朝日杯フューチュリティステークスとは (アサヒハイフューチュリティステークスとは) [単語記事]

朝日杯フューチュリティステークスとは、日本中央競馬会が12月に中山競馬場・芝1600メートルで開催する2歳限定のGIである。

概要

1949年に美浦所属の2歳馬最強決定戦朝日杯3歳ステークスとして創設され、1984年にGIに格付けされる。
1991年に対となる阪神3歳ステークスが牝馬限定戦となったため、芝路線における2歳牡馬最強決定戦に位置づけられた。
このレースに勝った馬がほぼその年のJRA賞最優秀2歳牡馬に選ばれる。
2001年から馬の年齢を、それまでの数え年から国際基準の満年齢への変更に伴い競走名を現在のものに変更した。

出走条件は2歳の牡馬・牝馬であり一応は牝馬も出走可能ではあるが、
前の週に牝馬限定の2歳GI・阪神ジュベナイルフィリーズがあるため、近年は牝馬の出走は数える程度である。
2003年までは出走条件が牡馬・騙馬だったが、
現在は条件が変わり出走できない。また、過去に騙馬が優勝したことはない。

武豊が未だ勝ったことがない唯一のGIでもある。

かつてはクラシックへの登竜門として数多くのクラシック勝ち馬を輩出した。しかし、距離適性を重んじるようになった近年では、来年のクラシック戦線を目指す陣営にとって皐月賞が2000mで行われる以上1600mは短すぎる、また中山1600mのコースそのものに枠順の有利不利が発生するといった理由のため、翌週阪神競馬場で行われるラジオNIKKEI 杯2歳ステークス（芝・2000m）に有力馬が集まることが多い。
そのため1994年にナリタブライアンが三冠を制してから2013年にロゴタイプが皐月賞を勝利するまでの19年間、この競走の勝ち馬によるクラシック競走の勝利が無いという状況が続いた。そのため競馬ファンの間では朝日杯を降格して、その代わりラジオNIKKEI 杯をGIに昇格させるべきという意見が根強く存在する。
もっとも2歳馬に2000mを全力で走らせることは酷であるため実現の可能性はまずない。そもそもこのレースがクラシックに繋がらないのはクラシック第1戦が2000mで行われることに原因がある。
実際、2歳GIとクラシックの結果が直結することが多い欧州ではクラシック第1戦は2歳GIと同じ1600mで行われている。

2014年から出走馬を集めるため阪神競馬場・1600mで開催されることが発表された。
一方、ラジオNIKKEI 杯2歳ステークスはこのレースと入れ替わる形でレースレーティングのみ同時期に行われていた中山競馬場のオープン特別のホープフルステークスに移設統合しG3となり有馬記念と同日の2000mで開催されることになった。(近年のラジオNIKKEI杯2歳ステークスのレースレーティングが高いのでG2に格上げ申請中)

またラジオNIKEI杯2歳ステークスの名称は既存のオープン特別の京都2歳ステークスに移動し、ラジオNIKKEI杯京都2歳ステークスとなる。
こちらは13年10月21日の段階では新設重賞の予定だが、近年のレースレーティングからオープンからG3への昇格を申請していて通れば来年からG3となる。

GI昇格後の勝ち馬

中山競馬場開催時代

回数	開催日	優勝馬	性齢	勝ち時計	勝利騎手	動画
第65回	2013年12月15日	アジアエクスプレス	牡2	1:34.7	R.ムーア
第64回	2012年12月16日	ロゴタイプ	牡2	1:33.4	M.デムーロ	sm19614342
第63回	2011年12月18日	アルフレード	牡2	1:33.4	C.ウィリアムズ	sm16459019
第62回	2010年12月19日	グランプリボス	牡2	1:33.9	M.デムーロ	sm13074585
第61回	2009年12月20日	ローズキングダム	牡2	1:34.0	小牧太	sm9147656
第60回	2008年12月21日	セイウンワンダー	牡2	1:35.1	岩田康誠	sm9111216
第59回	2007年12月9日	ゴスホークケン	牡2	1:33.5	勝浦正樹
第58回	2006年12月10日	ドリームジャーニー	牡2	1:34.4	蛯名正義	sm14867853
第57回	2005年12月11日	フサイチリシャール	牡2	1:33.7	福永祐一	sm2843815
第56回	2004年12月12日	マイネルレコルト	牡2	1:33.4	後藤浩輝	sm3887120
第55回	2003年12月14日	コスモサンビーム	牡2	1:33.7	D.バルジュー	sm3887082
第54回	2002年12月8日	エイシンチャンプ	牡2	1:33.5	福永祐一	sm3887042
第53回	2001年12月9日	アドマイヤドン	牡2	1:33.8	藤田伸二
第52回	2000年12月10日	メジロベイリー	牡2	1:34.5	横山典弘	sm5143656
第51回	1999年12月12日	エイシンプレストン	牡2	1:34.7	福永祐一	sm2591179
第50回	1998年12月13日	アドマイヤコジーン	牡2	1:35.3	M.ロバーツ	sm8513409
第49回	1997年12月7日	グラスワンダー	牡2	1:33.6	的場均	sm2765100
第48回	1996年12月8日	マイネルマックス	牡2	1:36.3	佐藤哲三	sm5001300
第47回	1995年12月10日	バブルガムフェロー	牡2	1:34.2	岡部幸雄	sm3893865
第46回	1994年12月11日	フジキセキ	牡2	1:34.7	角田晃一	sm3886973
第45回	1993年12月12日	ナリタブライアン	牡2	1:34.4	南井克巳	sm5655700
第44回	1992年12月13日	エルウェーウィン	牡2	1:35.5	南井克巳
第43回	1991年12月8日	ミホノブルボン	牡2	1:34.5	小島貞博	sm13025160
第42回	1990年12月9日	リンドシェーバー	牡2	1:34.0	的場均
第41回	1989年12月17日	アイネスフウジン	牡2	1:34.4	中野栄治
第40回	1988年12月18日	サクラホクトオー	牡2	1:35.5	小島太
第39回	1987年12月20日	サクラチヨノオー	牡2	1:35.6	小島太
第38回	1986年12月14日	メリーナイス	牡2	1:35.6	根本康広	sm12295957
第37回	1985年12月15日	ダイシンフブキ	牡2	1:35.4	菅原泰夫
第36回	1984年12月16日	スクラムダイナ	牡2	1:35.0	柴田政人
なお、1990年のリンドシェーバーが更新するまで、 1976年のマルゼンスキーがレースレコードを長らく保持していた。
第28回	1976年12月12日	マルゼンスキー	牡2	1:34.4	中野渡清一	sm17085