俺の尻を舐めろ 単語


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レックミッヒイムアルシュ

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俺の尻を舐めろ』(おれのしりをなめろ ドイツ語: Leck mich im Arsch! K.231/K. 382c)とは、モーツァルトが作曲したドイツ語によるカノン形式の声楽曲。1782年にウィーンで作曲された。

概要

題名からしてネタ曲と思われそうだが(いや、ネタはネタだが)、ガチでモーツァルト作詞作曲のクラシックである。詳細は明らかではないが、元々は気心の知れた仲間内で楽しむために作られたネタ曲だと考えられている。幼いころは神童と讃えられながら仕事には恵まれぬ不遇をかこち、パトロンを探して各地を転々としては求めに応じて曲を書き、行く先々で自分同様の変わり者たちと交わったモーツァルトの、ある意味真骨頂とも言える小品である。

この曲は6声のカノンなので、正装した大のOTONAたちが6人以上で「俺の尻をなめろ」と合唱・追唱する。壮観。

歌詞

Leck mich im Arsch!
Lasst uns froh sein!
Murren ist vergebens!

Knurren, Brummen ist vergebens,
ist das wahre Kreuz des Lebens,
das Brummen ist vergebens,
Knurren, Brummen ist vergebens,
vergebens!
Drum lasst uns froh und fröhlich sein, 
lasst uns froh und fröhlich sein!

Leck mich im Arsch!

さあ俺のケツを舐めろ
俺たちが楽しいのを邪魔するな
ブーブー文句言ってても無駄なんだから

ガタガタ・ブツブツ言っても無駄なのは
まさに人生の苦難(十字架)についてのこと
つまりブツブツ言っても無駄なんだから
ガタガタ・ブツブツ言っても無駄なんだから
無駄なんだよ!
だから邪魔はせず、楽しくいさせてくれ
俺たちの邪魔はせず、楽しくいさせてくれ

さあ俺のケツを舐めろ

この歌詞は現在広く?歌われているもので、『俺たちが楽しいのを邪魔するな』(Lasst uns froh sein)の題名で先述の全集で出版社によって充てられた歌詞の前後の「♪俺たちが~」を「♪俺のケツ~」に改めたもの。前後に「俺のケツ~」が付いただけでここまでガラリと雰囲気が変わるのが面白い。

今のところモーツァルト自身によるものとされる最古の歌詞は1991年に発見された、ひたすら「♪俺のケツ~」と「♪早く早く」(g'schwindi)を繰り返すというカオスなもので、こっちは文字通りにお尻をペロペロするでも解釈可能なもんだからもはやフォロー不可。

簡単な解説

題名(および歌詞の一部)はスラングであり、直訳すれば「俺のケツを舐めろ(Lick me in the ass!)」、要するに己への服従を屈辱的な態度で示せということになるが、アメリカ英語で言えば "Kiss my ass!" に相当し、いずれも『お前は俺に到底及ばない(だから俺のケツを舐めて(キスして)服従しろ)』という軽侮、あるいは『(俺のケツを舐めて(キスして)服従する気が無いなら)何処かへ消え失せろ』という放逐の意味合いで使われる。

日本語で類似した表現を探すなら、クツとケツで語感も似ている「俺の靴を舐めろ」あたりになるが、どうせなら「私の靴をお舐めなさい」と上品に言われたいものである

まあ何れの言語であれ、相手にとってかなり屈辱的かつ下品な口語表現なので公の場での配慮はもちろん、相手が下ネタとシャレの通じる親しい者でもない限りは言わない方が無難なタイプの文句である。まあ街中で喧嘩を売って歩いているのなら話は別であるが。

軽侮にせよ放逐にせよこの場合は服従強要を介しての一繋がりの概念なので、『俺の尻を舐めろ』に関してもどちらの意味でも根本の解釈に大差は生じない。

fein recht schön sauber

また『俺の尻を舐めろ、しっかりきちんときれいさっぱりに』(Leck mich im Arsch fine recht schön sauber, K. 233/K. 382d)という楽曲もある。

しかしこちらはモーツァルトの死後しばらくして出版された作品全集のために未亡人コンスタンツェ(Constance Weber Mozart)が楽譜を整理した際、同時代のボヘミアのアマチュア作曲家ヴァーツラフ・トルンカ(Václav Trnka z Křovic)の「あなたは嫉妬深い、本当に」(Tu sei gelosa, è vero)が他1曲と共に紛れ込んでいて、2曲ともそのままモーツァルト作として上梓されてしまったということが1988年のヴォルフガング・プラート(Wolfgang Plath)の研究で明らかになっている。ちなみにこの時に出版社によって付けられた題名および歌い出しは『葡萄酒に勝る我が慰めは無し』(Nichts labt mich mehr als Wein)で完全にワイン賛歌である。

そこで、ここでは1991年に発見された、トルンカの曲にモーツァルトが付けたとされている歌詞を示す。

Leck mire den Arsch recht schön,
fein sauber lecke ihn,
fein sauber lecke, leck mire den Arsch.

Das ist ein fettigs Begehren,
nur gut mit Butter geschmiert,
den das Lecken der Braten
mein tagliches Thun.

Drei lecken mehr als Zweie,
nur her, machet die Prob'
und leckt, leckt, leckt.
Jeder leckt sein Arsch fur sich.

俺のケツを舐めろ きちんときれいに
しっかりさっぱり舐めて
しっかりさっぱり舐めて 俺のケツを舐めろ

これは脂ぎった欲望
たっぷりとバターを塗られて
オーブンで焼いた肉を啜る
俺のいつもの日課

2人よりも3人で舐めよう
さあここで、試してみよう
そして、舐めて舐めて舐めて
誰もが皆のために皆のケツを舐める

はい完全にアウトですありがとうございました。

まあ一言だけフォローすると、現代ほど公衆衛生の観念が発達しておらず街中や庭先で人間や動物の排泄物を見かける機会の多かった近世ヨーロッパにおいて、特に気の置けない者たち同士でこの手の下ネタや猥談に興ずることはそこまで特殊なことではなかったようだ。

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関連項目

  • ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト
  • スラング
  • Hasta la vista
  • クラシック音楽の楽曲の一覧
  • ゲッツ・フォン・ベルリッヒンゲン

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