原子爆弾(げんしばくだん)とは、核分裂反応によって爆発する核爆弾(核兵器)の一種。
→核分裂
核分裂の連鎖反応により、瞬間的に莫大なエネルギーを放出する爆弾。
一般に「原爆」と呼ばれることが多い。英語では「Atomic Bomb」(アトミック ボム)。
原子爆弾は、第二次世界大戦に初めて使用された。
その威力から非人道的とされ全世界でどちらかと言えば使用が控えられている爆弾であるが、
自国の権力を示すためにわざと保有している国が多い。
よく原爆=水爆(同じ核爆弾の一種ではあるが)と勘違いされることが多いが、水素爆弾(水爆)は起爆剤に原爆を用いているだけで構造上は別物である。
少しでも悲惨さを訴える為に、一部残酷な文章表現を用いています。
この様な表現が苦手な方は閲覧にご注意下さい。
核分裂反応によって、原爆は巨大な火球となりその表面温度は数千℃に達する。
この火球から熱線として放出されるエネルギーは22兆ジュール(5.3兆カロリー)に及ぶ。
爆心地付近ではこの熱線で地上の温度は3000℃を超えたと推定される。
この熱線の影響で広い範囲で建造物が炎上。
爆心地付近の人間は内臓も含め全身の組織から水分が蒸発して即死。原爆犠牲者のご遺体がまるで炭のようになってしまっているのはこの為である。一瞬の出来事だった為、路面電車の運転士がハンドルを握ったまま亡くなった例もある。
急激な温度上昇に伴い、気圧が急上昇。これが爆風を発生させる。
この爆風の速度は約440m/sで木造家屋が一部崩壊すると言われる風速30mの15倍。
風のエネルギーは風速の3乗に比例する為、エネルギーで考えた場合3300倍以上に達する。
この爆風で広島では爆心地から半径2キロの範囲の木造建築物が一つ残らず崩壊した。
人的被害も甚大で爆風によって吹き飛ばされ外傷を負う他、爆風によって周辺の気圧が急激に変化する為、眼球が破裂することもある。
また熱線で火傷を負って脆くなった皮膚に爆風が当たり、皮膚が吹き飛んだ例もある。
核分裂反応によって非常に強い放射線がでる他、しばらく経って上空に巻き上げられた放射性廃棄物が「黒い雨」となって降り注ぎ、地上の土壌や河川までも放射能で汚染される。
また、炸裂の瞬間に現場にいなくても、数日のうちに救援活動などのために入市した者は残留放射線の影響を受け被爆した(入市被爆者)。また、母親の胎内で被爆した者(胎内被爆)もいる。
放射線を浴びた人間は遺伝子情報が破壊され、様々な病気を発症する可能性が高くなる。これらは総称して原爆症と呼ばれる。爆心付近で被爆した者は、外傷が少なくても原爆症を発症する者が多く、多数の死者を出した。胎内被爆の場合、脳や身体の発育障害を起こした子供が生まれる場合がある(原爆小頭症)。また、被爆直後に発症しなくても数年後、あるいは数十年後に発症する場合も多く、今なお多くの人が白血病や癌などの病に苦しんでいる。
さらに、被爆者にとっては原爆症をいつ発症するかわからないという恐怖、そして被爆者への周囲からの差別、偏見なども多く、それら精神的な重圧も、放射能汚染が引き起こした深刻な被害といえる。
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最終更新:2025/12/24(水) 06:00
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