
『限界煩悩活劇オサム』とは、ゲタバ子(げたばこ)による漫画作品である。
概要
2022年9月2日より少年ジャンプ+にて連載中。毎週金曜日更新。
後述する読み切り漫画『腐女子除霊師オサム』が好評につき連載化された。
怨霊…それは怨みを伴い現世にしがみ付く感情の塊。発達した現代には様々な“怨み”を持つ怨霊が生まれ、そしてその特定分野に特化した除霊師もまた存在した。除霊師オサムが相対する荒ぶる“クソデカ感情”は…“腐”!?漫画アニメを愛し、それに荒ぶる霊を鎮める。現代特化除霊師現るギャグ連載!
少年ジャンプ+より引用
腐女子の除霊師・乾オサムとギャルの春山カイカが、女オタクの怨霊を除霊するギャグ漫画。リアリティのあるオタク趣味の描写や、デフォルメの強い表情とこだわりを感じる肉体表現を併せ持つキャラクターが見どころ。独特の勢いのある物語が描かれる。
読み切り版『腐女子除霊師オサム』
2021年7月5日より少年ジャンプ+にて配信開始。腐女子のカップリング論争のわかりやすい説明や漫画作品としての構成力・画力の高さから配信当日から話題となりSNS上で「例の漫画」等がトレンド入りするほどの大反響となった。
配信開始から約42時間で閲覧数100万回を達成。公式データ「数字でみるジャンプ+2021」によれば2021年の読み切り漫画で2番目に多く読まれている。
主な登場人物
人物
- 乾オサム(いぬい おさむ)
- 除霊師の女子高生。架空の男性キャラ同士の恋愛を妄想する腐女子であり、他人との会話を恐れている"陰キャ"であるが、除霊の依頼が縁でカイカと友達になる。
- 除霊ができるのは怨念を理解できる同じ趣味を持つオタクの怨霊のみである。それゆえに幼いころから落ちこぼれとしてバカにされていたが、カイカと過ごすうちに除霊師としての自信をつけ、カイカとの友情も深めていく。
- 漫画・アニメ・ゲームが大好き。最近の推しは『撃叩メンカーバン』『あじしみショータイム』。推しカプはヒスバン、だいたま、がんたま。
- 春山カイカ(はるやま かいか)
- オサムと同じ高校に通うギャル。
- 自由なひとり暮らしに憧れ、山奥にあるド田舎の実家から町に引っ越してきた。しかし新居のアパートには怨霊が取り憑いており、その除霊の依頼がきっかけでオサムと知り合う。
- しっかり者で誰とでも分け隔てなく接する、オサムとは正反対の性格。しかしそれは、伝説として語られる“非実在ギャル”でもあり、本人の意思とは無関係に荒ぶるオタクの魂を引き寄せてしまう。
- アパートの除霊の際に部屋を破壊されてからは一時的にオサムの家に居候していたが、カイカが非実在ギャルだと判明してからもオサムの強い希望もあって、二人での同居生活を続けることにした。
- オタク関連の知識は聞きかじった程度しかないが、彼女の行動が時折オサムの除霊を助ける。
- 坤みしん(ひつじさる みしん)
- オサムの幼なじみの除霊師。高飛車なお嬢様。
- 傀儡(くぐつ)ぬいと呼ばれるぬいぐるみを使い霊を祓う。
- 低俗なものと教育されたため漫画やアニメを体験したことがなく、それに夢中になるオサムも見下していたが、とある事情で「撃メン」を読みあっさりと沼に堕ちる。「チョロい」が口癖のチョロい人。
- カイカの友人
- 同じ高校の友人たち。オサムとも仲良くなる。
- みみ子
- ミーハーな女子。
- さつき
- ショートヘアの女子。
- れいあ
- 無表情な女子。
怨霊
この世に未練を残した荒ぶる感情の塊。実体化して人に害を与える。特に強い怨念を持つ怨霊は、怨念の原因がわからなければ除霊できない。この漫画では除霊師と共に広く知られた存在である。
※作中では怨霊としか呼ばれないが、ここでは便宜上の名称を与えている。
- バンヒスの怨霊
- カイカの部屋に取り憑いた腐女子の怨霊。
- 「撃メン」の少数派カップリング「バンヒス」を推しカプとしている。
- 逆カプに対して強い怨念を持っている。
- ソシャゲガチャの怨霊
- オサムたちが住む町内に現れた怨霊。
- 『あじしみショータイム』のガチャで推しキャラが出ない未練から怨霊化した。
- 生前に貯めた「徳」を消費しガチャを回し続ける。
- 作品布教の怨霊
- 月例除霊会に出現した怨霊。
- 推し作品の布教に失敗し、その無念と絶望から怨霊となった。
- 作品初見の人間の新鮮な悲鳴(感想)に飢えている。
- カラオケの怨霊
- カラオケボックスに顕現した怨霊。
- カラオケで空気を読みすぎて好きなアニソンを一度も歌えず怨霊になった。
- 他人のカラオケにアニソンを予約して一緒に歌おうとする。
- 新作アニメの怨霊
- 10年越しに公開された推しアニメの新作が怖くて観られないでいる怨霊。
- オサムが怨霊を勇気づけながら徹夜で一緒に視聴することで成仏した。
- 攻め概念=受けの怨霊
- 修理の終わったカイカの部屋に新しく取り憑いた怨霊。
- ヒスバンのバンよりもバンヒスのバンに受けみを感じている。
- 高度なカップリング観の解説はオサムにも困難である。
劇中作品「撃メン」
正式タイトルは『撃叩メンカーバン』で、主人公のバンと因縁のライバル・ヒスイがメンコにてバトルを行う少年漫画である。作者は班田倍緒。週刊少年ジャムブにて絶賛連載中。
単行本は現在14巻まで出ている。アニメ化・アーケードゲーム化されており、劇場版アニメも公開される人気作である。
一部界隈では「バンヒス」「ヒスバン」等のカプが存在するが、作品上では後者が王道カプとなっている。
主な登場人物
- バン(●)
- 本作品の主人公。天真爛漫な性格。
(メンコの楽しさに)どこまでも純粋である。
- ヒスイ(◆)
- 天才メンカー。クールで孤高のライバル。
バンの姿を見て徐々に(メンコの楽しさに)惹かれていく。
劇中作品『あじしみショータイム』
スマホで遊べるおでん擬人化リズムゲーム。
プレイヤーは盛り付け職人となり、映えるおでんをプロデュースするのが目的。おでん男子2人を串に刺してデュエットさせたり、3人以上を皿に乗せて合唱させたりできる。イケメンおでん男子たちのキャラクターや、楽曲のクオリティの高さが人気を博している。
アイテム課金(いわゆるガチャ)を採用しており、プレイヤーは“オタマ”を使って新たなおでん男子を掬い(入手し)集めることができる。
主なおでん男子
- たまご
- 幼い見た目のおでん男子。オサムの推しキャラ。
- だいこん
- 落ち着いた雰囲気のおでん男子。ソシャゲガチャの怨霊の推しキャラ。
- 「演技ならまかせろ。……? なぜ目をそらす?」
- がんもどき
- 目つきの悪いギザ歯のおでん男子。ゲーム内でたまごとの絡みがある。
- 「あのヒヨっこ!一丁前に動物性たんぱく質気取りやがって!」
用語解説
第1話
- 非実在ギャル
- オタクに優しい伝説の女性(ギャル)のこと。
- グッズの配置
- 上下左右配置によって推しカプが決まる。一般的に上・左が「攻め」、下・右が「受け」。
ちなみに「撃メン」の表紙(公式)では向かって左が「バン」、右が「ヒスイ」。
- ヒスバン
- ヒスイが「攻め」で、バンが「受け」のカップリング。
本作品上では王道カプ(一部界隈ではメジャーなカップリング)として扱われる。
- バンヒス
- バンが「攻め」で、ヒスイが「受け」のカップリング。
本作品上ではマイナーカプ(一部界隈ではマイナーなカップリング)として扱われる。
- 逆カプ
- 受け攻めが逆のカップリング。お互い相容れないこともあるので要注意。
- 出版社に電話
- (カップリングがどっちが王道なのか問い合わせること自体)ダメ、絶対。
第2話
- ソシャゲ
- ここでは主にスマホで遊べる基本無料のゲームを指す。
- 課金等で手に入るアイテム(ここでは“オタマ”)を使って、キャラクターが確率で手に入るガチャシステムが採用されたものが多い。
- SR,SSR
- キャラクターのレア度(珍しさ)を表す指標。
- 一般的にSRよりSSRの方がレアである。
- ガチャで非常にレアなキャラが出た時の演出を確定演出と呼ぶ。
- ピックアップガチャ
- 特定のキャラが出やすいはずのガチャのこと。
- すり抜け
- ピックアップ対象以外のキャラが出ること…らしいぞ!
第3話
- 布教
- 未だ推し作品を知らない人に推し作品の良さみを広めること。
- 推しの良さみが地に満ちることは至上の悦びとされる。※個人差があります
- 本誌派
- 連載漫画を漫画雑誌で読む人のこと。
- 最新話を単行本発売前にいち早く読めるのが利点。電子版なら発売日の午前0時から読める。
- バックナンバー
- ここでは過去に発行された雑誌を指す。
- 作者コメ
- 雑誌の巻末に書いてある作者の一言コメントのこと。単行本には収録されない。
第4話
- K-pop
- カラオケで陽キャが好んで歌うジャンル。というのは偏見である。
- イメソン
- イメージソングの略。アニメや漫画の公式とは関係ないが歌詞や曲の雰囲気から推しキャラや関係性などを連想できる…とファンの間で言われる一般の曲のこと。
- 特に“アゲハ蝶”は一部界隈でイメソンに挙げられることが多いらしい。
関連リンク
関連項目
- 漫画作品一覧
- 少年ジャンプ+
- 少年ジャンプ+の読切作品一覧
- 腐女子