1.5GB再エンコード問題とは (イッテンゴギガバイトサイエンコードモンダイとは) [単語記事]

【注意】
この項目/記事は、2016年8月18日以降に実装されたニコニコ動画の新仕様について、情報を一箇所に集約するために作られたものです。性質上、情報が古くなっている恐れもありますので、常に新しい情報を確認して下さい。

強制再エンコードとは、2016年8月に新たに始まった動画の投稿に関する仕様変更のことである。

当初、「動画の投稿サイズが最大1.5GBまで増える」という部分が着目されていたが、実際には他にも変更された箇所があったことで注目をうけている。以下にその内容を記述していく。

概要

2016年8月18日、ユーザーIDが1～1,400,000番までのプレミアム会員に限り、投稿可能容量が1.5GBまでに拡大された。上限が40MBから100MBまでに改定された2008年12月12日のニコニコ動画(ββ)、そこからビットレートと解像度の制限が撤廃された2009年10月29日のニコニコ動画(9)以来、およそ7年ぶりの制限緩和となる。

しかしこれまでの仕様では、一定のフォーマットに従ってさえいればサーバ側での再エンコードはされず、動画作成者の意図に沿う形で動画を視聴できていたのが、今回の新仕様においてはいかなる解像度・ビットレートであってもサーバ側での再エンコードが別途行われるシステムへ変更されたことから、動画制作者達の間で物議を醸した。

加えて、仕様に関する具体的な情報が全く明かされていなかったために方々で混乱が生じた。

2016年9月8日

ユーザーIDが1～3,500,000番までのプレミアム会員に拡大された。プリセットが追加され、中画質の生成条件が緩和された。

公式フォーマット

▼【主な変更】

投稿可能な動画のファイルサイズ：最大100MB → 最大1.5GB
動画投稿時の推奨フォーマットが変更となります

	推奨フォーマット	制限
ファイル形式/サイズ	MP4(.mp4)	1.5GB 以下
ビットレート	2Mbps 以上 (2000kbps 以上)	無制限
解像度	1280×720 960×540	4096×2160 以下
映像	H.264/AVC, Baseline Profile, Main Profile, High Profile, 24fps または 30fps　固定フレームレート	60fps 以下
音声	サンプリング周波数：　44.1kHz ビットレート：　192kbps 以上	2ch 以下

仕様について

下記リンクより作成

常にサーバー側で強制的に再エンコードされるようになる。
動画サイズが100MB以上あっても、動画の使用容量は100MBで扱われる。

映像

これまでのビットレートは動画時間が長くなるほど低くなる単純な反比例となっていたが、新仕様では15分未満・30分未満・1時間未満の3つの動画時間に分かれ、それぞれ一定以上のビットレート・動画解像度で高画質の動画がエンコードされるようになる。

ゲーム実況のような長時間になりやすい動画では便利になった一方、ボーカロイドや実演(歌ってみた・踊ってみた)のような5分程度の動画では過去の仕様の方がビットレートが高くなるため、高画質にこだわるなら不便になった(それでも最大2000kbpsもあるが)。

超低画質の動画は必ず生成される。
低画質以上の動画は、ビットレート、映像サイズ、動画時間の3要素全てが一定の条件を満たすことで生成される。
各画質の生成条件及び再エンコードされる時の画像プリセットは以下の通り(2016年9月8日現在)。
2016年9月8日、中画質の画像サイズに640×360が追加された。
- これにより中画質の生成条件が緩和された。

各画質の生成条件
	ビットレート	画像サイズ	動画時間
高画質	1000kbps以上	幅1280以上または高さ720以上	15分以下
中画質	500kbps以上	幅640以上または高さ360以上	30分以下
低画質	300kbps以上	幅640以上または高さ360以上	60分以下

再エンコードのプリセット
	ビットレート	フレームレート	画像サイズ	動画時間
高画質	1200～2000kbps (200kbps刻み)	60fps以下	1280×720	15分以下
中画質	700～1000kbps (100kbps刻み)	60fps以下	960×540,854×480,640×360	30分以下
低画質	400～600kbps (100kbps刻み)	30fps以下	640×360	60分以下
超低画質	200～300kbps (50kbps刻み)	30fps以下	640×360,480×360	6時間以下

音声

90kbps以上の場合、128kbps・192kbpsの近い値で再エンコードされた音声が作成される。
90kbps未満の場合、64kbpsで再エンコードされた音声のみが作成される。
低音質の音声は必ず生成される。
再エンコード時の音声プリセットは以下の通り(2016年9月8日現在)。
2016年9月8日、サンプリングレートに48kHzが追加された。

	ビットレート	サンプリングレート	チャンネル数	作成条件
高音質	128kbps,192kbps	44.1kHz,48kHz	2ch以下	90kbps以上
低音質	64kbps	44.1kHz,48kHz	2ch以下	必ず作成される

アップロード後の動画について

検索エンジンなどでヒットする「ニコニコ動画のDL方法」では、強制再エンコードされた動画をDLすることはできない。厳密にはDLはできるのだが、再生されるものとは別のものがDLされる。
具体的には「nicozon」などでDLすると旧サーバーにつながり、強制再エンコードされた動画がある新サーバーにつながらない。結果、再生される動画とは異なるファイルがDLされる。
強制再エンコードされていない動画は「nicozon」などで今まで通りDL可能。
新サーバーの動画のDL+ビットレート確認方法。Google Chromeで確認済。
1. Zenzawatchで動画を再生して、右下にある「画」ボタンをクリック、「旧システムを使用」から「新システムを使用」に変更する。
2. VideoDownloadHelperなどを使って動画のDLを始める。
  - DL中は動画を再生し続けること。再生ページを閉じるとDLが直ちに中止される。
  - ページを開いたまま再生を止めるとだいたい12分後にDLが中止される。
3. 落としたファイルを真空波動研などで見る。
新仕様の導入と同時にビットレート確認方法まで変わって、現在、新仕様のビットレート確認は非常にややこしい。「テンプレどおりに投稿したのにビットレートが違う！」という時は、落ち着いて、まず関連動画でDLの練習をしてみよう。
関連動画には再エンコードされた動画の詳細情報が載っている動画もあるので、記載された情報と自分がDLした動画の情報を比べてみよう。情報が違っていたら、DL方法をもう一度よく確認してみよう。
どうしてもやり方がわからない場合はここの掲示板で聞けば助けてもらえる…かもしれない。
この手の技術的な問題はこの記事以外にもニコニコ動画まとめwikiや、2chのニコニコ動画本スレにも情報が転がってるので、必要ならその辺りも覗いてみよう。