SFとは、science fictionの略であり、空想上の科学を主な主題として描かれた創作作品を指す。
和訳は「空想科学」。
科学といっても全てが深い考察に基づいているわけではなく、最先端の量子力学によって厳密な世界観を導き出したハードSFから、火星人と襲われる女性といったスペースオペラまで幅広い。
SFの創始者として特に有名なのはイギリス人のH・G・ウェルズ(1866-1946)とフランス人のジュール・ベルヌ(1828-1905)である。H・G・ウェルズはタイムマシンや透明人間や宇宙人が地球を侵略すると言った内容を世界で初めて書いた。ジュール・ベルヌは、人類が宇宙に飛び立つという内容を初めて書いた。
またSFの定義についても議論の的となることであり、特に近年のアニメーションなどにおいてはファンタジーとの境界が曖昧である。リリカルなのはなどは設定にSF的な部分が散見されるし、ファンタジーであるゼロの使い魔さえも、魔法が使えるのは滅びた人類の科学によるものであったという設定を仮に加えるだけで、立派なSF作品の仲間入りをしてしまうのである。
高度に発達した科学は魔法と見分けがつかない(アーサー・C・クラーク)
また、空中をエアカーが走りはしないものの、携帯電話が普及し、インターネットによる情報伝達が実現している現代は、十分にSF的といえるかもしれない。世の中が予想外に非対称的な発展を見せてしまったため、SF作家達は前提となる世界観の見直しを迫られている。
| 機械の反乱 | |
戦前の日本においても「空想科学小説」と呼ばれるものが存在し先駆的な作品が数多くみられたが、現在の「日本SF」というジャンルは終戦後国内に持込まれた欧米(特に米国)作品の影響のもとで出発したものといえる。
1957年同人誌『宇宙塵』そして1959年には『SFマガジン』が創刊され、これらから星新一、小松左京、筒井康隆、光瀬龍、眉村卓、平井和正など後の大御所がデビュー。以降の日本SFを牽引してゆく。
1960年代に入ると手塚治虫、藤子不二雄、石ノ森章太郎などの漫画家が多くのSF漫画を執筆。その後も松本零士、永井豪らがあとに続き人気を博した。また平井和正や豊田有恒などのSF小説家がアニメの制作にかかわったりと、これら漫画・アニメとの関係は親密になっていった。
1970年代から1980年代にかけて『宇宙戦艦ヤマト』や巨大ロボットものなどのアニメ、『スター・ウォーズ』をはじめとする映画が放映・公開され、それまであまりメジャーとは云い難かった「SF」が大衆へと浸透・拡散していった。一方活字の世界では高千穂遙、新井素子、菊地秀行らが現在のライトノベルの源流ともいえる流れを作り出した。
その後1980年代末から1990年代に「冬の時代」と呼ばれる日本SFの低迷期が訪れ、多くのSF専門誌が廃刊に追い込まれた。これにより多くの新人向コンテストが廃止、行き場を失った新人作家たちはこぞってラノベ出版社の門を叩いた。このころライトノベルで活躍した作家として野尻抱介、山本弘らが挙げられる。
2000年代に入ると、海外からの日本のオタク文化への注目が高まったことで、日本SFが海外で紹介されることも増え始めた。2007年には日本で初の世界SF大会が横浜で開催され盛況しするなど、日本SF界は再び活性化の道を歩み始めている。今後の日本SFの発展が期待される。
※ 河出書房新社(奇想コレクション)や国書刊行会(未来の文学、山尾悠子など)は、まだニコニコ大百科に項目がありません。
当然ではあるが他の出版社からもSF要素のある作品は出版されており、特にライトノベルレーベルからの作品にはSF要素が強いものも多い。出版社ではないが、so-netが「SFオンライン」というWEBマガジンを運営していた時期があった。同マガジンでは「SFオンライン賞」という賞の選考も行っていた。
単に「SFを多く書いている作家(漫画家・映画監督なども含む)」であり、他のジャンルの小説も書いている作家や、一般的には他ジャンルの作家であると認識されている者も含む。「小説家の一覧」等も参照。
あ行
|
か行
|
さ行
|
た行
|
な行
|
は行
|
ま行
|
や行
|
ら行
|
わ行
|
その他
|
※ ジュール・ヴェルヌ、H・G・ウェルズ、アーサー・C・クラーク、ロバート・A・ハインラインなどは、まだニコニコ大百科に記事がありません。
上記のようにSFの定義は曖昧であり、「どこからどこまでがSF」とは分類しにくい。拡大解釈すれば世の中の多くの作品はSFの範疇に入る。例えばドラゴンボールも「宇宙船に乗って侵略に来た異星人に対し、超能力で戦う」という設定から考えるとSF作品と言えなくもない。しかしドラゴンボールがSFと呼ばれることは滅多にない。
ここでは、まさに「SF」と銘打たれて発表されているものは勿論、「SFと呼ばれることも珍しくない」程度の作品までを一応の目安として、項目がある作品を一部紹介する(正直全て挙げようとするときりがない)。
「小説作品一覧」「長門有希の100冊」「映画の一覧」「漫画作品一覧」「アニメ作品一覧」「ゲームのタイトル一覧」などを見れば、以下のもの以外にも多くのSF作品が挙げられている。
なお、特撮ジャンルではSF的な設定を持つ作品が非常に多く(ウルトラマンシリーズ、仮面ライダーシリーズ、人造人間キカイダー、メタルヒーローシリーズ、ゴジラ・ガメラに代表される怪獣映画など)、「SF要素がないものを挙げた方が早い」レベルなので列挙はしない。こちらは「特撮番組の一覧」を参照。
※ 以下の「小説」「アニメ・映画・ドラマなど映像作品」「漫画」「ゲーム」などの区分も厳密なものではありません。
例えば「猿の惑星」は小説が原作ですが、映画の方が格段に有名、かつ原作とはあまり関わりなくシリーズ展開しているので、映像作品項に置いてあります。そういった程度のアバウトなものです。
あ行
|
か行
|
さ行
|
た行
|
な行
|
は行
|
ま行
|
や行
|
ら行
|
わ行
|
その他
|
あ行
|
か行
|
さ行
|
た行
|
な行
|
は行
|
ま行
|
や行
|
ら行
|
わ行
|
その他
|
※1 ガンダムシリーズ一覧、機甲戦記ドラグナー、機動戦艦ナデシコ、新世紀エヴァンゲリオン、 蒼穹のファフナー、装甲騎兵ボトムズ、太陽の牙ダグラム、超時空世紀オーガス、伝説巨神イデオン、トップをねらえ!、トランスフォーマー、マクロス、マブ ラヴ オルタネイティヴ トータル・イクリプス、ラーゼフォン、輪廻のラグランジェ など。「ロボットアニメ」の項目を参照。
漫…漫画、ゲ…ゲーム
あ行
|
か行
|
さ行
|
た行
|
な行
|
は行
|
ま行
|
や行
|
ら行
|
わ行
|
その他
|
※2 SF的な設定を持つものが多い(プロジェクトシルフィードやメタルブラック(タイトー)、R-TYPE、レイディアントシルバーガンなど)。「STGのタイトル一覧」の項目を参照。
←色々な意味でSFすぎる動画
あ~さ行
|
た~は行
|
ま~わ行・その他
|
急上昇ワード改
最終更新:2025/12/21(日) 02:00
最終更新:2025/12/21(日) 02:00
ウォッチリストに追加しました!
すでにウォッチリストに
入っています。
追加に失敗しました。
ほめた!
ほめるを取消しました。
ほめるに失敗しました。
ほめるの取消しに失敗しました。