月光条例とは、「週刊少年サンデー」にて2008年17号より2014年19号まで連載されていた藤田和日郎作の漫画作品である。単行本は全29巻。
第1条【本条例の概要】
何十年かに一度、真っ青なお月様の光を浴びて「おとぎばなし」の登場人物がおかしくなってしまう。
月打(ムーンストラック。もちろん「げつだ」と読んでもいい)と呼ばれるその現象に対抗するため、おとぎばなしの長老たちはある法律を作った。
尤も、法律といってもその条文はひとつだけ。
「青き月光でねじれた『おとぎばなし』は、猛き月光で正されねばならない。」
それは人間の世界の〈読み手〉を〈執行者〉に選び、おとぎばなしの使者と共に物語を元に戻すというもの。
だが、元に戻せなかったおとぎばなしは消滅(デスアピア)してしまい、なんの痕跡も残さず人々の記憶から消え去ってしまう。
そして、ある夜に〈執行者〉となった岩崎月光は、パートナーとなった鉢かづき姫を手に取り月光条例を執行していく――というお話。
スターシステムが用いられており、サブキャラには藤田作品にこれまで登場した者がちょくちょく出てくる。氏の作品に詳しい方ならば細かく探してみるのも一興である。
第2条【主な登場人物】
- 岩崎月光
本編の主人公。本当のコトを言うのがニガ手な性格で、面倒に巻き込まれれば面白いと言い、感謝されれば悪態をつくへそ曲がり。でも困ってる人を放っておかないスゴイ奴。
青い月の光が届いた満月のある夜から、彼の「おとぎばなし」と月光条例は始まる。 - エンゲキブ
月光の幼なじみ。文字通り演劇部に所属している明朗快活な女の子。彼氏を取っ替え引っ替えしている遊び人。
…と言っても不純な意味ではなく、彼氏の趣味に興じるだけで手も繋がないとのこと。 - ハチカヅキ
昔話「鉢かづき姫」の主人公であり月光条例の使者。メカクレの元祖。
ありとあらゆる物を呑み込み、その物に成れるという能力を持ち、奥手に見えてその実力は「呑舟」の二つ名で名高い。金棒を呑めば金棒に、車を呑めば車になり、その性能は格段にアップする。
尚、どうあがいても鉢の下の素顔を覗き見ることはできない。が、最終巻にて…… - 一寸法師
本作のマスコット?キャラ。おなじみ「一寸法師」の主人公である。
月光にはよく突っかかるが、心の底ではスゴイ奴だと思っており、条例執行後も彼を見返したいがために〈読み手〉の世界に残った。原作同様、コンプレックスである小さな体で活躍する。 - 高木天道
月光と腐れ縁の走り屋。2人はよく喧嘩をするが、最後はいつもグダグダになりキチンと決着がついた試しがない。
ワルな見た目だが月光に負けず劣らずの熱い男である。エンゲキブに惚れているが、いつも袖にされる。 - トショイイン
ビブリオマニアの才媛。月光と同じ〈執行者〉であり、当初は粗暴な彼に反目していたが次第に惹かれるようになっていく。多数のおとぎばなしが登場する本作で、元ネタの解説をしてくれる頼もしい人。 - イデヤ・ペロー
「長靴をはいた猫」の主人公。条例執行におけるトショイインのパートナーでもある。
背中に空いた“穴”に手を入れてもらい、腹話術の人形よろしく操作される『マペティカ』で戦闘をこなす。
非常にプライドが高く、お世辞にも良い性格とは言えない奴だが友情には篤い。 - ホウソウブ
月光に助けられた少女。元々は1話限りのゲストキャラだったが、内外からの人気が高かったためにレギュラー化した。
他キャラと違い、これといった特殊能力は持たないが頭の回転は早く、その頭脳で月光らのサポートをする。かわいい。 - センセイ
月光の恩人。彼との出会いが月光の心と運命を大きく変えることになる。
作中で名前が出ることは終ぞ無かったが、その正体は日本人ならば誰もが知っているであろう人物。
第3条【本条例に関連する動画】
第4条【本条例に関連する商品】
第5条【本条例に関連する項目】
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