怪異症候群とは (カイイショウコウグンとは) [単語記事]

怪異症候群とは、サークル『夕闇の季節』が配布するフリーソフトである。

概要

ストーリー

　主人公・姫野美琴は、ある雨の降る真夜中に友人である神代由佳から電話が掛かってきていたことに気づく。
　しかし、留守番電話に残されていたメッセージは無言。着信は、真夜中の3時だった。
　ただならない雰囲気を感じ取った美琴は、神代家の邸宅へと急いだ。
　そこで彼女を待ち受けていたのは、血も凍るような惨劇と悪夢のような怪異の襲来。
　だが、この出来事さえも、彼女の運命を蝕む『怪異症候群』の始まりでしかなかった・・・・・・。

システム

　プレイヤーは怪異に巻き込まれた少女・美琴を操作してマップの探索を行い、怪異から助かる方法を探していく。この際、プレイヤーキャラと遭遇すると追尾を開始し、接触するとゲームオーバーとなる追跡者が存在する。そのため、探索の際は追跡者を回避しつつアイテムの獲得やイベントの進捗を図らなくてはいけない。
　RPGツクール2000というエンジンを用いているが、形式はADVに近い。この点は『青鬼』や『コープスパーティー』といった例を挙げるとわかりやすいと思う。
　特徴的なシステムとして、マップ上に存在する撃退・退避ポイントを利用することで追跡者から逃れ、探索に戻れるようになる点が挙げられる。これは作者が大きく影響を受けたと語る『クロックタワー』シリーズを踏襲したものらしい。

主要登場人物

姫野美琴（ひめの・みこと）
　主人公。全編を通してプレイヤーが操作することになるキャラクター。18歳の高校生。
　長い黒髪と左右を飾る赤いリボンが印象的な少女。

神代由佳（かじろ・ゆか）
　美琴の友人。彼女が興味本位で行った『ひとりかくれんぼ』の儀式と、美琴への電話が物語の発端となる。

氷室等（ひむろ・ひとし）
　菊川警察署の刑事。階級は警部補。怪異にまつわる事件の専門家で、美琴が巻き込まれた事件を担当する。

加賀剛（かが・つよし）
　新聞記者にしてオカルトジャーナリスト。氷室の旧知。いい加減な性格だが情報収集力は高い。

霧崎翔太（きりさき・しょうた）
　某大学の民俗学講師。氷室の旧知。オカルト志向の研究家で、怪異への知識・対策も備えている。

怪異

　作中に登場し、プレイヤーキャラクターを脅かす怪異は、ほとんどが2000年代からネットユーザーに知られるようになった都市伝説に由来する。
　２ちゃんねるオカ板の洒落怖スレから取っているものもあり、作中で怪異に巻き込まれたキャラクターがぽつりと原作で有名なフレーズを零したりする。この手の話を知っているとプレイ中にニヤリと（ヒヤリと？）できるかもしれない。