ジェフ・ベック(Jeff Beck)(1944-2023)とは、イギリスのサリー州ウォリントン生まれのギタリストである。世界3大ギタリストの1人。
概要
他のギタリストとは違う、ギターに対して個性的なアプローチをするギタリストを、敬愛をこめて”変態ギタリスト”と呼ぶことがあるが、それを許さない精悍な風貌とクールな雰囲気を持っており、その音楽活動のスタイルも含めて”孤高の天才ロック・ギタリスト”と呼ばれるにふさわしい存在である。
ジョン・ポール・ジョーンズ氏(レッド・ツェッペリン)の「ギタリストには2種類が居る、ジェフ・ベックであるか、ジェフ・ベックでないかだ。」との賛辞にもそれは良く表れていおり、また賛辞といえば、レス・ポール氏も晩年、ニューヨークのジャズクラブ”イリジウム”で多くのギタリストとセッションする中で、特にジェフ・ベックの名前を挙げ「凄いギタリストだよ」と評価している。
略歴
13歳の頃、ギターを始める。
1961年自身のバンドを持ち、本格的に活動を開始する。
1965年エリック・クラプトンの後釜としてジミー・ペイジの推薦で”ヤードバーズ”へ加入。
1966年ヤードバーズから中心人物だったポール・サミュウェルが脱退、変わりにジミー・ペイジをベーシストとして迎える。
この時、ジェフ・ベックとジミー・ペイジのツイン・リード・ギターも実現する。
1967年ヤードバーズ脱退。
1968年7月『Truth』リリース。
1969年11月2日交通事故を起こし入院、音楽活動を休止して療養せざるを得なくなる。
1971年第二期ジェフ・ベック・グループのメンバーも決まり10月『Rough And Ready』をリリース、音楽活動を本格的に再開する。
1972年2月『Jeff Beck Group (Orange)』をリリース、しかし、ジェフの強引なメンバーチェンジにより、かねてから交流のあったティム・ボガードとカーマイン・アピスを迎え入れるが、他のメンバーが次々脱退。3人だけが残ったので”Beck Bogert Appice”というバンド名で活動をしていくことになる。
1973年4月『Beck Bogert Appice』をリリース。
1974年メンバーと衝突、Beck Bogert Appice自然消滅。
1975年3月ロック・インストゥールメンタル・アルバムの先駆けとなる『Blow By Blow』をリリース。
以降、1980年ごろまでフュージョンに傾倒していく。
1976年6月前作をさらにパワーアップさせた『Wired』をリリース。
1980年フュージョンは鳴りを潜めた、ハード・ロック色の濃い『There And Back』をリリース。
1985年6月インスト以外の曲も入った『Flash』をリリース。
1989年8月久しぶりのインストアルバム『Jeff Beck's Guitar Shop With Terry Bozio And Tony Hymas』をリリース。
1999年3月10年ぶりのソロ・アルバムにしてデジタル・ロックへの傾倒がみられる『Who Else』をリリース。
2000年11月さらにデジタル・ロックを追及した『You Had It Coming』をリリース。
2003年8月デジタル・ロック三部作の最後となる『Jeff』をリリース。
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