Chromium(クロミウム)とは、Googleが公開したオープンソースのコードベース、およびそれを元にしたプロジェクトの名称である。
概要
最初の公開は2008年9月。Googleがオープンソースプロジェクトとして設立・公開したコードベース [1] が始まりである。以来、多くのユーザーや研究者により、日々更新や修正・改造が加えられたり、あるいはこれらをベースにした様々なブラウザが生まれたりしている。
Google Chromeの元になったものとして一般的には知られているが、これが前身として直接的にChromeに変化したわけではなく、Googleはこのオープンソースプロジェクトのサイトで培われたソースコードやテスト情報を元にしてGoogle Chromeを開発しているだけである。
つまり「Chromium」それ自体はあくまでも、
- オープンソースブラウザーの名前であり、
- オープンソースブラウザーのコードベース(コードの集合体)の名前であり
- オープンソースブラウザープロジェクトの名前
……である。
プロジェクトと派生品
プロジェクトにおいて公式に取り扱っているものは2つだけである。
「派生品」とされているのは、このプロジェクトのソースコードをベースにして、それぞれの企業で独自に開発されたものである。
- ▼公式
- Chromium - オープンソースプロジェクトのブラウザー。「Google Chrome」の元になっている。
- ChromiumOS - オープンソースプロジェクトのOS。「Google Chrome OS」の元になっている。
派生品
- ■Microsoft Edge
- Microsoftの公式ブラウザー。2020年より独自開発を止めChromiumをベースにしたブラウザーに切り替えている。
- ■Opera(Ver.13~)
- タブブラウザの先駆けの一つ。バージョン13からwebkit/Blinkにレンダリングエンジンを変更。買収されたため現在は中国のブラウザ。
- ■Vivaldi
- Operaの一部創業者やスタッフなどの反Opera陣営がリリースしたブラウザ。エンジンをBlinkに変更したのに伴い様々な機能を削除してOperaらしさを捨てたOperaのやり方に反対し、元Operaユーザらを志向して作ったもの。
- ■Sleipnir(Ver.5~)
- Ver.5からBlinkエンジンを採用。
- ■CoolNovo
- 中国で開発された派生版。元の名前は「Chrome Plus」。Google chromeにマウスジェスチャ等の機能を追加し、他のブラウザにより近づいている形となっている。
- ■SRWare Iron
- ドイツで開発された派生版。利用者情報送信機能や自動アップデート機能が削除されている。
- ■RockMelt
- twitterを始めとしたソーシャル系の機能を両端のバーに備える。現在、ベータ版。ダウンロードにはFacebookアカウントが必要。このブラウザの支援者は「NCSA Mosaic」「Netscapeシリーズ」を開発したマーク・アンドリーセン氏(Rockmeltの創業者はアンドリーセン氏の会社で共に働いていたかつての仲間)。<</dd>
- ■Comodo Dragon
- 正直あまり変わらない。
- ■Flock(Ver.3 ~)
- twitterを始めとしたソーシャル系の機能を右端のサイドパネルに備える。
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関連項目
関連リンク
脚注
- *コアシステム、アプリケーション、コンポーネントなどを作るためのソースコードの集まりのこと。