ヴェネツィア(伊:Venezia)は、イタリアの北東部の都市。ヴェネト州の州都である。ヴェネチア、ベネチアなどと表記されることもある。
「ベニスの商人」や「ベニスに死す」など、英語表記Veniceに基いてヴェニス/ベニスと呼ばれることもある。
納得いかないが一般的にはそうである。
つまり一般的にはそう納得されている。
しかし納得いかない。
どうも納得いかない。
最近はそうでもなくなってきているみたいですけどね。
概要
アドリア海の北の縁、ラグーナと呼ばれる潟に作られた都市である。市内に大小の運河が流れる水の都。中世ヴェネツィア共和国の首都として栄華を極めた。ヴェネツィア本島のほかムラーノ島、ブラノ島、リード島など、120もの小島からなる。ゴンドラで有名。
細い街道、広場、運河と橋が複雑に入り組んでおり、地元民ですら全体を把握しきれていないとも言われている。観光客には初見殺しの街である。一般にサンマルコ広場を中心に回っていくのが推奨されている。
高潮によって街全体が水で覆われてしまう、「acqua alta (アクア・アルタ、厳密にはアックワ・アルタ)」という現象が年に数回起こることで有名。最近は温暖化や地盤沈下の影響で高さが深刻化してきているらしく、水門を設置するなどといった対策が提示されているが、潟内の生態系変化など、環境にどんな変化が起こるかわからないという心配から反対も根強く、かといって水没しても困るというジレンマで議論が何十年にも渡って堂々巡りを繰り返している。
なおイタリア本土側には、ヴェネツィア・コムーネ(イタリアの最小自治体区分)に属するメストレ地区がある。ヴェネツィアの人口約27万のうち、約20万人はこのメストレ地区の住人である。本土側は道路も鉄道も通じる普通の街であり、マルゲーラ工業地帯が存在するなど、工業が盛んな地域となっている。
交通
島内では基本的に自動車、自転車は利用禁止であり、主な移動手段は船か徒歩である。唯一乳母車だけは通行を許されている。イタリア本土とは土手道で繋がっており、電車、車道が通じている。街の入口に駐車場がある。空港も本土側にある。
- 水上バス(ヴァポレット) - 島内、島間を結ぶ船によるバス
- トラゲット - カナル・グランデを渡る渡し舟。地元の人が主に使うが、観光客も0.5ユーロで渡れるので、お金に余裕がないがゴンドラに乗りたい人にはオススメ。
- ゴンドラ - ヴェネツィアの象徴の一つ。観光用であるため、高い。
- ヴェネツィア・サンタ・ルチーア駅 - ヴェネツィアにある鉄道駅。
観光
名所
- サン・マルコ広場
- ヴェネツィアの中心となる広場。サン・マルコ寺院、ドゥカーレ宮殿、鐘楼、カフェ・フロリアンなどがある。ここを攻めたナポレオンですら「世界で一番美しい広場」と言わしめた。
- サン・マルコ寺院
- 11世紀に建てられたビザンティン建築を代表する建物。
- 鐘楼
- サン・マルコ広場にある高さ約90mの建物。エレベーターで登るとヴェネツィアが一望できる。
- ドゥカーレ宮殿
- ヴェネツィア共和国時代にドージェが住み、行政、司法が行われていた宮殿。
- ため息橋
- ドゥカーレ宮殿と対岸の牢獄を結ぶ橋。「宮殿で裁判を終えた囚人が牢獄へと収容される際に必ずこの橋を通り、人生最後の美しいヴェネツィアの街の景色を見て誰もがため息をついたことから」という逸話は有名だが、そのような事実はなく、後世の創作とされる。
- カナル・グランデ(大運河)
- ヴェネツィアを逆Sの字に分ける運河。
- リアルト橋
- 1588年に建てられたカナル・グランデに架かる石橋。
- フェニーチェ劇場
- 一旦火事になったが、8年かけて復元したことから、不死鳥(fenice)の名前がついている。
- アカデミア橋
- 同じくカナル・グランデに架かる大きな橋。ここから西に歩くとゴンドラ造船所がある(※造船所は観光地じゃありません)
- 不幸の石
- ガイドブックにも載ってないのでARIAオリジナルスポットだと思ってる人がいるが、実在する。地元の人は見事に避けている。
郊外
ブレンタ(Brenta)運河の観光船によるクルーズ。ヴェネツィア貴族が建てた別荘がある。ちなみにこの運河は、ARIAで郊外の水路に使われていたのと同じ「水門に閉じ込めて水面を上げて船を上昇させる」というシステムが使われている。
お土産
ヴェネツィアングラスのオブジェや仮面がある。ヴェネツィアングラスのオブジェは、安いものは正規ものでも5ユーロで買える。高いものはそれこそ天井知らず。
ゴンドラ小ネタ
ゴンドラの船頭さん、ゴンドリエーレになるのは結構大変。見習いとして(10代前半くらいが定番)始めるか、2007年から始まった専門学校に通い、実技 はもちろんのこと、美術史、ヴェネツィアの歴史、法律、英語、スペイン語、フランス語、地理、環境科学を勉強し、トラゲットなどで実技訓練をして(前が学 生、後ろがプロ)最終試験に受かったらなれるのだが、ゴンドリエーレは全体の定員が決まっているので、誰かが引退したらその枠をかけて最終試験が行われる。
ヴェネツィアゆかりの人
- マルコ・ポーロ - 商人
- アントニオ・ヴィヴァルディ - 作曲家
行事
- ヴェネツィア国際映画祭 - 世界最古の歴史を持つ映画祭
- ヴェネツィア・ビエンナーレ - 隔年で開かれる国際美術展覧会
- カルネヴァーレ(謝肉祭) - 世界3大カーニヴァルにも数えられる。仮面をし仮装をすることで有名である
- 海との結婚
関連動画
関連項目
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