に注意されたし。

他作品の場合

OGMDにおいては、カティアが統夜（トーヤ）＋グランティード、テニアがカルヴィナ＋ベルゼルートの初期サブパイロットとなり、乗り換え可能になるのは合流後。
唯一メルアはデフォルトサブパイロットではないが、そのためかOGMD準拠のX-Ωのコラボでは三人娘で唯一サポートユニットとして登場し、ユニットクエストもメルア中心（三人娘自体は全員イベントで登場する）。一方こちらではグランティードのサブパイロットがOGMD準拠でカティアのため、テニアが浮くことに・・・。とはいえ、ΩCrossのカットインにも出てこない為、X-Ωはほぼメルアの一人勝ちと言っていい。