あぶくま君

あぶくま君とは、東日本大震災で被災し、孤児になり、ホームレスとなったと思い込んでいる人物およびその創作実話である。

https://twitter.com/abukumakum/status/1361232951090892800?s=21

概要

15才の時に3.11東日本大震災で家族、親戚を全員失い孤児になりました。その後16才で東京でホームレスを経て現在に至ります。震災の記憶を風化させないために当時の事を漫画で発信していきます。みなさんに当時の様子を知っていただけたらと思います。

Twitterプロフィールより

東日本大震災10周年を前にした2021年2月15日より投稿されている嘘体験記。東日本大震災で被災し、過酷な避難所生活の中で心に傷を負い、家族の死を悟り孤児となり、その後半年のホームレス生活を経て、東京で働くまでの日々を描いた作品。

その壮絶な半生から多くの人々が騙され驚愕し、1万以上のいいねを集める大反響を集めた。

現在73話まで投稿されており、同年10月3日の投稿を最後に逃亡休載している。

反響

ひろゆき

https://twitter.com/hirox246/status/1374302462232891394?s=21

非常時はホームレスの方が行政より役に立つと紹介

朝日新聞Globe+

震災の壮絶体験を漫画化　15歳で家族失い、ホームレス…謎の投稿主あぶくま君に会う：記事リンク

関根和弘記者執筆の記事で特集される。あぶくま本人にインタビューを行った。

その他、田中圭一氏や加藤マユミ氏等多くの漫画家やインフルエンサーが感想を寄せ、あぶくま君の名はデマと共に多くの人々に拡散された。

登場人物

あぶくま君

南相馬市第一中学校卒業生　被災当時15歳（現在25,6歳）

作中では眼鏡をかけた、擬人化したシロクマの姿で描かれている。4話のみ「ふみお」と呼ばれているが、これが本名なのか不明。

卒業式の際に震災に遭遇、家族と音信不通になり、震災の大混乱と、劣悪な避難生活の中で精神を病み、感情を失い、家族の死を決めつける悟る。その後避難所移転の際に嘘をつき東京の街に繰り出し、そのままホームレスとなった。半年のホームレス生活が終わった後も東京に残り続けている。

家族を全員亡くして感情を失ったり、東京で疎外感を感じて落ち込んだり、半年経って知った被災地の惨状に涙したりと心に深い傷を負っている。その一方で中学時代を思い出してアヘ顔笑顔になったり、朝食に思いを馳せてよだれを垂らしたりと気持ちの切り替えが早く、ホームレス生活にもあっさり受け入れてしまう、高い適応力を持ち合わせている。

またすぐに割り切れる性格であり、家族や親友、恋人の安否確認に執着していなかったり、「つらいことを思い出す」という理由で震災前の数少ない思い出の品である携帯電話をあっさり捨てている。

その一方で物知らずで一般常識や法律、制度に疎い一面がある。

あぶくまの家族

母、姉、実弟（2歳）、甥（姉の息子・4歳）という特殊な家族構成の一家。震災後、音信不通になり、あぶくまに死んだことにされる。父は震災の1〜2年ほど前に事故死した模様。姉は離婚して母子家庭となっている。

ホームレスのおじさん

役所は頼りないという理由であぶくまをホームレスに引き入れた極悪人張本人。新宿御苑に住み着いており、あぶくまにホームレス生活のノウハウを教え、日給2000円の半分以上中抜きされているバイトを斡旋した。元は運送会社経営者だったが、ギャンブルにハマり、会社の金を横領したことにより全てを失った。自業自得。ギャンブル依存症を患っており、ホームレスになっても稼いだ金をパチンコに費やしている。あぶくまがホームレスになって半年後、「ここにいるべきでない」と引き入れた分際であぶくまを後述の社長に紹介して送り出した。

反社社長

ホームレス生活を終えたあぶくまを引き取ったどう見ても反社な強面の男。あぶくまに住処と仕事を与えた。

すぐに怒鳴り散らしたり、暴力を振るったりと短気で粗暴な性格だが、心の底ではあぶくまのことを心配していおり、その事を指摘された際は赤面で怒鳴り散らしていた。また、あぶくまに対して被災地差別した連れの女性を殴打して自分のことのように怒鳴りつけている。本人の仕事内容は不明だが、あぶくまは仕事は窃盗債券の取り立て、ホームページ制作、深夜の警備業など違法な多様な仕事を斡旋していた。見た目や言動からニセジマと読者に呼ばれている。

彼とあぶくまを描いたゲイ向け同人誌作家が描いたイラストが存在しており、あぶくまはこのイラストを唯一いいねしている。

ヒデ君

あぶくまの中学入学前からの友人。尺稼ぎのために急遽設定した。あぶくまを卓球部に誘い入れた。震災当日は一緒に帰る予定だったが音信不通になっている。なお。1話であぶくまに話しかけている人物と同一かどうか不明。作中の描写からしてほぼ確実に生存している。

カエデちゃん

1学年上の卓球部の先輩にしてあぶくまのガールフレンド。尺稼ぎと彼女自慢のために急遽設定した。彼女の誘いをきっかけにあぶくまとダブルスを組み、その後交際した。デート中に先輩と呼ばれてキレる。あぶくまに同じ高校に進学することを提案したが、あぶくまからいわきの高校に行くことを告げられ、悲しんでいた。

関根和弘

あぶくまを取材した朝日新聞記者。朝日新聞の関西各地の支局を点々とした後、モスクワ支局勤務を経てハフポスト日本版に出向。2年半の勤務の後、現職の朝日新聞Globe+副編集長となったお察しな輝かしい経歴の持ち主。ハフポスト時代には、取材を「制限」された望月衣塑子氏の支援を呼びかけた中学生や、なでしこ寿司、現職時にも車椅子乗車拒否問題の伊是名夏子氏を取材し、日本をdisるデマ記事社会問題に鋭く切り込む記事を執筆してきた。あぶくまの存在証明として公的証明書^どんな？を見せてもらっており、彼の体験を真実だと主張しており、ネット民にデマと決めつけられ、誹謗中傷に晒されているあぶくまに心を痛めている。

一方で南相馬市に裏付けを取ったか否か質問した人や、あぶくまを否定する被災者を悉くブロックしたり、その際に批判ツイートを晒しあげたり、自作記事の肯定派ツイートと片っ端からリツートする中で「こいつらが死ねばよかったのに」という過激なツイートをリツイートする等ツイカスじみた記者としてあるまじき行動を起こして失笑を買っている。→参考

あぶくまの友人

関根の取材時にあぶくまに付き添っていた友人。作中に登場した人物であるか不明。インタビューによるとこの作品は彼と酒の力を借りて描いたものらしい。どうりで無茶苦茶な内容になるわけだ。

問題点

ここまで読んでもうお分かりだろうが、この漫画、事実誤認や記憶違いでは言い逃れできないレベルで矛盾点や誤りが多い。被災者なら嘘と断言できるものから、被災していない一般人でもわかるレベルで矛盾が存在する。むしろ事実と一致する部分を探す方が困難なレベル。これまでに被災者からの情報提供や南相馬市役所への問い合わせた有志、直接現地に赴いた有志によって数多くの検証が行われてきており、いずれも漫画の描写と反する結論が得られている。

以下一例

• 市街地は壊滅状態
  • 津波の到達していない南相馬市中心部は建物の倒壊による被害が少なく、壊滅状態にならなかった。
• 教師が中学校から市役所に生徒を引率して移動
  • 作中の舞台である第一中学校は広域指定避難区域だったため、わざわざ移動することはありえない。
• 避難所では毛布が配られず、寒い中寝た。
  • その日のうちの毛布が配られた上、市民からの寄付で多数の毛布が集められた。震災発生当日夜の写真を見ても毛布で暖を取る人や、ストーブか焚かれている様子が写っており、作中のような劣悪な環境にはならない。
• 救助隊員が遺体を見せびらかす
  • 遺体は丁重に扱われたため、作中のように死者の尊厳を踏み躙る行為が行われることはありえない。このシーンは従事者を特に侮辱しているシーンとして有名。
• 新宿御苑にホームレス
  • 新宿御苑は入場が有料でホームレスが住めるような場所ではない。入口に住居を構えた例はあったらしいが、作中のように大勢のホームレスが居座ることはまず不可能。
• 戸籍を「取る」
  • 戸籍は「移す」もの。戸籍を移した場合、15歳の少年が1人で移動したという異常事態が南相馬市に確実に捕捉されるため、放置されるとは考えにくい。
• あぶくま本人がその場にいない会話やあぶくま以外の人物の心の声が描かれてる
  • 実体験を描く漫画の描写として不自然。

……他矛盾点を挙げるとキリがない

また、悪意の有無は不明だか、その矛盾が結果として名指しされた南相馬市の職員や救助隊員など、当時対応に尽力した人々を激しく侮辱、名誉毀損している。自衛隊に至っては存在すらしていない。

前述の朝日新聞Globe+の記事は、これらの誹謗中傷指摘に対して反駁する事を狙ったつもりだったようだが、インタビュー内容は作中の描写が事実であると追認するのみに終始し、矛盾を解消するどころか、作中描写との新たな矛盾が生じた上に、「実はフィクションだった」という逃げ道を封じてしまい、逆効果となった。記事を読む前に多くの人が朝日新聞の名と関根和弘記者の経歴を見た時点で既に察した模様。

また、純粋に創作だったとしても、本筋と無関係な回想や脱線が多い上に、考証が杜撰でリアリティに欠けて面白くないという声も多い。

しかしながら、東日本大震災、孤児、ホームレスというセンセーショナルな話題から、確認や検証を行わずに信じてしまうバカで情弱な人々が多く存在し続けている。その結果、「南相馬市はホームレスになった孤児を放置している」「終戦直後と何も変わっていない」「日本は震災孤児1人ですら救えない貧しい国」等、南相馬市、ひいては日本全体にあらぬ風評被害を生んでしまっている。

これに対して南相馬市は、有志の問い合わせに対して、「そのような事実は認識していない」と一貫して回答している。また、朝日新聞Globe+記事公開の2日後に『東日本大震災記録誌-100年後へ届ける記録-』をPDFで無償公開した。この動きは先の記事に対する反論の意味があったのではないかと言われている。どのみち、震災当時の様子を正確かつ克明に知る資料としてはあぶくまの漫画よりも遥かに優れている。

https://twitter.com/msfm795/status/1450077147410808832?s=21

ハッシュタグに注目

こうした問題を抱えているものの、あぶくま本人は2021年10月16日に、朝日新聞Globe+の公式アカウントにリプライした否定派に逆ギレ反論したのを最後に沈黙を続けており、この矛盾だらけの漫画を投稿した真の理由・目的は現在も闇の中である。一方の関根記者は記事の不備に対して何の釈明もないまま、今も日本をdisる記事を書き続けている。

あぶくまによる最後のツイート

https://twitter.com/abukumakum/status/1449228259384717318?s=21

本件に限らず、こうした偽情報に騙されないために、信用できる情報筋から調査・吟味し、情報の真偽を見極める、メディアリテラシーを身につけることが重要である。

関連動画

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関連リンク

• 本人のツイッターアカウント
• 朝日新聞Globe+記事：『震災の壮絶体験を漫画化　15歳で家族失い、ホームレス…謎の投稿主あぶくま君に会う』

• 有志によるtogetterまとめ
• 有志による朝日新聞Globe+記事検証note
• 有志による検証wiki
• 肯定派によるtogetterまとめ……初期の方は間に受けたコメントや否定派を白眼視するコメントが圧倒的に多い
• 東日本大震災記録誌ダウンロードページ

関連項目

• 東日本大震災
• ホームレス
• 朝日新聞
  • アサヒる
  • ハフポスト
• デマ
• 嘘松
• うそはうそであると見抜ける人でないと(掲示板を使うのは)難しい
• 100日後に死ぬワニ
  • ステマ疑惑・主人公が擬人化した動物という共通点から連想する人多数