春映画とは、春の季節に上映される映画作品のことであるが、特に春に公開される東映特撮作品を指すことが多く、本記事はそちらについて記述する。
概要
東映は2000年代から仮面ライダーシリーズ(平成ライダーシリーズ)とスーパー戦隊シリーズのテレビ番組の制作を続けており、毎年その作品の映画作品もあわせて制作・公開していた。当初は7月~8月ごろに公開していたが、2008年3月に「仮面ライダー電王&キバ クライマックス刑事」を公開してから、現行作品の劇場版とは別の映画作品が制作されることが多くなった。そういった作品が主に3月~4月ごろに公開されることから「春映画」というフレーズが生まれた。
後述の通り2008年から毎年のように公開されていたが、2017年に「仮面ライダー平成ジェネレーションズ FINAL」が公開された際、白倉伸一郎のツイッターにて「春映画は今後はもうやらない」という内容のツイートが投稿され、その言葉通りに2018年こそ「仮面ライダーアマゾンズ」の映画作品が公開されたが、2019年には映画作品は公開されなかった。
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https://twitter.com/cron204/status/940955954597675008
春映画の特徴
春映画の特徴を以下に記述する。当然だが当てはまらない作品もあり、また他作品にもこのような特徴が見られた時に「春映画のようだ」という使い方をすることもある。
多数の東映特撮ヒーロー&敵怪人の登場、クロスオーバー
現行作品のヒーローをメインに過去作のヒーロー及び敵怪人が多数登場することが多い。特に「仮面ライダー×スーパー戦隊 スーパーヒーロー大戦」では昭和から平成までの仮面ライダー50人+スーパー戦隊の戦士たち173人+双方の代表的な敵怪人97人+戦闘員+165人をあわせた総勢485人のキャラクターが登場するなど、規模だけなら世界レベルのクロスオーバーが行われる。
ほか、異なるテーマにあわせたチームが組まれたり、別作品同士のアイテムを使いあったりなどのコラボレーションも行われる。
過去作品からの客演
現行作品からのキャストはもちろん、過去作品からの客演の多さも春映画の特徴である。特に過去作品以来〇〇年ぶり出演ということで話題を集めることも多い。
現行作品とは異なる制作体制
現行作品のスタッフはテレビ版を制作するのにかかりきりのため、春映画のスタッフは現行作品に関わっていない者が選ばれることが多い。主に米村正二、金田治、白倉伸一郎らが名を連ねる。加えて現行作品と並行して制作するため制作段階では本編に未登場のキャラクターも描写する必要があったり、制作スケジュールにかなり無理が生じていたりなど毎年厳しい環境の中制作されていることが推測される。
賛否両論の評価
上記の通り、通常の映画作品とは一味も二味も違う内容であるため、作品自体の評価に批判が集まることが多い。
毎年クロスオーバー作品を作っていることになるため、あらゆる面でワンパターンであるという指摘もある。ストーリー展開が「ヒーロー同士の戦い⇒混乱に乗じ悪事を働く敵組織⇒敵組織の野望が達成目前⇒すんでのところでヒーローが共闘」であったり、映像面でも敵味方入り乱れる戦闘シーンが毎回ほぼ同じだったりなどという面でそういう意見が多い。
また話題を集めるためなのか、かなり刺激的な仕掛け・展開が施されることもある。例を挙げると「昭和ライダー・平成ライダーのどちらが勝つかを投票し、多かった陣営が勝利した展開を公開する」「映画作品において現行作品の主要登場人物の死が語られる」など。
春映画の一覧
- 仮面ライダー電王&キバ クライマックス刑事(2008年公開)
- 超・仮面ライダー電王&ディケイド 鬼ヶ島の戦艦(2009年公開)
- 仮面ライダー×仮面ライダー×仮面ライダー THE MOVIE 超電王トリロジー(2010年公開)
- オーズ・電王・オールライダー レッツゴー仮面ライダー(2011年公開)
- 仮面ライダー×スーパー戦隊 スーパーヒーロー大戦(2012年公開)
- 仮面ライダー×スーパー戦隊×宇宙刑事 スーパーヒーロー大戦Z(2013年公開)
- 平成ライダー対昭和ライダー 仮面ライダー大戦 feat.スーパー戦隊(2014年公開)
- スーパーヒーロー大戦GP 仮面ライダー3号(2015年)
- 仮面ライダー1号(2016年)
- 仮面ライダー×スーパー戦隊 超スーパーヒーロー大戦(2017年)
関連動画
関連商品
関連項目
- 東映
- 仮面ライダーシリーズ
- MOVIE大戦
- 平成ジェネレーションズ
春映画の要素を一部引き継いだ映画シリーズ。
- スーパー戦隊シリーズ
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