1982年(昭和57年)
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年 | 1970年 | 1981年 | 1982年 | 1983年 | 1994年 |
干支 | 戌 |
酉 |
戌 |
亥 |
戌 |
1982年の事柄
この年はホテルニュージャパン火災で多数の死者が出た翌日、日航機が羽田沖に墜落してまたも多数の死者を出てしまったり、東北新幹線・上越新幹線が開通して東北・新潟・北関東方面の交通の便が飛躍的に向上したり、500円硬貨・CD・テレカが誕生するなど、激動の年だった。
「笑っていいとも!」「タモリ倶楽部」放送開始
この年の10月、それまで「深夜番組芸人」「密室芸芸人」の色が強かったタモリが、ライフワークとなる2つの番組をスタートさせる。
一つは「森田一義アワー 笑っていいとも!」(フジテレビ)。アングラなイメージの強い芸人をお昼の顔にするという賭けは成功し、32年間ものあいだタモリはお昼の顔として君臨し続けた。なお、この番組でタモリが本名の森田一義名義なのは「タモリ」という名前を出すと嫌がる人がいるという配慮から。
もう一つは「タモリ倶楽部」(テレビ朝日)。「いいとも」でタモリのカラーが変わってしまうのを恐れた事務所側が、金曜日の深夜にそれまでのカラーを色濃く出した番組を始めたのがそもそものきっかけ。こちらも「毎度おなじみ流浪の番組」として定着し、人気番組として君臨している。
メディアに着目され続けた世代
1982年生まれは、事あるごとになにかとメディアの着目を受け続けた世代である。
14歳を迎えた時、神戸連続児童殺傷事件(通称 酒鬼薔薇事件)が発生し、その犯人が同じ14歳であったことや、ちょうど時を同じくして登場キャラクタが14歳という設定のアニメ『新世紀エヴァンゲリオン』が人気を博したこともあって、メディアのネタにされた。
また、17歳を迎えた時、西鉄バスジャック事件(通称 ネオ麦茶事件)やJRハンマー殴打事件の犯人も同じ年であったことに、メディアからはまたもや同様の扱いを受けることとなった。
さらに26才の時に発生した秋葉原連続殺傷事件においても同様の扱いを受けるなど、非常に理不尽な扱いを受け続けた世代である。
1982年の音楽
アイドルの当たり年で、シブがき隊、中森明菜、松本伊代、小泉今日子、堀ちえみ、早見優、石川秀美といった「57年組」が大量にデビューした。
- あみん 「待つわ」
- 薬師丸ひろ子「セーラー服と機関銃」
- 岩崎宏美「聖母たちのララバイ」
- 忌野清志郎+坂本龍一「い・け・な・いルージュマジック」
- 一風堂「すみれSeptember Love」
- Michael Jackson「Thriller」
1982年の出来事
1月1日 | FIA、新車両規定発行(グループA、グループB、グループC) |
1月10日 | 世界名作劇場「南の虹のルーシー」(フジテレビ) 放送開始 ~12月26日 |
1月22日 | カレーの日・制定 |
2月1日 | インテル 80286 発表 |
2月5日 | スーパー戦隊シリーズ第6作「大戦隊ゴーグルファイブ」(テレビ朝日)放送開始 ~1983年1月29日 |
2月8日 | ホテルニュージャパン火災発生(33人死亡) |
2月9日 | 日本航空350便墜落事故発生(24人死亡) |
3月1日 | テレビ大阪が開局 |
3月5日 | メタルヒーローシリーズ第1弾「宇宙刑事ギャバン」(テレビ朝日)放送開始 ~1983年2月25日 |
3月13日 | 映画 ドラえもん「のび太の大魔境」公開 |
3月18日 | 「魔法のプリンセスミンキーモモ」(テレビ東京) 放送開始 ~1983年5月26日 |
4月1日 | 新硬貨・500円硬貨発行 |
4月1日 | 植田まさし「コボちゃん」連載開始 |
6月11日 | 映画 |
6月23日 | 東北新幹線開通 |
7月3日 | 映画「ブレードランナー」日本公開 |
8月25日 | 渡辺徹、2ndシングル「約束」リリース(前嶋崇之がスーパーマリオクラブで歌った曲) |
10月1日 | ソニーが世界初のCDプレーヤーとCDソフトを発売 |
10月3日 | 「超時空要塞マクロス」(TBS系) 放送開始 ~1983年6月26日 |
10月4日 | 「森田一義アワー 笑っていいとも!」(フジテレビ) 放送開始 ~2014年3月31日 |
10月8日 | 「タモリ倶楽部」(テレビ朝日) 放送開始 |
11月15日 | 上越新幹線開通 |
12月 | テレフォンカード発行開始 |
12月4日 | 映画「E.T.」日本公開 |
12月13日 | なぜかこの日生まれの著名人が異様に多い(下に紹介している以外にも数名いる) |
1982年生まれの著名人
1982年に亡くなった著名人
2月13日 | 江利チエミ | 歌手 | 美空ひばり・雪村いづみとともに「三人娘」と呼ばれ一世を風靡した。脳卒中と吐瀉物の窒息により45歳の若さで急死。 |
3月2日 | フィリップ・K・ディック | SF作家 | 「高い城の男」や「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」の作品で名高いSF作家。脳卒中により53歳で死去。彼の死の翌年、フィリップ・K・ディック記念賞が創設された。 |
3月19日 | ランディ・ローズ | ギタリスト | クワイエット・ライオットやオジー・オズボーンバンドでの活動が有名。クラシックの要素をギタープレイにふんだんに取り込み、大きく注目された。セスナ機での遊覧飛行中、墜落事故に巻き込まれ急逝。享年25。 |
3月26日 | 水原茂 | プロ野球選手・監督 | 戦前の東京巨人軍で活躍した三塁手。戦後は巨人の監督として第二次黄金時代を築いた。また東映フライヤーズでも監督として日本一になり、セ・パ両リーグでの日本一監督となっている。1977年野球殿堂入り。肝不全により死去。享年73。 |
3月29日 | カール・オルフ | 作曲家 | ジャンルを感じさせない音楽性を持っており、単なるオペラでなく童話オペラを展開した。「カルミナ・ブラーナ」で成功した際、自分の出発点とするために今までの作品を破棄させようとしたエピソードがある。享年86。 |
5月8日 | ジル・ヴィルヌーヴ | F1レーサー | かつて「史上最速」と言われたF1ドライバー。「27番のフェラーリ」という彼を象徴する偉大な称号もある。詳細は記事を参照。ベルギーGP予選にてクラッシュし、全身強打により帰らぬ人となる。享年32。 |
6月8日 | サチェル・ペイジ | プロ野球選手 | かつてメジャーリーグが黒人選手に門戸を開いていなかった時代、ニグロ・リーグにて活躍した投手。通算2000勝以上、ノーヒットノーラン55回、シーズン105試合登板で104勝、速球の球速は約180km/hという、野球漫画でもあり得ないレベルの記録や伝説が伝えられている。現役晩年にはメジャー登板も果たした。享年75。 |
6月13日 | リカルド・パレッティ | F1レーサー | この年F1デビューしたての新人だった。競争力の低いオゼッラで見事予選を通過したカナダGP、決勝スタートでエンストした車に気付かず激突、そのまま帰らぬ人となる。奇しくも、上記のジル・ヴィルヌーヴの名が冠されたばかりのサーキットで起きてしまった事故であり、歯車の狂った82年シーズンを象徴する出来事だった。享年23。 |
9月14日 | グレース・ケリー | 女優、モナコ公妃 | アルフレッド・ヒッチコック監督のお気に入りで、彼の監督する映画に出ることが多かった。1955年には「喝采」でアカデミー主演女優賞を受賞。翌年にモナコ大公レーニエ3世と結婚して引退する。高速道路をドライブ中、脳梗塞を起こして交通事故を起こし、翌日急死。享年52。 |
12月8日 | 三波伸介 | コメディアン | 伊藤四朗、戸塚睦夫と活動した「てんぷくトリオ」での「びっくりしたなぁ、もう」のギャグで有名である。笑点の3代目司会者としても名が知られている。自宅で解離性大動脈瘤破裂により意識が戻らず急死する。享年53。このとき、伊藤四朗は、盟友でもある戸塚と三波を失ったことに号泣したという。 |
12月18日 | ハンス・ウルリッヒ・ルーデル | ナチスドイツ軍人 | もはや語るまでもないソ連人民最大の敵にして戦車撃破王。詳しくは当該記事参照。享年66、死因は脳内出血であった。葬儀では大戦期の軍人の生き残りやネオナチが多数参列し、それはそれは大変な騒ぎとなったという。 |
12月28日 | 岸田森 | 俳優 | 「太陽戦隊サンバルカン」で知られているが、当時、「血を吸う」シリーズでの連続出演で、「吸血鬼を演じさせれば、クリストファー・リーか岸田森の右に出る者はいない」と言われるほど好評だった。食道がんのため43歳の若さで死去。訃報から間もないころ、サンバルカンの再放送が始まり、第1話には彼への追悼コメントが掲載されたという。 |
関連動画
関連項目
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