ELSとは、機動戦士ガンダム00(劇場版 機動戦士ガンダム00 ‐A wakening of the Trailblazer‐)に登場する『未知なるモノ=異星体』である。
名称であるELSは『エルス』と発音する。
由来は、『Extraterrestrial Livingmetal Shapeshifter(地球外変異性金属体)』の頭文字より。
西暦2314年―地球連邦政府の成立とアロウズの解体により、人類が融和政策をもって平和を目指すようになった時代。
木星圏から地球に向けて接近する一隻の船があった。地球連邦軍の調査の結果、船の正体は130年前に木星探査に向かった宇宙船「エウロパ」である事が判明。
無人のまま地球に向けて航行するエウロパ。
地球連邦軍は「カティ・マネキン准将」の指揮の元、エウロパの進路変更、及び破壊の為に動き出す。連邦軍巡洋艦はエウロパに向けてミサイルによる攻撃を開始…そして直撃。
しかしエウロパの進路は変わらず、作戦は失敗。
その緊急事態に際して、マネキン准将は軍の純粋種イノベイター「デカルト・シャーマン大尉」の出撃を許可。そしてデカルトは、ガデラーザの恐るべき破壊力を以ってエウロパを粉砕…エウロパは無数の破片となって大気圏へ落下する。
すべてはこれが始まりだった。
ユニオンの調査隊 及び居合わせた取材陣が遭遇した軍用車両の暴走に始まり、地下鉄の激突事故、そして、人間の体が金属によって侵食されていくという異常現象…。
軍の極秘資料には、不可解な現象は主にイノベイターとなりうる因子を持つ者達の付近で観測されている事が記されていた。
技術顧問である「ビリー・カタギリ」と、宇宙物理学者「ミーナ・カーマイン」らの調査により、未知の現象は落下したエウロパ―いや、エウロパに擬態した謎の金属異星体が原因と判明。
彼らELSは一種の群体であり、(少なくとも劇中においては)個別の意思は無いと思われる。
自在な変異を可能とする金属の体を持ち、木星探査船エウロパへの擬態に始まり、地球上の施設・機器との同化、さらにはエウロパ乗組員であったリボンズと同型のイノベイドへの擬態など、その姿は多種多様に変化する。
しかし、活動する際にはある程度の大きさを保つ必要があり、それ未満のサイズに分断された場合は活動が一時的に停止、地球上の金属と差異の無い性質に変わる。
イノベイドに擬態した個体が刹那・F・セイエイによって爆破された際、一定時間を置いて活動停止したことから、ELSが活動可能な最小サイズは人間とほぼ同等の大きさであると考えられる。
活動停止した個体は活動中の別個体と融合する事で再び活性化し、活動を再開することが可能。
ELSは相互の意思の伝達に、イノベイターと同様に脳量子波を使用する。恐らくは広大な宇宙空間に適応した結果だろう。
彼らELSは、同じく脳量子波を扱うイノベイター(及びそれに準ずる者達)に惹かれて地球圏へと進出したのである。
彼らは惑星間で活動する中で、あらゆる物質と同化する事が可能である。
そして驚くべき事に彼らELSは、同化・吸収した対象の能力を自らの物とし、急速な勢いで進化する能力をも兼ね揃えているのだ。これも恐らく、過酷な宇宙環境での生存の為であろう。
その結果、彼らは地球上の技術をコピー、先のエウロパに始まり、阻止作戦の場においてはGNドライブやGNフィールドの力をも我が物としたのである。
(特筆すべきは、この時に彼らELSが連邦軍巡洋艦やモビルスーツ「ジンクスⅣ」の姿形を真似た所であろう。憶測ではあるが、これは彼らなりに我々人類を理解した結果では無いだろうか?)
更に脳量子波のネットワークで繋がれている彼らはどんな末端でもどれだけ離れていようが融合で得られた情報や見た情報、知った情報をリアルタイムで瞬時に共有化してくる。一つの個体が得た情報が瞬時に全体に伝搬され、一斉にMSや艦船の擬態を始められることからその恐ろしさがわかる。
彼らELSは、ワームホールを経由することで一種のワープを行う事ができる。
木星大赤班にはワームホールが存在し、彼らはそこから地球圏に出現したのだ。
そのため彼らELSの活動範囲は広大で、現在もその規模は判明していない。
不確定情報ではあるが、ソレスタルビーイングが開発した「GNT-0000ダブルオークアンタ」もまた、ELSとの対話の際に「一種のワープを発動させた」との報告があった。
果たしてこれらが同一の技術による物なのか否かは解らないが、これらワープ技術は人類の外宇宙進出に大きく影響を及ぼす事だろう。
ELSたん「ピギャアアアアああああああああああああああああああああああ!!」
…デカルト・シャーマン大尉には気の毒だが、彼にはこの言葉を送ろう。
Peace cannot be kept by force.(平和は、力によっては維持できない。 )
It can only be achieved by understanding.(それは、理解によってのみ達成される。)
~ 物理学者アルバート・アインシュタインの言葉より。
元々彼らはガス惑星の液体金属から生まれ、別の星に住んでいた。光を取り入れ、惑星のコアの部分で進化をし、軌道エレベーターを建設できるほどの文明を誇っていた。ところが住んでいた星が膨張を起こし、光を取り入れる事が出来なくなりつつあったため、本体から分離した個体が脱出し、安住の地を求める放浪の旅が始まる。西暦2314年の時点で母星は白色矮星化していた。
融合を繰り返しながら自分たちに適した環境を分身を出し、手分けして探す流浪の旅を続けるELSであったがその途上自分達が住んでいた星に環境が似ていた地球を発見する。おそらく木星のワームホールから出てきた時、漂流していたエウロパと融合した際艦のデータから地球の存在を知ったと思われる。地球の存在を知ったELSは行動を開始し、亡命をするためにエウロパで地球に向かう。これが事件とELS、人類双方の勘違いの始まりであった。
エウロパの破片となり、地球に降りたELSであったが融合する事がコミュニケーション手段であった彼らは人間に融合し(取り込んだ無人の車や電車が人に突っ込んできたのもこのため)特に自身のコミュニケーション手段と同じ脳量子波を持つ人間なら自分達の言う事がわかってくれるだろうと優先的に接触、融合を試みてきた。彼らは亡命申請の話し合いをしたいだけであって害意はないのである。しかも好奇心も旺盛で積極的に様々なアプローチをとる。これがまた、更なる誤解を生むのであるが。仮に脳量子波でコミュニケーションが取れたとしても群体が一つの頭脳を構成するELSでは人間と情報量の桁が違いすぎ、脳が焼切れてしまう(実際試みようとして刹那も同じ目にあっている)
上記の通り群れで一つの頭脳を構成するため、彼らには『個』という概念がなく、融合されると個を持つ生命体は個がなくなり、死んでしまう事になるという事を彼らは理解できなかった。この認識のずれも双方に誤解を生んだ。
次にELSは本体と探索にあてていた個体を全て呼び寄せ、全軍が地球に向かう事になる。ELSを侵略者として思っていた人類は迎撃の姿勢に出、戦いが始まる。ところがこの迎撃を地球でのコミュニケーション手段と勘違いしたELSは人類と話すため、彼らも同じ攻撃を繰り出すという双方誤解したままの防衛戦が始まる(MSや艦船の擬態をするのも戦力の強化でもなんでもなく、姿や行動を真似する事であなた達と理解し合いたいというELSの意思表示なのである)
推定戦力比一万対一という絶望的な状況の中追いつめられていく人類。そしてそんな中復帰した刹那は再び彼らと対話を試みるためクアンタで戦場に現れる。仲間達やグラハムの力を借り、ついに本体の大型ELSの中へ入る事に成功する。そして刹那はクアンタムバーストを行い、ヴェーダによる情報整理のバックアップを受けながら彼らの本意を知り、こちらの意を相手に伝える事に成功する。そして人類の真意や人類は個体として生きていて同化することは溝を深くすることを知ったELSは攻撃の手を止め、一か所に集まり友好、親愛の意を表すかのように刹那の心に平和を象徴するものとして存在していた一つの巨大の花に擬態する(取り込まれたアーミア・リーや外伝主人公のレオ・ジークなどもこれにより復活し、ハイブリッド・イノベイターとして覚醒している)。刹那は彼らと話すため母星に向かう事になり、その後、彼らは地球の住人となり、巨大な花は宇宙ステーションとなった。
理解し合えた後もすぐに友好を結べたわけではなく、外伝の00Nや劇場版のコミカライズによるとELSやイノベイターとして覚醒したものを排斥しようと結成された「旧人類軍」との争いなども起きていたらしい。
そうした戦いを経て、刹那が彼らの母星から帰還した約50年後の世界では人類と無事に友好関係を築けており、
頭部にELS、コクピットに人間が搭乗して共同で操縦する新型ワークローダーMS「サキブレ」なども開発されている。
MSより小型で形状は四角い細長い突起が正面に4つ前方に突きだしたタイプ、西洋のランスのような形をしたタイプ、スローネツヴァイのファングのような形をした3タイプが確認されている。MSの擬態をする際には3,4体分必要。
中型だがガデラーザや艦船を取り込むほど巨大。こちらも3タイプあり基本的にクラゲなどの海洋生物を思わせる姿となっている。
全長300キロという衛星サイズの巨大さ。母星脱出時に本体から分離した。内部は液体で満たされ、様々な役割の機関に姿を変えたELSで構成されている。中心には大型ELSの中枢が存在する。彼らの知性はサイズに比例するという説に乗っ取って考えるとこの大型ELSが地球に現れたELSの最上位の意思決定機関と考えられる。
ジンクスⅣに擬態したELS。よく見ると細かい部分がかなり省略されている他動きも違う。金属色のようなカラーリングで目は一つしか見えず(ザクのようなモノアイではなく、通常のガンダムタイプの形状をしたカメラアイの片目内に目玉のような光る目があるという形状)、足はガ系のようなつま先立ちとなっている。武器と手首が一体化しており、装備している武器の種類もそれぞれ違っている。バズーカ装備型は腕ごと変形している。背部のドライヴ部分も長い槍のようになっているほか粒子の色も紫となっている。能力もほぼオリジナルと同じで連邦軍を苦戦させた。
ガデラーザに擬態したELS。なるには中型ELS一体分の質量が必要。オリジナルと比べるとドライヴ部分や各部が流線型となっている。色はガデラーザの紫とELSの銀色を混ぜたかのような薄紫。大型GNファングや小型GNファングはより昆虫のようなフォルムに近くなっている。中はパイロットのデカルトの姿もそのまま再現されているらしい。劇場版では時間が長くなってしまうので登場は見送られてしまったが漫画版では登場している。しかもわらわら湧いてきた(本格的に動き出す前に何体かクアンタに一掃されたが)
最初に擬態した木星探査船エウロパや、撃墜されたELSエウロパの破片として地球に降り注いだ際に地球上の様々な機械などに擬態したELS。前述のとおり地球人の個としての死が分からなかったため、電車やトラックに擬態して脳量子波の高い人間に突撃するなどの怪事件を引き起こしていた。
また、エウロパ内にあったリボンズ・アルマークと同遺伝子製のイノベイター「スカイ・エクリプス」を取り込んだ個体も存在し、玄関子ことアーミア・リーを半身ELS状態にし、入院していたルイスと接触しようと病院を襲撃するなどしたものの、駆けつけた刹那によって小型爆弾で破壊され、機能を停止している。
スパロボやGジェネシリーズでは最初こそ理解不明な怪物扱いであるが、最終的に対話が成功して人類の手助けとなる展開が多い。
特にスパロボUXでは性質の似たフェストゥムとも協働し、インプラントにより先兵化されたヴァジュラと交戦した主人公達の援軍として登場。敵の攻撃から主人公らを庇い、同化能力を生かしてヴァジュラ達からインプラント装置を片っ端から除去・破棄するという手助けをしてくれた。
前述した通り、ELSの活動は広範囲に広がっており、その影響は我らがニコニコ動画においても確認されている。
左:ニコニコ動画でも有名なビリーヘリントン氏に擬態したELSの映像だと思われる。
右:恐らくは、第二次世界大戦時のナチスドイツ総統「アドルフ・ヒトラー」に擬態したELSの映像だと思われる。
『ニコニコ動画の人気者』に擬態することで、ELSは我々ニコ厨との対話を試みたのだろうか?
ELS調査隊の報告によれば、上記の動画以外にもニコニコ動画におけるELSの活動が多々観測されているとのことである。
気になった方は【メタル化シリーズ】でタグ検索を試みると良いだろう。
「ニコニコ動画におけるELSの活動圏内では、独特の音楽が聞こえる。」という情報が入っている。
上に挙げた動画ではそれが聞けるので、是非とも確認して欲しい。
急上昇ワード改
最終更新:2024/03/29(金) 01:00
最終更新:2024/03/29(金) 01:00
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