無表情とは (ムヒョウジョウとは) [単語記事]

無表情とは、表情がないこと。または表情の変化が乏しい事。

この記事では記号的表現としての、無表情キャラについて解説する。

概要

表情が乏しい⇒感情の揺れが小さい⇒あまりしゃべらない⇒無口キャラ。という感じで無表情キャラは同時に無口キャラであることも多く、またある程度普通にしゃべるにしてもおしゃべりキャラであることは考えにくい。ただしその分ここぞという場面での一言に重みがある。

さらに無表情キャラもその理由によっていくつかのパターンに分類できる。

感情が無い、感情が理解できない

例えばアンドロイドや人造人間など、感情が最初から無い設定のキャラクターである。しかしこれらのキャラであっても中には、主人公達とのふれあいによって次第に感情を理解していくパターンなども見られる。

EX.マリア(GS美神)、セリオ(To Heart)、絡繰茶々丸(魔法先生ネギま!)

感情表現が苦手

本当は心に秘めたものがあるけれど、照れ屋であったりで本心を表現する事ができないキャラクター。

EX.来栖川芹香(To Heart)、川澄舞(KANON)、塚本八雲(スクールランブル)

冷静、不思議系キャラ

おそらく1番多いのではないかと思われるパターン。人間らしい感情を見せないどこか達観したキャラクター。

EX.綾波レイ(新世紀エヴァンゲリオン)、長門有希(涼宮ハルヒの憂鬱)、ホシノ・ルリ(機動戦艦ナデシコ)

無表情キャラの変遷

古いところでは「太陽の王子ホルスの大冒険」のヒルダ、「銀河鉄道999」のメーテル、「銀河漂流バイファム」のカチュアなど、昔から感情の起伏をあまり表さない女性キャラクターは存在していたが、無表情キャラとして確立していたとはいえなかった。

その存在を1ジャンルとして確立させたのは言わずもがな、「新世紀エヴァンゲリオン」の綾波レイである。不意のトラブルにも動じない、裸を見られても気にしないなど、まるで感情がほとんど無いのかと思わせるような所作は一大センセーションを巻き起こし、その翌年には「機動戦艦ナデシコ」のホシノ・ルリが人気を得るなど、いわゆる綾波系と呼ばれる無表情・無感情なダウナー系の女性キャラクターが多く登場するようになった。

しかし綾波レイを意識したようなキャラクターが氾濫したため、中には「劣化綾波」「綾波のパクリ」などと厳しい意見を浴びるキャラも少なくない。これは無表情キャラとしての綾波の存在感が、あまりにも際立ってしまったがための悲劇であるともいえる。

その後現在に到るまで無表情キャラの第一人者といえば綾波レイだが、近年では2006年に放映されたテレビアニメ「涼宮ハルヒの憂鬱」のキャラクター長門有希がそれに競うかのような位置づけに立っている。

おそらく2010年現在では、「無表情キャラといえば？」の問いには綾波レイ、長門有希が2大勢力であるだろう。