探査機「はやぶさ」 単語


ニコニコ動画で探査機「はやぶさ」の動画を見に行く

タンサキハヤブサ

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探査機「はやぶさ」とは、日本の小惑星探査機(工学実験探査機)である。

2003年5月9日、宇宙科学研究所(現・宇宙航空研究開発機構宇宙科学研究本部。略称 ISAS/JAXA)によって、鹿児島県の鹿児島宇宙空間観測所(現・内之浦宇宙空間観測所)から打ち上げられた。

概要

小惑星探査機「はやぶさ」(MUSES-C)
小惑星探査機「はやぶさ」(MUSES-C)
Asteroid Explorer "HAYABUSA"(MUSES-C)

目的

「小惑星(イトカワ)までイオンエンジンを使った飛行を行い、自律的に小惑星に近づき、その表面から、物質のサンプルを持ち帰ること」

その過程において、具体的には下記の4つのミッションを行う。

  1. イオンエンジンによる宇宙航行技術を実証すること
  2. 「自律航法」を駆使した小惑星(イトカワ)への接近・着陸をすること
  3. 微少重力下で試料を採取すること
  4. 試料の入ったカプセルを、直接地球の大気圏に突入させて回収すること

地球への帰還時期は、トラブルが続いたことにより2007年6月から2010年6月へと変更された。なお、イトカワで採取した試料を地球に投下した後、当初の予定になかったミッション《本機の大気圏突入》を行う。これは、JAXAの「軌道予測システム」(地球に衝突する恐れのある小惑星の軌道やその確率・時間を解析するシステム)開発のため、大気圏突入時のデータを利用するというもの。本来は試料投下後に地球の軌道を外れ、永遠に旅立つ予定だった。しかし姿勢制御系エラーによるカプセル投下精度低下を補うために、離脱不可能な距離でカプセルを切り離すこととなる。そして、本機は大気圏の中で燃え尽きることが決定している。

「世界で一番の『はじめてのおつかい』」 「でも、二度と『おつかい』には行けない」

- 関連動画を見た視聴者によるコメント-

はやぶさの現状と予算について

はやぶさプロジェクトを受け継ぐ形で、「はやぶさ2」の開発計画がある。しかし、本機の打ち上げ直後から予算の問題で常に苦しい状況に置かれている。民主党による事業仕分けで予算が削減され、「はやぶさ2」が消滅すれば、JAXA、メーカー、研究者の3つに渡る人材、開発した工学的技術、運用経験のノウハウなど、1990年代からはやぶさの開発と運用で、積みかさねてきたものも四散し、関係する技術開発はおしまいとなる。

頑張れ!支援のお願いを呼びかけているのは、作家の松浦晋也をはじめとする著名人や一般人の有志たち(例えば「はやぶさまとめ」)だけではない。中の人も、「応援してください、『はやぶさ2』。『はやぶさ』の成果があぶない。」と悲鳴をあげている状況である。掲示板や動画で政治に文句や愚痴を言うより、文部科学省に嘆願したほうが近道とのこと(本稿の掲示板より)。応援したい方は、こちらへ。

なお探査機「はやぶさ」に関する専門的なことについては、タグ検索でヒットした動画、公式サイト及びWikipedia記事を参照されたし。

「はやぶさ」という名前の由来(参考)

当初は「アトム」と命名される予定だった(打ち上げの2003年はアトム誕生年であり、本機が自律型ロケットであることから)。しかし、原爆(Atomic Bomb)を予想されるという点でお蔵入りになり、第二候補の「はやぶさ」に決定した。理由は下記の3点とされる。

  • 隼の様な動きでイトカワに接近・試料の採取という勇姿。
  • 戦時中、日本のロケット開発の父である糸川英夫(元東大教授)が一式戦闘機(通称「隼」)を開発していた。
  • 若手職員が、東京~鹿児島(内之浦宇宙空間観測所)まで、寝台特急「はやぶさ」で移動していた。

※ソースは的川泰宣(JAXA技術参与)の講演から。(ただし、JAXAの公式見解ではないことに注意)

イトカワについて(参考)

1998年に、アメリカのLINEARチーム(マサチューセッツ工科大学リンカーン研究所の地球近傍小惑星探査チーム)が発見した小惑星の一つである。当初は、(25143) 1998 SF36という名前であった。

上記小惑星が、はやぶさの目的地に決まった段階で、旧宇宙科学研究所が糸川の名前を付けてくれるようLINEARに依頼した。その後、国際天文学連合の承認を経て「(25143) 1998 SF36」から「25143 Itokawa」(通称:イトカワ)となった。

選ばれた理由としては、技術的工学的観点から見て、地球から小型ロケットで、かつエネルギーが小さくても行ける距離に存在する、という事情があげられる。

ちなみに、小惑星は惑星が誕生するころの記録を比較的よくとどめている化石のような天体だといわれている。従って、調査をすることで、惑星の成り立ちや当時の太陽系の様子などの手がかりにつながる可能性がある。

ニコニコ動画における探査機「はやぶさ」

ニコニコ動画では"小惑星探査機「はやぶさ」"に関して、非常に数多くの紹介動画や応援動画、そしてそれを目的としたいわゆるMAD動画も投稿されている。

しかし、初期においてそれらについていたタグ「はやぶさ」では、他の題材(寝台特急列車やプロレスラー、戦闘機等)もリンクされてしまい、探査機の「はやぶさ」に関する動画を探すのに一苦労する、という大変不便な問題があった。

そこで、そうした混乱を回避する為に、"小惑星探査機「はやぶさ」"に絞ったタグとして提案されたのが、本項の"探査機「はやぶさ」"タグである。有志によって広められ、現在は実写・擬人化・イラスト・3Dを問わず、関連する動画にデフォルトタグとして付けられるようになった。川口淳一郎教授

資金難に悩まされながらの開発と打ち上げから始まり、各種システムの不調や故障、燃料漏れ、通信途絶・・・極限の状態で次々に降りかかってくるトラブル。奇策・裏技・奥の手・禁じ手、ありとあらゆる手段で数々の困難を乗り越え、満身創痍で孤独な旅を続ける「はやぶさ」。「軌道の魔術師」こと川口淳一郎(ISAS/JAXA教授・はやぶさプロジェクトマネージャー)を筆頭とする運用チームの中の人の意地と努力。

こういったことを背景とし、関連動画を見た視聴者の中には、「泣いた(´;ω;`)」「絶対に帰って来いよ!」「がんばれ!」といったコメントを残す人も多い。

ちなみに、ニコニコ動画では、かぐや(衛星)、探査機「のぞみ」、H2Aといった、はやぶさの兄弟姉妹たちの秀逸な応援MAD作品も多数作られているので、ぜひ視聴してほしい(JAXAの記事からリンクされています)。

こぼれ話

探査機「のぞみ」が残したもの

1998年7月、旧宇宙科学研究所は火星探査機「のぞみ」を打ち上げている。日本初ということもあり、沢山の期待を背負っての出発であったが、日本の宇宙開発における伝統というか何というか、予算もない経験もないロケット能力もないのないない尽くしの中での運用は常に困難を極めた。運用チームは、文字通り最後の最後まで粘ったが、残念ながら目的を達成することはできなかった。

失敗に終わった後、案の定、批判・非難が集中した。しかし、のぞみは交信が途絶える直前まで、膨大なデータとその運用技術を残してくれた。これらは、はやぶさプロジェクトにしっかり受け継がれている(例えば、通信途絶の際に力を発揮した「1bit通信」や複雑な軌道計算など)。今後の惑星探査機の開発・運用にも生かされていくことであろう。

ちなみに、川口PMは「軌道計算チーム」のメンバーとして、的川技術参与は広報として、のぞみプロジェクトに関わっていた。

詳細は、公式サイトWikipediaの当該記事を参照のこと。ニコニコ動画では、【火星探査機】星を知るモノ【のぞみ】 、探査機「のぞみ」(ニコニコ大百科)に詳しい。

はやぶさ公式動画のクレジット

公式動画の最後に流れるクレジットには、2ちゃんねると大正製薬の名前がある。前者は専門板を中心に継続・展開されている支援カキコミと応援動画に向けたもの、後者はイトカワへのタッチダウン(2回目)時の公式実況ブログにおいて、更新担当者の机の上にリポビタンDが増えていく様子が話題になり、大正製薬からリポビタンDが2カートン届いたというエピソードに向けたもの、と思われる。

※2ちゃんねる等の専門板においては、ニコニコ動画のノリでのレスは嫌われます。くれぐれも慎重に行動して下さい。
 TPOを守って楽しい探査機「はやぶさ」ライフを!

最近のニュース

2009年11月9日にイオンエンジンの異常が見つかり、帰還ミッション達成が一部で絶望視されていた。しかし11月19日、JAXAはやぶさチームは2つのイオンエンジンの稼動可能部分を使用して2台で1台分の推進力を得るというウルトラCを駆使することに成功した!

http://www.jaxa.jp/press/2009/11/20091119_hayabusa_j.html

関連動画

探査機「はやぶさ」タグの最古の作品。 後継機に関する動画の例として掲載しました。
内容は「はやぶさ」も含んでいます。念の為。
JAXA製作による「はやぶさ」公式動画の1つ。
少し長いので、閲覧時には何か飲み物を用意し、
またーりとリラックスしながら見るとよいでしょう。
「エージェント夜を往く」の替え歌応援ソング。
予算増やちて@とかち鏡音リンver.
さだまさし「案山子」を使ったはやぶさ応援動画。 さだまさし「案山子」の初音ミクバージョンの応援動画。
「ニジイロ*アドベンチュア」(作詞作曲:ささくれP)と
JAXAの公式動画を使用した応援MAD作品。
楽曲と映像のシンクロ率は、きっと882.3%。
MMDの無駄遣い。ここまでやるか!
「Promise」(作詞作曲:samfree)と
JAXAの公式動画を使用した応援MAD作品。
必ず帰ってきてね。約束、だよ。
2009年11月9日のトラブル。地球への帰還は
今度こそだめか、と絶望視されたが再び復活。
絶対に諦めない。それが、はやぶさクオリティ。

 

まだまだあります関連動画→タグ検索

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関連項目

  • 科学
  • 宇宙
  • 技術立国日本
  • 宇宙航空研究開発機構(JAXA)
  • 事業仕分け

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