足柄よ。砲雷撃戦が得意なの。ふふ、よろしくね。
足柄(あしがら)とは、大日本帝国海軍の重巡洋艦、足柄をモチーフにした艦娘である。
人呼んで『飢えた狼』。
CV:種田梨沙。図鑑番号はNo.057。
若干ウェーブがかったロングヘアーの黒髪にカチューシャを付けた、精悍なボディな妙齢の女性。
顔に似合わず妙高型四姉妹の中では最も好戦的であり、出撃時に「戦場が、勝利が私を呼んでいるわ!」と声高に叫び、中破(大破)すると「ちっくしょう……この私が、ここまでやられるなんて……!」と女性らしからぬ漢らしい雄叫びを発するなど、とにかく血の気が多い。ただし小破すると「うにゃあ! うにゃあああ!」と絶叫するという正直キッツイ可憐な一面もある。
得意料理、好物は共にトンカツ。好きな理由は「カツ(勝つ)」から。ちなみに、常に片目を閉じる癖があるらしい(通常絵、中破絵、そのどちらでも片目を閉じている)。
2014/4/23のメンテにて、姉妹の中で一足先駆けて時報ボイスが収録された。
行き遅れネタ好きには残念ながらそうと取れるものは無かったが、 四六時中勝利だの訓練だのと連呼する(本来の意味での)餓狼ぶりがさらに強調されている。朝5時の時報ボイスでは「ムニャムニャ……もっと骨のある敵はいないの!?」とアグレッシヴな寝言を言い、朝は間宮さんに「勝利定食」なる定食を頼み、昼と夜は好物であるトンカツを揚げまくるブレなさぶりを披露。特に20時の夕食では、その日の夕食であるカツカレーに使うトンカツを100枚以上揚げ、その日の鎮守府を胸焼け地獄の坩堝に叩き落とした。
他には、そのやたらヒートな言動や、元ネタの英国での評価(後述)、更に言えば他の艦娘と比べるとBBA大人びて見えることも相まって、多くの提督からは『陸では男漁りが日課だがHit率は低い』だの『男に飢えた狼』だの、今ではすっかり『嫁き遅れ』キャラが定着、半ばラストチャンスとばかりに提督とのケッコンを狙うアラサー未婚OLのようなポジションを確立している。実際には彼女は妙高四姉妹の三女であるため、本来ならば嫁き遅れどころか、まだ慌てるような年齢でもなさそうなのであるが、上記のような理由のため、別の意味で嫁き遅れそうな残念美人であることは確かである。
ステータス的には他の妙高型とほぼ同等なので、運用はお好みで。
ちなみに、妙高型4隻を揃えるクエストがあり、これをクリアする事で解禁されるクエストが第4艦隊開放に必要となる。したがって、入手したらクエストをクリアするまでは大事にした方がいいだろう。
さらに特筆すべきは2014年11月7日現在、制作進行中であるアニメ「艦隊これくしょん」への出演が決定し、同日正午に公開された『日常編』と銘打たれたPV映像中で、鎮守府において小さな子たち(主に駆逐艦)相手に教鞭を採っている姿が公開された。事前予告なしのアニメ出演に加え、まさかの教師設定に度肝を抜かれた提督も多く、現時点ではアニメ放映開始までこの衝撃の余波が収まりそうにないことだけは確かである。
妙高型重巡洋艦の3番艦として、1929年に神戸の川崎造船所で竣工。艦名は神奈川県の足柄山に由来する。
1937年には当時の英国王ジョージ6世の戴冠記念観艦式に参加するためイギリスへ派遣される。その際、その無骨な佇まいが『飢えた狼のようだ』と評され、その逸話が艦これにも継承されている。また、足柄に登場したあるイギリス人記者は「今日、私は初めて軍艦というものを見た。今まで私が見てきたのは客船だった」と評したという。
これは一見すると「足柄」の軍艦としての能力の高さを評価しつつ、実際には「戦闘能力偏重で、乗員の居住性など一顧だにされていない」ことをも同時に皮肉った言葉だと言われている(足柄本人は気に入っているようだが)。ちなみに当時のイギリス海軍の巡洋艦は長大なシーレーン防衛のために長期間の航海を行う事が常であり、日本の軍艦と比較すると居住性にかなり気を使った設計がなされていた。東洋の新興国家からやってきた軍艦は、当時のイギリス人に対しては良くも悪くも新鮮だったのであろう。
太平洋戦争では1941年にフィリピン侵攻に参加した後、1942年には姉妹艦3隻や「雷」、「電」といった駆逐艦と共にスラバヤ沖海戦に投入される。
第2南遣艦隊旗艦としてシンガポール方面に展開した後、1944年には第五艦隊第二十一戦隊所属となり、10月のレイテ沖海戦では志摩艦隊所属となる。同海戦の敗北により日本海軍は組織的な行動を取ることが事実上不可能となった。レイテ沖海戦後は南西方面艦隊に所属。
12月26日、木村昌福司令官座乗の「霞」の指揮のもと「大淀」及び駆逐艦5隻とともに礼号作戦に参加。
ミンドロ島泊地へと挺身殴り込みをかけ、砲雷撃で輸送船1隻を大破炎上させた。さらに海岸の上陸拠点へ砲撃を行い、上陸拠点を破壊し物資を焼き払った。 この礼号作戦の成功は日本海軍が手にした最後の勝利であった。
そして帰路、往路の空襲で撃沈された「清霜」の乗員救助のため、旗艦「霞」は僚艦に退避を命じて、自身は敵前の危険も顧みず機関を停止して救助を敢行。 しかし「足柄」と「大淀」は退避命令を無視して警戒にあたり、案の定襲撃してきた敵魚雷艇の前に盾となって立ちはだかって撃退した。
その後は南方に取り残された残存艦隊を再編成した第十方面艦隊所属となった。
最期は1945年6月8日、バタビアから陸軍兵や物資を乗せてシンガポールへ向かう航海の途中、バンカ海峡北側で英潜水艦からの雷撃を受け、合計5発の魚雷の直撃により浸水、転覆の末沈没していった。
艦長を含む乗組員や陸軍兵の一部は、合流予定であった駆逐艦「神風」により救助されている。ちなみに、「神風」は姉妹艦である「羽黒」が沈んだ際にも、そちらの乗員の救助に当たっている。
そして現在の海上自衛隊においても、最新鋭イージス艦であるあたご型護衛艦の2番艦“あしがら”として、その名は受け継がれている。
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最終更新:2025/12/10(水) 13:00
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