令和三羽烏(れいわさんばがらす)とは囲碁の令和時代に活躍が期待される一力遼、芝野虎丸、許家元ら3人の棋士を指す総称である。
誤解されがちであるが三羽鳥(さんばどり)ではない。「三羽烏」とはある集団において特に優れた3人を指す言葉である。
囲碁界は1970年~2000年の木谷道場一門時代、2000年代の平成四天王時代に2010年代の井山裕太一強時代があった。それに続くと期待されている世代である。
2016年に一力遼が竜星戦優勝、天元戦挑戦で頭角を現す。
2017年に一力が天元戦・王座戦挑戦。芝野虎丸が竜星戦でプロ入りから史上最短で優勝。
2018年に許家元が三羽烏七大タイトル(碁聖位)を獲得。一力が棋聖戦・王座戦挑戦、竜星戦および阿含・桐山杯で優勝。
2019年(令和元年)に芝野が三羽烏七大タイトル三冠を達成(名人・王座・十段)。一力がNHK杯優勝。
2020年8月、一力が碁聖位を獲得。これで三羽烏三人とも七大タイトル経験者となる。
2021年4月には許家元が芝野から十段を奪取。これは初の令和三羽烏同士によるタイトル戦であったと同時に、一力が二冠(碁聖・天元)、芝野(王座)、許(十段)が一冠と、令和三羽烏全員が同時にタイトル保持者となったが、一力は碁聖を井山裕太、天元を関航太郎に奪われ無冠に転落。芝野も王座を井山に奪われ無冠へと転落することとなった。
2022年には、一力が井山から9連覇中の棋聖を奪取。芝野も井山から名人位を奪回し、再び三羽烏全員がタイトル保持者となった(一力:棋聖、芝野:名人、許:十段)。
2023年には芝野が許から十段位を奪回し、二冠に復帰。一力も井山から10連覇中の本因坊を奪取し、二冠に復帰した。
2023年11月現在、一力が棋聖・本因坊、芝野が名人・十段をそれぞれ保持している。
芝野虎丸(しばの とらまる)
1999年(平成11年)11月9日生。九段。日本棋院東京本院所属。神奈川県相模原市出身。洪道場出身。名人3期、王座1期、十段2期。七大タイトル戦登場12回、棋戦優勝4回。2014年入段、2019年九段。史上最年少の七大タイトル獲得者(19歳11ヶ月)、史上最年少の七大タイトル三冠(20歳7か月)。
許家元(きょ かげん)
1997年(平成9年)12月24日生。九段。日本棋院東京本院所属。台湾台北市出身。高林 拓二七段門下。碁聖1期、十段2期。阿含・桐山杯準優勝など。新人王戦優勝。2013年入段、2021年九段。最年少碁聖(20歳7ヶ月)。
一力遼(いちりき りょう)
1997年(平成9年)6月10日生。九段。日本棋院東京本院所属。宮城県仙台市出身。宋光復門下。棋聖2期、本因坊1期、碁聖1期、天元1期。七大タイトル戦登場16回、棋戦優勝13回。2010年入段、2020年九段。天元戦・王座戦・棋聖戦の最年少挑戦者。早稲田大学社会科学部卒。河北新報および東北放送のオーナーである一力家出身で河北新報社社長の息子。自身も河北新報社社員の新聞記者(囲碁界初の新聞記者棋士)。
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最終更新:2025/12/22(月) 05:00
最終更新:2025/12/22(月) 04:00
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