など。ここでは1の意で説明する。
良く言われるAtomの性能の比喩として、Pentium4のNorthwoodコア時代と大体同じくらいの処理速度というのがある。しかしAtomのTDP(定格消費電力)は一番高いAtom330でさえ8Wなのに対しPen4のNorthwoodコアは一番低い1.6GHzの低電力版でも38Wからである。またNorthwoodコアは131.4平方mm(130nmプロセス)なのに対しAtomはわずか24.2平方mm(90nmプロセス)である。製造プロセスが異なるので単純な比較は出来ないが、何故ここまで外面的な差がありながら性能はNorthwoodにAtomが迫っているのだろうか。
これはPentium4のPrescottコアで行き詰るまでIntelがシングルスレッド性能を追求してきたことに理由がある。
まず内部構造について比べてみよう。内部設計で一番大きな違いは今までのCPUがアウト・オブ・オーダー型であるのに対しAtomはインオーダー型であるという点だろう。
アウト・オブ・オーダーとは簡単に言うと命令の並び順を無視して出来る命令から先にやっていってしまう設計である。それに対しインオーダーは命令の並び順を律儀に守る。もっとも、実際にはインオーダー型がCPUとして本来の構造でありアウト・オブ・オーダーの機能を実現するためには追加回路が必要なのだが。
その代わりといってはなんだがAtomにはハイパースレッティングが実装されている。ハイパースレッティングとは2つのスレッドを同時に流して片方のスレッドの実行が詰まったときの隙間に実行可能ならもう片方を詰め込む機能である。実はこの機能、Northwoodコアでも後期の製品(3.06GHzから)には搭載されているのだが、前述したインオーダーとアウト・オブ・オーダーの違いにより隙間の頻度に違いがあるためAtomのほうが効果は高いと思われる。
またNorthwoodでは20あったステージをAtomでは16まで減らし、分岐予測を強化した。ステージとはCPUの処理を分割する単位で、普通CPUの処理は解釈→読み込み→計算→書き込みという4つの段階に分けられるのだがステージはそれを更に細かく分割するのである。そしてそのステージ一つ一つに命令を詰め込めば例外はあるがピーク性能は高くなるという話。階段の1段に1人立って一斉にザッザッザッと降りていくのを想像すればわかりやすいかもしれなくもない。
ならステージをどこまでも長くすればいいんじゃないかと思うかもしれないが、そうすると前述した「例外」が痛くなってくる。その例外とは、分岐予測ミスである。ステージを採用したCPUの場合、分岐命令が来たら「たぶんこっちだろう」といってとりあえずどっちかの命令を流しておくのだが、予測なのでもちろん外れる場合もある。外れた場合、実行途中だった命令は全て破棄して正しいほうを実行しなければならない。が、ステージが長ければ長いほど正しい分岐の最初の命令が出てくるまでの時間が長くなり、その無駄がバカにならないのである。
そんなわけで、ピーク性能よりも実行効率を重視したAtomはステージを減らして万が一ミスした時のタイムロスを減らしているのである。もちろんミスしないように分岐予測も強化した。また、ステージを減らせばステージの間で実行途中の状態を記憶しておく回路がいらないのでその分も消費電力とトランジスタ数が削減される。
余談だが、Northwoodの次の世代であるPrescottコアはステージがなんと31もある。
と、ここまで内部構造的な違いを挙げてきたが、実は凄く簡単に言い表すことができる。
Pen4のPrescottコアまでのIntelは面積を2倍に増やして性能を1.25倍に伸ばす程度の回路にトランジスタを投資してきたのである。ということは、その投資をやめれば性能は5分の4になるかわりに面積は半分になる。消費電力は面積が広ければ高いのでもちろん削減される。というように今までは「投資」と呼ばれていた「ムダ」を極限までそぎ落としたのがIntelのAtomプロセッサなのである。
最後にインオーダー型のAtomとアウト・オブ・オーダー型のAMD社製Athlonシリーズとを比較した興味深い記事があるのでそれを紹介して終わることにする。
atomはやっぱりインオーダープロセッサだなぁと実感した
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最終更新:2026/01/24(土) 11:00
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