概要
野球やソフトボールにおいて、本塁を除く一塁、二塁、三塁が全て走者で埋まっている状態のこと。
この状態で四死球を与えると押し出しとなり1点が入る。
攻撃側にとっては、単打で1,2点、長打になれば2,3点、ホームランならば一挙に4点が獲得できる、非常に大きな得点のチャンスである。その分、打者には重圧がかかり、満塁のチャンスを逃し無得点に終わった場合攻撃側のダメージは大きく、流れが相手に傾くこともままある。なお満塁では本塁もフォースプレイとなるため、スクイズは難しくなる。
バッテリーにとっては、ヒットはもちろんのこと、四球、死球、暴投、捕逸も許されず、無死や一死の場合は外野フライでも得点になるため、非常に重圧のかかる場面である。
一方、守備側の内野手にとっては、ゴロとなった場合全ての塁がフォースプレイとなり、どの塁でもアウトが取れるため併殺打がとりやすい。野手にとっては守りやすい状況である。そのため、試合終盤の1点が試合を左右する場面で走者が三塁にいる場合、敬遠などによって敢えて満塁にして強打者を避けたり、内野ゴロ併殺打を狙うという満塁策がとられる場合がある。(関連→内野5人シフト)
満塁ホームランは非常に華々しく、試合の趨勢を決定づけるため、プロ野球においても多くの名場面を彩っている。
一方、満塁のピンチを切り抜けるのはホームランほど評価はされないが、「江夏の21球」のようにプロ野球史上に残る名場面となったものもある。
満塁の場面に強い選手は「満塁男」と呼ばれる。駒田徳広、藤井康雄が有名。
満塁ホームランのことを俗に「グランドスラム」と呼ぶが、これにかけて、ネット上などでは満塁から三者残塁に終わった場合「残塁グランドスラム(ZGS)」と呼ばれる。無死満塁からZGSなら「パーフェクト残塁グランドスラム(PZGS)」、無死満塁から三者三振でZGSなら「アルティメット残塁グランドスラム(UZGS)」となるが、なかなかお目にかかれない。間違える人が多いが、満塁から併殺打でチェンジとなった場合は二者残塁でありZGSにはならない。
また、タイムリー欠乏症などで得点効率の悪い(残塁の多い)チームでは、味方打線が満塁のチャンスを作ると、このチャンスを潰して相手に流れが傾くことを予想したファンが自虐的に「満塁のピンチ」と言うことがある。
満塁から3点タイムリーとなった場合、ニュースなどでは「走者一掃のタイムリー」と表現されることが多い。
「無死満塁からは点が入りにくい」という有名な俗説もあるが、統計的には否定されている。
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満塁ホームラン
満塁からヒット・スクイズなど
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関連項目
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