姫様“拷問”の時間ですとは (ヒメサマゴウモンノジカンデスとは) [単語記事]

姫様“拷問”の時間です（ひめさまごうもんのじかんです）とは、原作：春原ロビンソン、漫画：ひらけいによるギャグ漫画作品である。

概要

　公式のキャッチコピー、またはジャンル設定は「やさしい拷問」ファンタジー。2020年5月現在、現在集英社のWeb漫画雑誌『ジャンプ＋』にて連載中のほか、ニコニコ漫画においても遅れて掲載されている。単行本も刊行されており、2020年9月現在既刊3巻。

単行本ではおまけとして描きおろしエピソードの他、登場キャラクターのプロフィールが加筆されている。また週刊少年ジャンプにも出張掲載されたこともあり当該話も単行本に収録されている。

　第三騎士団長であり王国の王女である姫様は、魔王軍に牢獄に囚えられ、魔王軍の拷問官が姫様より王国軍の弱点を聞き出すために拷問を仕掛けられる…というもので仰々しく感じられるが、その拷問の実態は飯テロであったり、姫様を癒やすような、欲望を引き出すようなものであった。

　王国軍では戦闘力・実力第一の姫様でも、建前を重視し我慢に我慢を重ねてきた生活であったため、誘惑に負けて秘密を喋ってしまうが、拷問官は聞き出した後は用済みということで姫様に拷問用の食事を与えたり、一緒に遊んだりという寛容な姿勢をとる。そして拷問官はその情報を魔王様に伝えるというのが毎回の形式美である。

　世界観としては、魔王の支配地域も王国も現代日本にある風景が登場しつつ、RPGに登場しそうな荒野も登場している。

登場人物

王国

姫様: 　王国の国王の長女姫であり第三騎士団長。王国内でも実力者の1人で単行本収録の番外編ではその在りし日の姿を見せている。どのようにして魔王軍に囚われたか、本名がどういうものかはコミックス第3巻時点では不明。; 王国にいた頃は王族として、或いは騎士として品行方正、謹厳実直な行動規範を求められ、半ば禁欲的な生活を送ってきた。その反動からか、魔王軍の捕虜となってからは、拷問官の誘惑攻撃に負け続けており、徐々に屈する速度が速くなりつつある。; ばらしてしまう秘密は、どーでもいいことから一般雑学、果ては王国側にとって露見するとまずい機密に該当しそうなものもあるが、幸いにして魔王軍側の様々な事情が重なり、姫様の漏らした情報が利用されたことは今の所はない。; 騎士団の遠征任務で、しばしば過酷な環境下での寝起きを経験してきたこともあってか、決して快適とは言えない牢獄内での生活や、薄汚れた囚人服を身に纏うことについても特に堪えた様子を見せない。; むしろ、”立場に伴う立居振る舞い”に気を遣う必要がない捕虜生活に順応している様子すら覗わせている。
エクス: 姫様が所有する王国に代々伝わる伝説の聖剣であり意思を持ち喋る機能を持っている。基本的には誘惑に負けそうな姫様を諌めていたり、白くなったりとツッコミに回るシーンが多い。夜は魔力を回復させるため眠っている事が多い。
ルーシュ・ブリタン: 　王国軍の第一騎士団員で全身鎧を纏った男性。二つ名は聖白騎士。魔王軍に囚われた姫を救いに単身姫のもとにたどり着いた。鎧を取った姿はイケメンでない中年男性。魔法を使い城の警備を眠らせたり、姫を転送魔法を使うことで王国に脱出させようとするも姫の話を聞かなかったり、姫の胸を不随意に触れてしまったことにより姫の羞恥心が限界となり聖剣で撃破され自身の魔法により単身王国に転送されてしまう。

魔王軍

トーチャー・トルチュール: 魔王軍の最高位拷問官の女性。ケータイはガラケー派。; 姫様への拷問のために美味しい料理をこれでもかと美味しそうに食べている。得た情報の利用価値や重要度は判断せず（もしくは理解せず）にそのまま魔王に伝えている。ちなみに前職は看護師。; 一見すると冷たい印象の美人だが、中々表情豊かで人情家の人物である。
魔王様: 王国と幾年にも対立する立場として王国を攻めようと画策する。; 拷問官達が姫様から聞き出した秘密については、取るに足らない情報は却下するものの、城の警備体制や作戦信号など有用な情報でも、娘の初成果だから保存するとか、スケジュールが合わない、果ては良識的判断に基づいて利用しない等、結果的に使われないことになってしまう。
ジャイアント: 四級戦闘員兼初級拷問官でトーチャの部下。戦闘員や拷問官としての地位は最下位である。; 豊満な体と包容力が溢れた巨人の女性で、温泉に誘い出された姫様を包容力陥落させる。; 後に姫様からは「ママ」と呼ばれるようになる。
陽鬼（ようき）: 陰鬼とコンビを組む中級拷問官でトーチャーの部下の女の子。陰鬼とは従姉妹。; 性格は名前の通り明るく快活なスレンダーな美少女。二人で対戦ゲームで姫様を誘い込む。; 学生時代はバスケ部でそこそこ活躍し、同性からモテたようである。
陰鬼（いんき）: 陽鬼とコンビを組む中級拷問官でトーチャーの部下の女の子。陽鬼とは従姉妹。陽鬼とともに姫様を誘い込む。; 性格は名前の通り引っ込み思案のインドア派でゲーム好き。また海外ドラマや映画鑑賞も好きなようだ。; 右目を前髪で隠し、やや猫背気味でダボダボの服を纏う陰キャファッションだが、その服の下はグラビアアイドルもかくやというほどのグラマラスな体形をしている。
クロル: 一級戦闘員兼上級拷問官でトーチャの部下の女性。二つ名は猛獣使い。可愛い動物を使い、庇護欲を誘い姫様を陥落させようと試みる。ある時は姫様が芳しい反応しなかったため自らトーチャの弱点と自分の弱点をバラしてしまう。
ギルガ: 魔王軍の武器職人兼初級拷問官の女性。; 武器職人としての技能を活かしてエクスを"拷問"したり、自らの魔剣コレクションを用いた"拷問"を行う。; トーチャーとはプライベートでも仲良しで「トルちゃん」「ギルガちゃん」と呼び合っている。
マオマオちゃん: 魔王様の娘であり幼女。見習い拷問官として姫様を拷問しようとするが、幼い子供が考えるものであるため姫様には効果がなかったが、悲しそうな顔をするマオマオに罪悪感が耐えられなくなり、情報をゲットすることになる。; ちなみに拷問官としての階級は、「ハイパー上級見習い拷問官」で、最高位拷問官よりも立場は上である。
王妃様: 魔王様の妻。職業は書店員だが、これはたまにのことで基本的には専業主婦。運動会で娘のマオマオちゃんと一緒に参加する場面もよき母親。魔王軍の役職にはついていない様子。; 単行本3巻の書きおろしにて、名前が判明している。
バニラ・ペシュッツ: 上級拷問官。魔界の名家ペシュッツ家の本家の娘で吸血鬼。魔界でも恐れられる家の出身。強い姿勢を姫様に見せるもののしかし本来の性格は気弱である模様。

単行本収録

巻数	話数	備考
1巻	拷問1～拷問14 ありし日の姫様（描き下ろし）
2巻	拷問15～拷問28 WJ出張編就業後の拷問官（描きおろし）
3巻	拷問29～拷問43 番外編魔王様の流儀（描きおろし）
-	拷問44～連載中	2020年9月6日現在拷問66まで連載中