UDトラックス

UDトラックス株式会社とは、埼玉県上尾市大字壱丁目1番地に本社を構える自動車メーカー。

大型自動車の製造販売に特化している。
旧社名は「日産ディーゼル工業株式会社」。その名の通り、日産自動車株式会社の子会社であったが、
スウェーデンの重工業メーカー「ボルボ」の子会社を経て、現在はいすゞ自動車の100％子会社となった。いすゞ傘下となった後もボルボ・ブランド製品の輸入・販売を行っている。

UDとは、かつて生産していた「ユニフロースカベンジング2ストロークディーゼルエンジン」 (ユニフロー掃気ディーゼルエンジンとも呼ばれる) Uniflow scavenging Diesel engineの頭文字から来ており、
日産ディーゼル工業の当時のエンブレムには、UDの文字が燦然と輝いていた。
現在はユニフロー掃気ディーゼルエンジンを生産していないことから、「Ultimate Dependability」(究極の信頼)という意味とUDトラックス側は定義付けている。

今でも旧社名の日産ディーゼルとか日産、日デと呼ぶ人も多い。

歴史

1935年12月、埼玉県川口市に設立された「日本デイゼル工業株式会社」がそのルーツ。
1936年4月、ドイツのクルップ(現:ティッセンクルップ)・ユンカース(現:エアバスグループ)の特許権を取得し、2サイクルディーゼルエンジンの生産を開始。
1940年、鐘淵紡績(現:クラシエグループ)が出資、経営権を取得しその子会社になる。
1942年12月、「鐘淵デイゼル工業株式会社」に社名を変更。
1946年5月、終戦後の鐘淵グループの整理縮小によりグループから離脱。「民生産業株式会社」に社名を変更。
1950年、日産自動車株式会社が資本参加しその子会社になり、「民生デイゼル工業株式会社」に社名を変更。
1955年、アメリカのゼネラルモーターズグループに所属する「デトロイトディーゼル」とライセンス契約を結び、ユニフロースカベンジング2ストロークディーゼルエンジン(ユニフロー掃気ディーゼルエンジン)の生産を開始。
1960年12月、「日産ディーゼル工業株式会社」に社名を変更。
1973年、これまで手がけていたユニフロースカンベンジング2ストロークディーゼルエンジンの生産を終了。それ以降は4ストロークディーゼルエンジンの生産にスイッチする。
2006年3月、ボルボが資本参加、筆頭株主になる。
2007年2月、ボルボが日産ディーゼル工業株式会社の株を株式公開買い付け(TOB)し、ボルボの完全子会社となる。
2007年7月、ボルボによるTOBが完了し日産ディーゼル工業株式会社は上場廃止。
2010年2月、現在の「UDトラックス株式会社」に社名を変更。
2020年10月、いすゞ自動車が買収する。

現行車種

現在はトラックのみを生産している。日産ディーゼル工業時代はバスの生産も行っていたが、現在は撤退している。

※のものは日本での販売は行っていない。

• UDトラックス・クオン
  大型フラッグシップモデル。車両総重量20～25トン。除雪車仕様も存在する。
  車名の由来は日本語の「久遠」から来ている。
• UDトラックス・コンドル
  中型モデル。車両総重量8～20トン。
  いすゞ・フォワードのOEM車。
• UDトラックス・カゼット
  小型モデル。車両総重量4.3～7.8トン。
  三菱ふそうトラック・バス・キャンターのOEM車。
• ※UDトラックス・クエスター
  アジア・オセアニア・中東・アフリカ・中南米等の新興国向けの大型モデル。

関連動画

関連商品

関連リンク

• UDトラックス株式会社HP

関連項目

• 自動車
• 自動車製造会社一覧
• トラック