桑の実とは、木の実の一種である。
ニコニコ動画では、YOU☆斬(海原雄山)がこの実を非常に気に入っていることが有名。
概要
YOU☆斬が「桑の実DA!」と叫んでも、桑の実がどんなものか思い浮かばなかった人もいるだろう。
こんな形をしている。(食べごろはもっと黒い)→
この果実の形から、高校生物でおなじみの、両生類や哺乳類の桑実胚(morula)が名づけられた。そっくりでしょ?一つ一つの花に由来する小さな果実が集まっており、このような果実は集合果とよばれている。
初夏に熟するこの実ははじめ白く、のちに赤色を経て黒く熟したものは甘くなるので食用になる。ジャムや果実酒を作るのによく用いられる(下のレシピも参照)。抗酸化物質アントシアニンなどのポリフェノールを多く含む。
英名は"Mulberry(マルベリー)"で、近縁のコウゾ属の果実もその名でよぶ。埼玉県や群馬県では桑の実のことを「ドドメ(土留め)」とよび、しばしば悪い印象の黒紫色を表す「ドドメ色」という言葉はここから生まれたといわれる。
独特の形をしており、他の毒のある木の実との誤食は考えにくいので、見かけたら臆せずに食べてみてほしい。ただ、汁が服に付いたら落ちないことと、口の中が紫色になることに注意。 味はブルーベリーに似てたような気がするが似ていないような気もする。ブルーベリーは熟しても酸味が残ってるけど、熟した桑の実は癖のある甘さだけって気がする。ブルーベリーの瑞々しさもあんまない。
桑の実に関する歌も存在する。
夕やけ、小焼けの、赤とんぼ、負われて見たのは、いつの日か。
山の畑の、桑の実を、小籠に摘んだは、まぼろしか。
十五で ねえやは、嫁に行き、お里のたよりも、絶えはてた。
夕やけ小やけの、赤とんぼ、止まっているよ、竿の先。
クワについて
桑の実をよりよく理解するために、クワという植物が何であるかの説明も必要であろう。
【分類】(クロンキスト)イラクサ目クワ科クワ属/(APG)バラ目クワ科クワ属
※キイチゴ(バラ科)でも、スグリ(スグリ科)でも、さくらんぼ(バラ科)でも、コケモモ(ツツジ科)でもない!
【学名】Morus spp. (学名の由来)Morus→語源不詳(ケルト語で「黒」という説も)のラテン語古名から
葉は楕円形で、若いものは著しく不規則な切れ込みが入ることが多い。これがカイコの餌になることはよく知られていおり、日本や中国ではその用途で古来から栽培され珍重されてきた。日本では養蚕業が衰退し、各地の桑畑は姿を消していったが、世界的にはクワは桑の実を収穫する目的で栽培されていることが多い。
日本には主にマグワ(M. alba)(種小名は「白い」という意味)とヤマグワ(M. bombycis)がある。この2種を見分けるのは難しいが、主に花柱の長さによって区別できる。
カイコが主に食用にするヤマグワの学名と、カイコの学名を並べると、以下のようになる。
カイコの学名"Bombyx mori" ⇔ ヤマグワの学名"Morus bombycis"
これは、この2種が互いにどれほど関係が深いかが分かる例である。"mori"は「クワの」、"bombycis"は「カイコの」を意味している。
4-6月に咲く花は房状になって垂れ下がるが、マグワの花は雄蕊の弾性により音速の半分の速度で花粉を射出する(全ての植物で最も速い運動といわれる)ことが知られている。
御蔵島や三宅島では、国産材としては最高級材に属する「島桑」が産出される。
恐ろしいと同じような意味の『くわばら、くわばら』という言葉もクワにまつわる伝承からきているらしく、『雷が鳴りだしたら桑原(クワがある場所)に逃げれば雷は落ちてこない』という伝承(多分迷信)がいつしか言葉になったとされている。
関連動画
ブームの火付け役になった「K.B.YOU斬は木の実なのか? 最終隠し味 桑の実DA!」は視聴できない。
ようつべ版→http://www.youtube.com/watch?v=IEpU_Xo1wkU
桑の実ジャムの作り方
桑の実の重さの3分の1~半分くらい(お好みで)の重さの砂糖と桑の実と水を少し鍋に入れて焦げないように煮る。
桑の実酒の作り方
桑の実600gを冷凍したものと氷砂糖100gとホワイトリカー1800mlを密封容器にいれ、たまにかき回したりしながら冷暗所に放置する。2-3ヶ月したら実を取り除く。
桑の実ドーナツの作り方
薄力粉(100g)と砂糖(50g)とベーキングパウダー(小さじ1弱)と塩(ちょっと)をボウルに入れて軽く混ぜる。
中央を窪ませたところに溶き卵1個分とサラダ油(大さじ1)を加えてスプーンや箸で混ぜて(ちょっと粉っぽさが残るくらいでいい)、洗った桑の実を30gほど加えてさくさくっと混ぜ、30分くらい放置。
関連項目
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