僧正(そうじょう、魔神僧正)とは、ライトノベル『新約とある魔術の禁書目録』に登場するキャラクターである。
初登場:新約10巻 デザイン画はこちら
異世界・別位相である「隠世-かくりよ-」に住まう魔術の神「魔神」の一柱。
人が“死”に臨んだ姿のなれの果て、「即身仏」。しかしここでいう死は永遠不変としての意が強い。
即身仏とは端的に言うと“僧の木乃伊”だが、厳密にはこの認識は語弊が残る。
即身成仏、すなわち「この身、このままで仏-仏陀-になる」と謂う密教系の教義を実践した、古の高僧の姿。これには当時の仏教の中でも革新的だった「入定-にゅうじょう-」という観念が背景にあり、僧が衆生救済の厳しい修行の末、人の身のまま涅槃(ニルヴァーナ、解脱)を得、六道輪廻を超えて仏となる事を目指したのである。
即身仏とは既に壮絶な修練を終えて仏になったものであり、即身仏をただの死体(木乃伊)と捉える事は、弟子たちの間ではあまりいい顔はされない事だろう。
もちろん現代の見解ではただの自殺に他ならず、幇助した者は自殺幇助罪に問われる。
しかしこの魔神、困った事に素直に悟りを得られなかったどころか、信仰まで得られなかったようだ。
ネフテュス:僧正。だから貴方は悟れないのよ? いい加減に気づいたら?
娘々:ジジイ、男の泥棒猫とか最悪過ぎね? そりゃ木乃伊になるまで自己を貫いたのに誰からも信仰を得られない訳だわ
ついでに、共に現世に踏み入れたエジプト・中国の女神様からの評価も低いようで…。
魔神「僧正」は発言の内容が5秒前と180度と変わる神様とも言われており、この性質故に、周囲の評価は推して知るべしと言ったところだろうか。
真言宗の教義を重んじる者の間では、宗祖の弘法大師(空海)は厳しい入定の末、仏陀になったと信じられている。いわゆる入定信仰というやつである。しかし一般的な見解と差異が見られる。史実でいうところ、空海は遺体として火葬されたらしく、そもそも即身仏が無うわ何をするやめ
日本にはこの即身仏が十数体現存し各地に祀られており、観光スポットとなっている。
余談だが2015年3月9日、ハンガリーのブダペストにある博物館で新たな即身仏が発見された。どうやら中国の僧侶の即身仏だったようだ。奇しくもその日は、僧正が即身仏と確定した新約12巻の発売前日である(まぁ新約12巻の試し読みもあって、実際にはその数日前に確定していたのだが)。
何と言っても木乃伊である。新約10巻、同じ魔神「娘々」の発言から、木乃伊である事は既に判明していた。
娘々:ジージーィー、木乃伊になって物忘れ激しくなってる? ゾンビ少女もキメラちゃんもみーんなここにいるって。
ただ髪の毛一本分の隙間が無限の距離に広がるここじゃ、巡り合えるのは運任せだけどねー☆
網目のように多い皺の数々、焦茶色の肌、それらを隠すように紫の法衣を身に纏う。
髪は生えておらず、デザインを指定したヤツの一人に「ハゲキャラ」と言われている。
デザインのモチーフは高橋留美子の漫画『犬夜叉』に登場する即身仏「白心上人」。
一言で分かり易く表すなら、某型月ゲームの蟲お爺さんでもいいかも。
魔神とは、元は人の身でありながら魔術を究めた末に、神様の領域にまで辿りついた者を指している。
その存在に至ろうものなら、世界を改変し、また破壊する事も出来たという。
魔神は、無限の力を持つ無限の存在である。彼が「世界」に一歩踏み出せば、「世界」の容量の限界から彼と言う無限の存在に耐えられず、「世界」は途端に粉々となってしまう。そのため異世界・隠世-かくりよ-に隠居している。
隠世とは、日本神話における神域・遠き理想郷の名前である。反対に人間の住まう世界は「現世-うつしよ-」と呼ばれている。僧正は自分たちの居る別位相(異なる世界)を隠世、上条達の居る世界を現世と呼ぶ。
オーディンであるオティヌスは、魔神となる際に片目をミーミルの泉に捧げる事で、その身を人から魔神に昇華させたと云われている。オティヌスの魔神化は特殊な手法を用い、システム的な贄・代償を求められた。僧正の場合、即身成仏が魔神に至るキーと思われるが…。
新約12巻時点では確定しておらず、現時点では考察を含む事も触れておきたい。
ブードゥー教の魔神「ゾンビ少女」の生み出した魔神用の術式。
魔神とは曰く“無限”の存在だが、現世…つまり上条達の「世界」はその“無限”の存在を受け入れるほどのキャパシティには至っていない。
魔神が現世に足を踏み入れようものなら、「世界」はステンドグラスのように粉々になってしまう。異なる世界に住む魔神達の懸念でもある。
そこでゾンビ少女が提唱した、無限の存在(魔神)を無限に分割し、「世界」のキャパシティ限界まで魔神の容量を下げた上で、自己と重ね合わせて「世界」を騙す、という理論が重宝されている。
無限と呼べるわたし達の力を無限に等分する事で、この世界で許容可能なギリギリのレベルに自己を留める。 ……でもこれ、見方によっては最悪の変容じゃないかなあ? 何しろこれ、殺しても殺してもキリがない。 マトリョーシカやタマネギみたいに、わたし達を完全に殺すには永遠に等しい戦闘を繰り返さなくちゃならなくなったんだから
新約とある魔術の禁書目録12巻 魔神娘々の発言を抜粋
つまり、現世に入る為に「レベル∞」を「レベル99999999999999999(ry」に下げたようなもの。しかしそれを無限に近い回数分倒さないと、魔神は殺せないのだ。
術式を用いて僧正と娘々、ネフテュスは現世に入ったが…。
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最終更新:2025/12/09(火) 08:00
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