| 宇宙大将軍 |
とは、後に漢(笑)の皇帝となる南北朝時代の中国最狂のDQNが自称した中二病っぽい位です。けして「つよいぞぼくらの宇宙大将軍」みたいなものではありませんし、ロボットアニメでも特撮ヒーローものでもありましせん。実在した人物です。現実です。
なお、「侯景(503 ~ 552)」と言う名で活動していた時期もありますが、世を忍ぶ為の仮の名前です。多分。
宇宙大将軍閣下は、曹操・劉備・孫権による魏・蜀・呉の三国志が終わり、天下統一した晋が東西に分裂した後に北魏が華北を統一した頃から始まる中国の南北朝期に登場しました。
※中国の南北朝時代は、その後「隋」の天下統一をもって終了する。
宇宙大将軍閣下は、朔方(陝西省)の出とも鴈門(山西省)の出とも言われ、生家は胡族化した漢族とも、漢化した鮮卑系の貴族だったとも言われていますが、きっと世を忍ぶ仮の出自です。多分。
宇宙大将軍閣下は、はじめ「侯景」と言う世を忍ぶ仮の名前で北魏の国に仕え、爾朱栄の軍にて活躍し高慢さと野心を増大させていましたが、爾朱栄が孝荘帝に殺害され、北魏が東魏と西魏に分裂すると、分裂の元凶であもある名将「高歓」の東魏に加わりました。
し・か・し
北斉の基礎を築いた名将の高歓が生きている間は、従順なふりをしていた閣下は、高歓が亡くなると
高歓なら従うが、高澄ごときに従えるか
と、高歓の後を継いだ高澄に対して反旗を翻しました。そんなに閣下に痺れるぅあこがれるぅ(笑)。
※しかし、閣下の狂犬ぶりを見抜いていた高歓は、死の際に、
おまえに侯景は使いこなせない、奴は必ず反乱する。
侯景に対抗できるのは慕容紹宗ただ一人。
と助言を遺していました。
所領および州都ごと閣下を受け入れた南朝の梁の国は、
過度の仏教至上政策で民忠誠度がいつ一揆が起きてもおかしくないレベル
↓
閣下を受け入れたことで東魏との関係が悪化
↓
北魏から派遣された閣下討伐軍を指揮する名将「慕容紹宗」により、閣下ともども蹂躙される。
↓
閣下に相談なく北魏と和睦
↓
閣下との関係が悪化
といった負のループに陥り、身の危険を感じた閣下は、今度は梁に対して叛乱を起こしたのでした。
何このループ。
慕容紹宗に敗れて逃走中の閣下は、かき集めた千人ほどの兵で梁の都の建康へ進撃を開始しました。
すると、梁王に敵対する勢力や低い民忠誠度により発生した流民達が加わって10万の軍勢に膨れ上がったのでした。
しかし10万と言っても烏合の衆になる可能性を秘めた爆弾を抱えた軍勢であり、ともすれば全軍崩壊の危険もありましたが、戦闘だけは抜群に強い閣下に統率された10万の軍勢は、梁都の建康を包囲し、一旦和議を結んでおいてから陥とすと言う汚い忍者級の采配によって捕らえられた梁王は、まもなく餓死してしまい、梁都の建康もまた、裏切者と流民の集合体だった閣下の兵達により壮絶な略奪を受け、南朝の都として栄えた跡も残さず灰燼に帰しました。
こうして梁の実権を握った閣下は、簡文帝を擁立して相国そして都督六合諸軍事就任し、天上天下そして全世界は俺の者的な意味をこめて
| 宇宙大将軍 |
を自称(僭称)したのでした。ここから晴れて世を忍ぶ事なく宇宙大将軍閣下です。立派なDQNネームですね(笑)
宇宙大将軍閣下により擁立された簡文帝が、空気を読んで自立しようとしましたが、鼻の利く狂犬ぶりに定評のある閣下に察知されて弑されてしまい、閣下により新たに予章王の蕭棟が擁立されました。
そのついでに、閣下も漢民族の国は俺の者的発想なのか「漢王」を自称した為、空気を読んだ予章王の蕭棟より、帝位の禅譲を受けて、ついに宇宙大将軍から皇帝へと進化しました。
【注意】宇宙大帝ではありません。
国号を「漢」と定めて独立した宇宙大将軍(笑)でしたが、戦闘はめっぽう強いのに政治はからっきしという脳肉だったため、低い民忠誠度からの打開策を見出すことができずに混乱が続き、その間隙をぬって江陵で即位した梁の元帝は討伐軍を王僧弁に預けて出撃させました。
王僧弁や、その援軍として参加した陳霸先の義勇兵と戦った宇宙大将軍(笑)でしたが、敗北を重ねてついには国を捨てて逃亡をはかり、その途上で味方に見捨てられて殺されると言うDQNらしい惨めな最期を遂げたのでした。
※その他「宇宙大将軍」の詳細についてはWikipeidaの該当記事参照の事。
▼天命により三国志の世界に未来からやってきた英雄達のリーダーとして登場する架空戦記「春秋戦国三国志」
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最終更新:2025/12/10(水) 10:00
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