櫻坂46とは、秋元康プロデュースのアイドルグループの一つである。
概要
秋元康プロデュース坂道シリーズ第2弾として2015年8月21日に『欅坂46』のグループ名で結成。2020年10月14日に現在のグループ名に改名した。改名前後の諸事情に関しては、高橋栄樹監督のドキュメンタリー映画『僕たちの嘘と真実 Documentary of 欅坂46』を主に参照のこと。
2017年1月21日の3rdシングル全国握手会にて、キャプテンに菅井友香(お嬢様アイドル)、副キャプテンに守屋茜(鬼軍曹と言われる熱血アイドル)が任命された。(のちに副キャプテンは2021年1月4日から松田里奈に交代)
菅井の卒業と並行して2022年11月10日に松田がキャプテンに就任。(副キャプテンは廃止)
メンバー
※は元坂道研修生。他の2期生と比べるとやや遅れてグループに加入した。
元メンバー
- 鈴木泉帆
- 原田まゆ
- 米谷奈々未
- 織田奈那
- 鈴本美愉
- 長沢菜々香
- 石森虹花
- 今泉佑唯
- 守屋茜
- 渡辺梨加
- 渡邉理佐
- 原田葵
- 尾関梨香
- 佐藤詩織
- 志田愛佳
- 長濱ねる
- 平手友梨奈
- 菅井友香
- 松平璃子
- 関有美子
- 土生瑞穂
- 小林由依
- 上村莉菜
- 齋藤冬優花
主な出演コンテンツ
■東宝「僕たちの嘘と真実 Documentary of 欅坂46」(2020年)
欅坂46が改名を発表、多くのメンバーたちがグループを出たり入ったりを繰り返し、さまざまな憶測が飛び交っていた重大な時期に、ここぞというタイミングで発表されたドキュメンタリー映画。
主な話題はやはり公開当時に「脱退」していた当時の絶対的エース平手友梨奈をめぐる諸問題。中期から後期にかけてさまざまな憶測や噂によるメディアの誹謗中傷や過労によってほぼ失踪状態にあった平手をめぐって、混乱しつつも彼女に寄り添おうとするメンバーたちの葛藤をとらえた[1]。
ややこしい話だが、このドキュメンタリーを制作時には既に平手はほぼ失踪していたので、平手は「過去の映像」でしか登場しない。平手不在の中で平手が語られるというミステリー小説のごとき奇妙な構成がとられている。そのほかにも振付師TAKAHIROの慈悲深さや初代キャプテン菅井友香の気苦労をめぐるエピソードなど、重要なシーンが満載。
監督したのはJ-POPアイドル全盛時代にAKB48のドキュメンタリーを制作した実績もある高橋栄樹。
■テレビ東京「そこ曲がったら、櫻坂?」 (2020年10月19日〜現在、毎週日曜深夜0時35分~深夜1時05分)
再デビューまもない櫻坂46創成期から一貫してメンバーをフォーカスし続けている(※主に関東圏の)櫻坂ファンのバイブル的番組。
ファンコミュニティの間のグループに関する「小ネタ」などはだいたいここから生まれる。先行グループの乃木坂46の冠番組もそうだが、テレ東の深夜帯という絶妙なポジションのおかげで世間のことをあまり気にせず気ままにメンバーがアピールできる空間ができているようである。
MC担当は土田晃之とハライチ澤部佑。坂道シリーズの冠番組MCとしては例外的にコンビ芸人が同列しておらず、派手にボケるポジションにはいない二人が参加している。このおかげなのかグループとMCの距離感は絶妙で、メンバーが喋りやすい状況ができているとも言える。ナレーターは声優の庄司宇芽香。宝塚ファンの庄司氏だが心なしか非常にノリノリで仕事をしている。
■テレビ東京「欅って、書けない?」(2015年10月5日〜2020年10月12日)
デビューまもない欅坂46創成期から改名前後の時期まで一貫してメンバーにスポットライトを当て続けた当時の欅坂ファンの必聴番組。
現行の「そこさく」と基本的なキャストやスタッフは同じ。前期欅坂のあまりに初々しいメンバーの貴重な横顔(特に平手友梨奈)からメンバーが激しく流動し一歩先でどうなるかわからない後期欅坂〜改名前後の動乱期のグループをテレビカメラにおさえた希少なコンテンツである。
「そこさく」とは異なり、この番組に関するDVDやBlu-rayは発売されておらず、欅坂46の数奇な運命もあいまって半ば伝説的番組と言えるかもしれない。
テレビ朝日の「バラバラ大作戦」枠で15分間ほど放映されているバラエティ番組。
著名な芸人たちが変わるがわる用意したコントやゲーム、座組みをメンバーたちがこなしていく。時にはアイドル側も企画を立てる。アイドル側が「アイドルらしい立場や言動」を過度に求められるということがあまりなく、テレ東以外の坂道シリーズの冠テレビ番組としては芸人・テレビマンたちとアイドルの関係性が対等な点が際立っているのが特徴的[2]。
元地下アイドルの経歴を持つ女性プロデューサーの小川テリハの配慮・采配もあるだろうが、「そこさく」や「けやかけ」の構成方法とやや近いといえる。
■ニッポン放送「こちら有楽町星空放送局」(2016年〜現在)
初期欅坂から現在の櫻坂まで一貫してコツコツとメンバーが地道に出演し続けている老舗ラジオ番組。
基本的に番組の雰囲気は驚くほど和やかというかふわふわしている。どんな状況下においても、安定してメンバーの声を発信し続けてきた。
メインパーソナリティーは1代目が平手友梨奈、2代目が長濱ねる、3代目が尾関梨香、4代目(現在)が井上梨名。
「こち星」に続くもう一つの櫻坂冠ラジオ番組。文化放送における坂道アイドル冠ラジオ番組シリーズの一つ。乃木坂、日向坂と続いて、三つの坂道の中では最もあとから放送された。
「こち星」が二人のメンバーしか基本的に登場しないのに対してこちらは三人同時にメンバーが出演する。そのおかげかこちらの方は幾分わちゃわちゃした感じの雰囲気が特徴。メインパーソナリティーは1代目(現在)が大園玲。
関連動画
他ジャンルとの関連
欅坂46・櫻坂46の作品世界は特にクリエイティブ面に力が入っていることを評価されることが多い。定番アイドル要素もこなしつつも、欅坂46の1stシングル『サイレントマジョリティー』から連なるアイドルの定番要素や典型的な広告・コマーシャル要素をことごとく外す尖ったクリエイティブ精神はグループ創生から今日に至るまで守り続けている。
その甲斐あってか、アイドルオタクに留まらず他ジャンルの業界人から評価されて話題になることが度々ある。
冨樫義博(この御大に関するエピソードは特に有名。欅時代から追っかけをしているらしく、遂に『HUNTER×HUNTER』の暗黒大陸・王位継承編にて用語や背景イラストにあきらかに欅坂ないし櫻坂を連想させるモチーフを挿入させている[3]。また2023年の8月にJUMPMVという少年ジャンプ主催のジャンプ作品の原画とアーティストらの楽曲を組み合わせる企画で『HUNTER×HUNTER』×櫻坂46・6thシングル『Start Over!』のコラボが急に実施される。)
大久保篤(少なくとも欅時代に追っかけをしていた痕跡が見られる。また『炎炎ノ消防隊』であきらかに欅坂を思わせるモチーフが作中のどこかにある)
遠藤達哉(坂道グループ全体の追っかけをしており、その延長線上で櫻坂も推している痕跡が見られる[4]。SNS上に投稿した遠藤による櫻坂オマージュのイラストなどから推測するにおそらく松田里奈推し。ちなみに『SPY×FAMILY』に登場するとある脇役キャラのモデルは欅坂46の派生グループからのちに独立したアイドルグループ日向坂46のメンバー金村美玖らしい。)
などの名前が挙げられる。
文芸界からは、
綾辻行人(『月曜の朝、スカートを切られた』などを評価。アイドルに関心がない綾辻氏だが、アイドルであることを逆手に取ったアヴァンギャルドさに惹かれたとのこと。欅特集の雑誌でインタビューに応じたりと関わりがいくらかある[5]。)
誉田哲也(いわゆるガチオタで、ファン熱が高じて欅時代から櫻時代に至るまでメンバー主演のドラマに脚本を提供したりしている[6]。)
錦見映理子(『風に吹かれても』以来、平手友梨奈を推しつつグループ全体も推している[7]。この延長線上で、NHKAMでやっている櫻坂・日向坂の冠ラジオ番組の短歌・俳句コーナーにて稀にメンバーと共演することがある。)
などの名前が挙げられる。
そのほかにも、秋元系アイドルと縁のなさそうなPERIMETRON(King Gnu常田大希主催の広告クリエイター集団)が櫻坂のクリエイティブに所々関わっていたり、プロダンサーらがクリエイター仲間たちと櫻坂を中心に作品を語るYouTubeチャンネルが特設されていたり、海外の著名な政治活動家が欅坂の楽曲に励まされていることを公言して予期せぬ方向から話題になったり[8]と、アイドル界隈のみならず今日のポップカルチャー・サブカルチャーの世界においてもユニークなポジションに彼女たちは立っているといえるだろう。
関連項目
外部リンク
脚注
- *realsound「渡邉理佐が語る、“欅坂46での5年間” 「その瞬間に思った、感じたことに嘘はないと思う」」https://realsound.jp/2020/09/post-614366.html(2023年2月10日閲覧)
- *鈴木達也「令和の「SMAP×SMAP」にいちばん近いのは櫻坂46「サクラミーツ」だと言えるワケ」https://gendai.media/articles/-/118156(2024年2月10日閲覧)
- *ねとらぼ「『H×H』作者・冨樫義博、特集番組で長文お手紙執筆→櫻坂46への想いがガチすぎるとネットざわつく 「ファンレター読み上げるお時間になってる」」https://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/2311/15/news169.html(2024年2月10日閲覧)
- *ハフポスト「【SPY×FAMILY】作者が描き下ろした緑のワンピース姿の少女。『櫻坂46』松田里奈さんへのお祝いかも…!と話題に」https://www.huffingtonpost.jp/entry/story_jp_6528d45ce4b03ea0c0048b27(2024年2月10日閲覧)
- *『カドカワムックNo.758 別冊カドカワ 総力特集欅坂46 20180918』(KADOKAWA、2018年)
- *現代ビジネス「作家・誉田哲也さんが語る“櫻坂46”の過去と未来「紅白に出られなくても、菅井さんが卒業しても大丈夫」」https://gendai.media/articles/-/103074(2024年2月10日閲覧)
- *ナタリー「私と音楽 第14回 錦見映理子が語る欅坂46」https://natalie.mu/music/column/342626(2024年2月10日閲覧)
- *smart FLASH「欅坂46を聴いてデモに…香港「民主の女神」は美人女子大生」https://news.livedoor.com/article/detail/16611126/(2024年2月10日閲覧)
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