Atom 単語

136件

アトム

2.5千文字の記事
  • twitter
  • facebook
  • はてな
  • LINE

Atomとは、以下を表す。アトムの記事も参照。

  1. Intelインテル)が携帯インターネット機器(Mobile Internet DeviceMID)および低価格PC(Ultra Low-cost PC)向けに新規設計したCPU2016年開発中止が発表された。
  2. ウェブ上の各種コンテンツを配信するためのXML文書フォーマット及びコンテンツの編集を行なうための通信プロトコルなど幾つかの仕様群の総称。一般にはRSSと同様、weblogなどの更新通知フォーマットとして認識されている。
    RSSとは#Atom Syndication Format
  3. GitHub社が開発したテキストエディタ。 → 公式サイトexit
  4. 「ATOM」 - ラーメンズの第12回演。詳細は当該記事。
  5. Atoms - ヘブンズP初音ミクオリジナル曲。→初音ミク オリジナル曲 『 Atoms 』
  6. Atom - 演奏してみたカテゴリで活動するドラム奏者。

ここでは1の意で説明する。

概要

EeePCなどのいわゆるNetbookNettopの他、庭用などの小サーバーセットトップボックスなどに利用されることを想定して設計されている。後継モデルではさらに省電化し、スマートフォン市場への進出をす予定だったが、2016年モバイル向けの開発中止が発表された。

基地局向けのSoC2020年でも開発が続いているexitらしい。

少し深い話 -なぜAtomは低消費電力と最低限の性能を両立できたのか-

従来のCPUよりも圧倒的に低消費電かつ省スペースであるにもかかわらず、Pentium4Northwoodコアと同程度の処理を実現していると言われるAtom。Atomはなぜ、最低限の性を維持しつつ低消費電を実現できたのか。

これはPentium4Prescottコアで行き詰るまで、Intelシングルスレッドだけを追求してきた事が理由である。

まず内部構造についてべてみよう。内部設計で一番大きな違いは従来のCPUがOut of orderであるのに対しAtomはIn-orderであるという点だ。
Out of orderとは簡単に言うと命の並び順を無視してその時点で出来る命から先にやっていってしまう設計である。それに対しIn-orderは並べられた命を順番に実行するもので、先頭の命データ読み出し中などで実行出来ない時は実行できるようになるまで待つ。もっとも、実際にはIn-orderがCPUとして本来の構造でありOut of orderの機を実現するためには追加回路が必要なのだが。

その代わりといってはなんだがAtomにはHyperThreadingが実装されている。HyperThreadingとは2つのスレッドを同時に流して片方のスレッドの実行が詰まったときの隙間に実行可ならもう片方を詰め込む機である。実はこの機Northwoodコアでも後期の製品(3.06GHzから)には搭載されているのだが、前述したIn-orderとOut of orderの違いにより隙間の頻度に違いがあるためAtomのほうが効果は高い。

またNorthwoodでは20、Prescottに至っては31もあったステージをAtomでは16まで減らし、分岐予測を強化した。ステージとはCPUの処理を分割する単位で、普通CPUの処理は命解釈→読み込み→計算→書き込みという4つの段階に分けられるのだがステージはそれを更に細かく分割して流れ作業するのである。そしてその各ステージに命を詰め込めば例外はあるがピークは高くなるという話。階段の1段に1人立って一斉にザッザッザッと降りていくのを想像すればわかりやすいかもしれなくもない。

ならステージをどこまでも長くすればいいんじゃないかと思うかもしれないが、そうすると前述した「例外」が痛くなってくる。その例外とは、分岐予測ミスである。ステージを採用したCPUの場合、分岐命が来たら「たぶんこっちだろう」といってとりあえずどっちかの命を流しておくのだが、予測なのでもちろん外れる場合もある。外れた場合、実行途中だった命は全て破棄して正しいほうを実行しなければならない。が、ステージが長ければ長いほど正しい分岐の最初の命が出てくるまでの時間が長くなり、その駄がバカにならないのである。

そんなわけで、ピークよりも実行効率を重視したAtomはステージを減らして万が一ミスした時のタイムロスを減らしたのだ。もちろんミスしないように分岐予測も強化した。また、ステージを減らせばステージの間で実行途中の状態を記憶しておく回路がいらないのでその分も消費電トランジスタ数が削減される。

と、ここまで内部構造的な違いを挙げてきたが、実は凄く簡単に言い表すことができる。
Pen4PrescottコアまでのIntel面積を2倍に増やして性を1.4倍に伸ばす程度の回路にトランジスタを投資してきた。ということは、その投資をやめれば性は3分の2になるかわりに面積は半分になる。消費電面積が広ければ高いのでもちろん削減される。というように今までは「投資」と呼ばれていた「ムダ」を極限までそぎ落としたのがIntelのAtomプロセッサなのである。

最後にインオーダーのAtomとアウトオブ・オーダーAMD社製Athlonシリーズとを較した興味深い記事があるのでそれを紹介して終わることにする。
atomはやっぱりインオーダープロセッサだなぁと実感したexit

関連項目

この記事を編集する

掲示板

おすすめトレンド

ニコニ広告で宣伝された記事

記事と一緒に動画もおすすめ!
もっと見る

急上昇ワード改

最終更新:2024/04/23(火) 18:00

ほめられた記事

最終更新:2024/04/23(火) 18:00

スマホで作られた新規記事

ウォッチリストに追加しました!

すでにウォッチリストに
入っています。

OK

追加に失敗しました。

OK

追加にはログインが必要です。

           

ほめた!

すでにほめています。

すでにほめています。

ほめるを取消しました。

OK

ほめるに失敗しました。

OK

ほめるの取消しに失敗しました。

OK

ほめるにはログインが必要です。

タグ編集にはログインが必要です。

タグ編集には利用規約の同意が必要です。

TOP