・・・え、スーパーピットフォールで合ってる?
スーパーピットフォールは、1986年9月にファミコンで発売されたアクションゲームである。
オリジナルは、1982年にアクティビジョンがAtari VCS向けに開発した探索アクションゲームの「ピットフォール」である。
アクティビジョンはMSX向けに「ピットフォール」と「ピットフォールII」を開発し、ポニーキャニオンが日本で販売していた。
そんなポニーキャニオンが、「ピットフォールII」をファミリーコンピュータ向けにアレンジしたオリジナル作品として発売したのが本作品である。しかし、開発元はオリジナルのアクティビジョンなどではなく、あの悪名高きマイクロニクスであった・・・。
概要
地底王国に眠るラージ・ダイヤモンドの入手と、地底人にさらわれた姪のロンダと飼い猫クイッククローの救出が目的。
主人公はハリーという名前の探検家であるが、見た目とジャンプのモーションがもろにマリオである。死んだ時に妙なモーションを見せることでも有名。
武器として拳銃を持っているが20発という弾数制限があり(隠されている拳銃を取ることで補充できる)、敵に向かって撃ってもほとんどの敵が小さいために当てにくかったり、頭上を通り過ぎてしまったり、さらにしゃがみ撃ちができないというシロモノである。
目的を果たすための重要なキーアイテムは全て隠されており、ジャンプをすることで発見することができるが隠し場所のヒントは無いのでマップをシラミ潰しに探す必要がある。
さらに重要アイテムや姪と猫は隠しエリアに存在するのだが、その隠しエリアに行くためのワープポイントも隠されている。当然、場所はノーヒント。
ワープポイントも特定の場所でジャンプすることでワープすることができるが、中には特定の敵に触れる必要があるものもある(一応他の敵とは違う特徴があるが見た目は普通の敵なので、事前に情報を仕入れたり偶然に触れたりしない限りはまず気付かない)。
マップは2,000画面分と異様に広く、攻略本無しでクリアするのは不可能・・・では無いだろうが相当な根気が必要。
目的を果たしてスタート地点に戻ることでゲームクリアとなるが、スタッフロールなどは無くコングラッチュレーション!と言われた後に二週目が始まる。
いわゆる、この頃のゲームにはありがちだったエンドレスゲーである。
一応、金塊を全て集めることで通常のエンディングとは異なるエンディングになるが、コングラッチュレーション!の前にパーフェクト!が付く程度なので試す必要は無いだろう。
(キャンペーンでパーフェクトエンディングの画像を送ることでライセンスカードを貰えたらしい)
このゲームをクソゲーならしめた最大の要因は、画面切り替え方式ではなく、わざわざスクロール方式に変更したことだろう。このせいで、ピットフォールというよりは単なる「スーパーマリオの出来損ない」に堕してしまった。
同年11月にはPC-8801版も発売されているが、画面切り替え方式であるこのゲームが見事に「ピットフォールしてる」ことからしても、ファミコン版のアレンジは大失敗だったと断ぜざるを得ないだろう。
PC-8801版はファミコン版と基本は共通なのだが、拳銃のしゃがみ撃ちやライフ制などの改善点がある。何より、プレイヤーキャラクターがマリオの偽物ではないのが最高の改善点であろうか。
ちなみに、1985年にセガがアーケードで発表した「ピットフォールII」は、シリーズ最高の傑作として名高い(SG-1000にも移植されている)。
関連動画
関連項目
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