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概要
”死とは生命の一形態であり、生とは死の前段階でしかない”
2002年にシルキーズ(エルフがかつて展開していたブランド)によって発売されたアダルトゲーム及びこれを原作としたアダルトアニメである。
正直エロゲーとはいうが、エロはおまけでホラゲーが主軸と言っても良いくらい、精神的・視覚的にショックを受ける描写が多い事が特徴。鬱ゲーの中では怪作に分類されるだろう。死体やグロデスクな描写に抵抗がある人のプレイはオススメできない(一応回避機能は用意されている)。一方で鬱ゲーなどが好きな人はプレイして損はないだろう。
20世紀末に巷で噂になった「死体洗いのアルバイト」の都市伝説(実際は死体の取り扱いは刑法やその他法律で厳しく制限されており、素人がやることはあり得ないとされる)を下地にした、病院を舞台にしたサイコサスペンスである。主人公は死体洗いのアルバイトをしながら、ユーザーの選択により本当に多種多様な末路を迎える(エンディングは全20種類。分岐は複雑な方であるため、面倒なら攻略サイト参照をすすめる)。
また、複雑な分岐に対応するためかヒントコーナーが設けられており、バッドエンドに進んだ際に本編のキャラクターがでてきてどうすればまともなルートにいけるかのちょっとした道しるべが聞ける。但し、狂気ルートというほぼバッドエンドしかない領域に至った場合は匙を投げられて、最初からやり直せと言われる。
アニメ版はピンクパイナップルとSOFGAREが制作しており、2003年に発売された。全3巻。ただし、原作以上にホラーやグロ要素が強くなっており、抜く目的で買うと面食らうかもしれない。
検索をしてはいけないワードの一つとして知られる、デスコンドームはこれのアダルトアニメの方が元ネタ。
ストーリー
大学病院で事務員のアルバイトを勤める八坂聖治(冒頭で変更可)は、幼少期に両親を失い、高校卒業までに養育してくれた祖父母も失うという天涯孤独の身の上であった。そんな中、彼は副院長・霧崎千草の手違いにより急遽事務員を解雇されてしまう。
突然の解雇宣告に戸惑う八坂に、副院長より実働1~2時間で2週間契約、月給30万という破格の待遇で死体洗い(正確には遺体の清掃業務。献体した人の亡骸を洗うのが主な業務)のアルバイトをやってみないかと提案される。父のような医者を目指して苦学の傍らで医大に行く費用を貯めている彼にとっては良心の呵責を感じながらも、引き受けることにした。
しかし、死体洗いのバイトは彼の予想を遥かに超える精神的なダメージを負うものであり、短い間とはいえ根が気弱な八坂は数日で相当に精神的に追い詰められてしまう。しかし、八坂の担当看護師である御堂悠紀や、その後輩、佐伯真魚、事務局時代の先輩・真田美和子などに励まされたり、支えられながら彼は死体を洗い続けていく。
また、八坂の憔悴ぶりを見た副院長が気遣って、精神安定剤を貰うことになったが……。
登場人物
八坂聖治
主人公。名前は変更可だが、名字と名前の区別がないため、作中ではほとんど呼ばれることはない。また、キーボードに打つのではなく、昔のゲームではありがちなソフト側で文字を選ぶ形式である。結構めんどくさい。 原作は主人公にのみ声がないが、アニメ版の声優は三木眞一郎である。
真面目な性格で、医大の受験に際して学力的な心配はないとするほど、それなりに頭は良い。しかし、気が弱い一面があり、争いごとは避けがちなごく普通の青年である。
当初は死体を見て取り乱したり、死体の声(※ガスが抜ける音)に動転して仕事場を飛び出すなどの行動が見られたが、基本的には日を追うごとに仕事に慣れていき、選択によっては直接の上司である鏑木より毎日の確認を免除されるほどの腕に到達する。
ユーザーの選択により、彼の末路は本当に多様な路をたどることになる。最悪の場合は副院長の投薬によって麻薬の禁断症状が亢進していき、六人殺害の上、刑務所行きになる。(重大なネタバレのため黒塗り。以下の登場人物もネタバレ部分は同様)
御堂悠紀
清楚な出で立ちをしており、穏やかな性格。だが、当初は極めて事務的な態度であり、主人公とは距離を取って接していたが、日を経るごとに打ち解けていき、親しく会話を交わすようになる。
御堂ルートではある理由により途中で担当を降ろされてしまう。主人公との接触は続けていき、仕事が終わりに近づいたある日、病室に呼び出してこの死体洗いについての真相をすべて話すことになるが……。
このゲームで最も核心に近づく為には、彼女のルートを進める必要がある。もっとも多く回想枠やHCGが割り当てられており、このゲームのメインヒロインともいえるが、和姦は一個しかなく、後は薬漬けにされた主人公に騙されて無理やり抱かれたり、薬漬けにされて乱交ないし主人公の性奴隷そのものになったり、薬の幻覚症状が進んだ主人公に殺害されたりろくな目にあってない。
露崎千草
大学病院副院長。主人公を死体洗いのバイトに引き込んだ張本人。
やりてのキャリアウーマンそのもののキャラクターである。主人公と同じくクラブで働くなど苦学してこの地位まで上り詰めた為、主人公には極めて同情的であり、この仕事の斡旋もその延長線上であった。
また、妖艶さを備えてる上に、性には奔放で最初の選択肢で承諾を渋る方を選ぶと早速その豊満な体で迫ろうとしたり、事あるごとに性交渉をもとうと試み、また主人公はそれをあるがままに流されていく。
ルートによっては、彼女の”計画”の真相突き止めをめぐって主人公や御堂と対立することになり、一番良い方向にたどっていくと全てが明かされることになる。悪い場合は主人公が殺されるだけならまだいい方で、御堂や佐伯を殺害したり、主人公を薬漬けにして実験台にし続けたり、御堂の飼い主にしたりろくなことをしない。
佐伯真魚
大学病院のナース。御堂の後輩であり、御堂が降りた後の主人公の担当になる。
子どもとよく間違われるほどの体躯で、性格も非常に社交的ではあるが子どもっぽいところがある(よくみるとそばかすがある)。しかし、その明るさはたびたび主人公の癒やしとなっている。御堂の事は先輩として非常に信頼しており、また友達としてよく一緒に居る。
敬語が嫌いで副院長にも平然とタメ口で接しているが、仕事は(主人公相手では予定日時を伝え忘れたりはするが……)それなりにこなせるようで、病院内でも特にネガティブな評価を受けてるわけでもない。
性には奔放な方であり、本人曰く経験豊富。ルートによっては簡単に関係を持つ。だが、選択によっては精神に異常をきたした主人公にレイプされる場合もあり……
真田美和子
八坂の元先輩であり、死体洗いのバイトに異動になってから(守秘義務があるため彼女自身は知らない)も何かと主人公に気をかけている。とてもしっかり者の性格であり、料理が得意で弁当を作ることが多い。
彼女のルートを選んだ場合は比較的平穏に仕事を終えられ、鏑木からの評価もほぼ最高なくらいだったが、副院長との関係がかなり疎遠なものとなる。また、御堂・佐伯と異なり、原作では彼女が悲惨な目に遭うことはない。そのかわり回想枠は2つしかなく、他の攻略キャラに比べてやや不遇ではある。
アニメ版では主人公に一方的に拘束されたり、薬の結果狂った副院長や佐伯、鏑木の手によって解体されたり非常に悲惨な目にあっている。また、概要でも言及したデスコンドームは彼女が被害者になっており、皮膚が溶かされて骨や筋肉などが丸見えになってしまう。
鏑木正元
主人公に対しては当初は低めの評価であったが、仕事の指導やアドバイスは的確かつ丁寧であり、主人公もそれを吸収して死体洗いの精度を高めていった。仕事に対しては献体してくれた方に敬意を持ちつつも、所詮死体であると割り切って取り組むといったストイックなものである。少し無愛想だが、冗談や軽口を言ったりして主人公を和ませようとしたり、それなりの管理術は心得ているようだ。
基本的に冷静かつ達観気味な性格で、主人公が失敗しても声を荒らげて怒ることはそれほど多くないが、大きめのミスをしたときは本気で怒る為、プレイしてて申し訳なく思ってしまうことがあったりなかったりする。
看護師からはちょっと変人などと言われたりしている。マスクをしている上に仕事以外ではほぼ登場しない為、原作では素顔を拝めない。
アニメ版では大幅な改変が施されており、副院長の僕として手術を行ったり、役得とばかりに佐伯を犯したりかなりやりたい放題やっている。
鎌田志津江
「クラブ・ティンカーベル」の元ママであり現在はオーナー。序盤に主人公の勤める病院に短期入院する。ふくよかな中年女性で、平たく言えばよくいるおばさんである。副院長が昔働いていた所の経営者であり、主人公とは時折雑談をしたり、ルートによっては間を繋いでくれたりしている。
どちらかといえばヒントコーナーでみかけた印象が強いという人も多いような気もする。アニメ版では登場しない。
関連項目
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