海賊版(海賊盤)とは、
概要
当然、ワンピースやパイレーツオブカリビアンのような正規品も海賊を描いた物・・・とかではなく、
知的所有権のある人(歌手や漫画の著者、ソフトの制作者)の知的所有権を無視して無許可でコピーされ売られるCDや漫画のこと。当然、違法にコピーされたパイレーツオブカリビアンは海賊が出てくる映画の海賊版である。
当然そのような物を買っても本来の権利者に支払われるべき対価が流れずに、犯罪者に利益が全て流れてしまう。結果、権利者に損害を与えたり、更新プログラムなどのアフターケアのない製品が流通したり、本物だと偽って消費者を騙し、被害者は粗悪品を売りつけられるといったことが起きる。
流通・製造
中国・韓国・その他アジア諸外国などでは「日本のコンテンツに圧倒的な人気があり、かつ著作権違反に対する当局の取り締まりが厳しくなかった」という時代があり、そういった時代にこれらの国のしかるべきマーケットを訪れると日本のコンテンツの海賊版がおおっぴらかつ大量に販売されていたという。ただし時代の変化(他国のコンテンツの人気の上昇と、それによる日本のコンテンツの独占的人気の相対的な低下。ブロードバンドの普及によるネット海賊版(後述)の普及。取り締まりの強化)などによって、現在ではかつてほどの状況ではなくなっているようだ。
かつての日本でも(特に洋楽の)海賊版CDを扱うショップが大っぴらな存在ではないものの存在しており、例えば「ジミー・ペイジは来日すると西新宿の海賊版ショップに行ってレッド・ツェッペリンの海賊版を漁っていた」と言った伝説が存在することからもそれがわかる。ただしこちらも時代の変化によってこういったショップは減っているようだ。
古くは、映画泥棒的な、コンサートや映画を密かに撮るという方法で初期の海賊版は作られていた。しかし、CDやDVDなどが登場し複製技術や動画投稿サイトが発達すると正規品をコピーしたり、動画サイトにうpするなどによって海賊版は作られている。
種類
海賊版には3種類の分類があり
- ブートレグ(bootleg)・・・本来の意味は「密輸する、密造する、密造酒」。権利者が録音した物や放送した物を勝手に録音録画して作るもの。
- パイレート盤・・・多少独自の編集やジャケット製作はしている。
- カウンターフィット盤・・・正規品をそのままそっくりにコピーした偽物。
に分けられ、最近では
- ネット海賊版・・・Youtubeやここニコニコに違法にうpされたもの。よくニコニコで正式配信されているアニメを見ると下に「正式な許可を得ています違法な動画を見るのはやめましょう」みたいなテロップが流れそれに対して「↓サーセン」というコメントが返されるがこれ対策である。
が新たに加わった。
(もちろんダメなんだけど)正規に見る方法がなく海賊版に頼るしかない本、動画も存在する。例えば、古すぎて正規品が絶版になっているものや、出演者が不祥事を起こしたりしてお蔵入りになってしまい封印されたドラマとか、海外のもので日本では放送されておらず見ることが出来ないもの、何らかの理由で欠番になってしまっているエピソード(有名な物ではアニメ「学校の怪談」の第3話や「ウルトラセブン」の第12話など)などがある。特に、アニメ「学校の怪談」のものは正規に放送されなかったため正規品どころか海賊版すら存在せず、「ウルトラセブン」は放送されたものを録画した物が出回っている。
英語
ちなみに「海賊版」という言葉は英語の「pirate edition」「pirated edition」という言葉の翻訳ではないかと思われる。「海賊」を意味する「pirate」や「海賊行為」を意味する「piracy」が「著作権侵害」をも意味するようになった時期ははっきりしない。しかし19世紀末に初版が出版されて未だに改訂版が販売されている高名なHenry Campbell Blackによる法律書籍「A Dictionary of Law」の初版には既に、「piracy」という言葉に「公海上での、法的権力に基づかない強盗・強奪行為」という第一の定義に加えて「著作権侵害」という定義も掲載されているという。[1]
その他
海賊版はDVD、ゲームの内容を(ほぼ)そのままコピーしたため「内容が一応同じ」という点では
見た目だけを劣化コピーした偽物・パチモン(コレジャナイ)とは定義が少し異なる。
(どちらも違法であるが)
関連動画
関連静画
関連商品
しないよ?
関連項目
脚注
- *K. Matthew Dames. "Intellectual Property: Why the Frame of ‘Piracy’ Matters" Information Today. Vol. 26 No. 6. June 2009.
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