オリンピック・リヨン(Olympique Lyonnais)とは、フランス・リーグ・アンに所属するサッカークラブである。本拠地はリヨン。ホームスタジアムはパルク・オリンピック・リヨン。
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1899年に新設されたフランススポーツクラブのサッカー部門がクラブの前身である。1950年に分離して、現在のオリンピック・リヨンが創設された。
フランスではパリ・サンジェルマンと並んでオリンピック・マルセイユに次いで人気のあるクラブのひとつであり、人口の11%がリヨンのサポーターである。クラブカラーは白色・赤色・青色。かつてはG-14(ヨーロッパビッグクラブ連合体)に加盟しており、現在は欧州クラブ協会に加盟している。
1964年にはクープ・ドゥ・フランスで初優勝。1967年と1973年にも優勝を果たしたが、リーグ戦では思うような結果が残せず、1982-1983シーズンには19位でリーグ戦を終了しリーグ・ドゥ(2部)へ降格した。
1987年にジャン・ミシェル・アウラスが会長に就任。当時リーグ・ドゥに所属していたクラブをわずか2年でリーグ・アンに復帰させた。積極的な補強もあり、復帰1年目となった1989-1990シーズンから8位と大健闘。1990-1991シーズンには5位、1994-1995シーズンには2位に躍進する活躍を見せた。
2000年からはそれまでの積極的な補強が実を結ぶ形で、黄金期が到来。2001-2002シーズンのリーグ戦では大熱戦を繰り広げた末に、リーグ・アン初優勝を決めた。以降2007-2008シーズンまでリーグ・アンを7連覇という偉業を成し遂げた。またUEFAチャンピオンズリーグでも安定した活躍を見せ、2003-2004シーズンから9シーズン連続でベスト16へ進出し、2009-2010シーズンにはベスト4に進出するなど、フランスを代表するクラブとなった。
黄金期を過ぎた2010年代以降はクラブが緊縮財政路線に舵を取るなど金銭面で苦労するようになり、タイトル争いからは遠ざかるようになっている。
女子チームもFCリヨンから統合させた形で所有しており、UEFA女子チャンピオンズリーグでは4度決勝に進み2連覇を果たしており、日本人選手では大滝麻未、大野忍、熊谷紗希が所属していた事もある。
ラグビークラブであるリヨネ・オランピック・ユニヴェルシテールのサッカー部門として、1896年にラシン・クラブ・ド・リヨネが設立。燻っていたクラブ内部での意見の不一致が理由で当時のフェリックス・ルーと彼の取り巻きは自らのクラブを立ち上げることを目論み、1950年8月3日にオリンピック・リヨンが設立。1951年にはディヴィジョン・ドゥ(2部)で優勝し、ディヴィジョン・アン(1部)に昇格する。
1954年に1部に再昇格して以降はトップリーグに定着。1964-65シーズンにはクラブ創設初タイトルとなるクープ・ドゥ・フランス優勝を果たす。キャリア通算255ゴールを記録したベルナール・ラコンブを擁した1960年代末期になって力をつけるようになり、クラブレジェンドであるエメ・ミニョーが監督を務めた1972-73シーズンのクープ・ドゥ・フランス決勝ではFCナントを2-1で破って3度目の優勝を果たす。
1980年代に入ると低迷期に差し掛かり、1982-83シーズン終了後にディヴィジョン・ドゥ降格。32年間守り続けていたトップディビジョンの座から転がり落ちることになる。
1987年に実業家のジャン=ミシェル・オラスが会長に就任。これがクラブの大きな転換期となる。1988-89シーズンにディヴィジョン・ドゥで優勝して5シーズンぶりにディヴィジョン・アン復帰を決めると、1989年7月にレイモン・ドメネクを監督に招聘。オラス会長は「白紙の小切手」を渡して積極的な戦力補強を行ない、チームを強化する。ドメネク監督退任後にジャン・ティガナが監督に就任すると、1994-95シーズンには2位に躍進。フランスでも新興勢力のチームとして注目を浴びるようになる。
1999年夏にクラブレコードとなる1800万ユーロの大金を投じてソニー・アンデルソンを獲得すると、アンデルソンは期待通りの得点力を発揮。2001-02シーズンには後にフリーキックの世界的名手としても知られるようになるジュニーニョ・ペルナンブカーノが加入。大幅に力を付けたことでディヴィジョン・アンで初優勝を飾る。これが2000年代の黄金期の始まりとなった。その後もカリム・ベンゼマ、フローラン・マルダ、マイケル・エッシェンといったスター選手が次々と登場するようになり、2002-03シーズンにはリーグ戦2連覇、2003-04シーズンにはリーグ戦3連覇を遂げ、同シーズンのUEFAチャンピオンズリーグではベスト8となるなど欧州を代表する強豪クラブのひとつとなっていた。
2005-06シーズンにはリーグの連覇記録を更新する5連覇を達成し、2007-08シーズンには7連覇目を記録するとともに、クープ・ドゥ・フランスでも優勝して2冠を達成。いつしか「リヨン王朝」と呼ばれるなど、フランスの絶対王者として君臨していた。さらにはウーゴ・ロリス、ジャン・マクーン、エデルソンなど若手有望株を獲得し、世代交代にも着手していた。2008-09シーズンでリーグ連覇の記録がついにストップしたのを皮切りに黄金期は終焉へと向かっていく。
2009-10シーズンのCLでは過去最高記録であるベスト4進出を果たす。しかし、ベンゼマ、ジュニーニョ・ペルナンブカーノ、ジェレミー・トゥララン、ミラレム・ピャニッチといった中心選手が次々と退団。加えてクラブが緊縮財政路線に方針転換したため、大きな戦力の上澄みはなく、チーム力は次第に低下。カタール財団のバックアップを得て急速に力を付けたパリ・サンジェルマンの勢いにも抵抗できなくなり、2011-12シーズンのクープ・ドゥ・フランス優勝を最後にタイトルから遠ざかり、2012-13シーズンには9シーズン連続でベスト16以上の成績を残していたCLの出場権を逃してしまう。
2010年代半ばになってからはアレクサンドル・ラカゼットやコランタン・トリッソ、ナビル・フェキル、サミュエル・ユムティティなどの若手選手が次々と台頭。スタメンの半分以上がユース出身となることもあるほど下部組織出身の選手が活躍し、リーグ・アンでも上位の地位は維持していた。それでもスター軍団のPSGには敵わず、上述した下部組織出身の選手も流失を余儀なくされてしまう。
2016年には新ホームスタジアムとして完成したパルク・オリンピック・リヨンに移転。これに伴いクラブ創設から66年間使用してきたスタッド・ジェルランに別れを告げる。
一方でクラブはサッカー以外のスポーツへの投資も開始し、中国でeスポーツチームを運営、地元のバスケットボールクラブの少数株を購入し、2019年12月には米国ナショナル女子サッカーリーグチームの株式89.5%を買収している。
2020年代に入ると新型コロナウィルス感染拡大の影響を受け、クラブの財政難はさらに深刻なものとなっていた。2022年12月、アメリカ人実業家のジョン・テクスターがクラブの買収を完了し、翌年には36年間に渡った長期政権を築いたオラス会長がクラブ経営から退き、名誉会長となる。それでもクラブの経営は悪化しており、クラブの負債は2024年に約5000万ユーロ増加。2024-25シーズン終了までに未払いの負債を返済しない場合、リーグ・ドゥへの暫定降格と移籍禁止の脅威にさらされる。
背番号 | Pos. | 国籍 | 選手名 | 生年月日 | 加入年 | 前所属 |
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- | 監督 | ![]() |
パウロ・フォンセカ | 1973.3.5 | 2025 | ACミラン 監督 |
1 | GK | ![]() |
ルーカス・ペリ | 1997.12.10 | 2024 | ボタフォゴ |
3 | DF | ![]() |
ニコラス・タグリアフィコ | 1992.8.31 | 2022 | アヤックス・アムステルダム |
4 | MF | ![]() |
ポール・アコク | 1997.12.10 | 2023 | レアル・ベティス |
7 | MF | ![]() |
ジョーダン・ヴェレトゥ | 1993.3.1 | 2024 | オリンピック・マルセイユ |
8 | MF | ![]() |
コランタン・トリッソ | 1994.8.3 | 2022 | バイエルン・ミュンヘン |
10 | FW | ![]() |
アレクサンドル・ラカゼット(C) | 1991.5.28 | 2022 | アーセナルFC |
11 | FW | ![]() |
マリック・フォファナ | 2005.3.31 | 2024 | ヘント |
15 | MF | ![]() |
タナー・テスマン | 2001.9.24 | 2024 | ヴェネツィア |
16 | DF | ![]() |
アブネル・ヴィニシウス | 2000.5.27 | 2024 | レアル・ベティス |
17 | MF | ![]() |
ジョナサン・ロウ | 2003.4.20 | 2024 | ノリッジ |
18 | FW | ![]() |
ライアン・シェルキ | 2003.8.17 | 2019 | オリンピック・リヨンB |
19 | DF | ![]() |
ムサ・ニアカテ | 1996.3.8 | 2024 | ノッティンガム・フォレスト |
20 | DF | ![]() |
サエル・クンベデイ | 2005.3.26 | 2022 | オリンピック・リヨンB |
22 | DF | ![]() |
クリントン・マタ | 1992.11.7 | 2023 | クラブ・ブルージュ |
23 | MF | ![]() |
ティアゴ・アルマダ | 2001.4.26 | 2025 | ボタフォゴ |
27 | MF | ![]() |
ワルメド・オマリ | 2000.4.23 | 2024 | スタッド・レンヌ |
29 | FW | ![]() |
エンゾ・モレビ ※ | 2007.9.18 | 2024 | オリンピック・リヨンB |
31 | MF | ![]() |
ネマニャ・マティッチ | 1988.8.1 | 2024 | スタッド・レンヌ |
33 | MF | ![]() |
シャイム・エル・ジェバリ ※ | 2004.2.7 | 2024 | オリンピック・リヨンB |
37 | FW | ![]() |
アーネスト・ヌアマ | 2003.11.1 | 2023 | モレンベーク |
40 | MF | ![]() |
レミー・デカン | 1996.6.25 | 2024 | ナント |
50 | MF | ![]() |
ラシネ・ディアラ | 2002.11.11 | 2025 | オリンピック・リヨンB |
55 | DF | ![]() |
ドゥイェ・チャレタ=ツァル | 1996.9.17 | 2022 | サウサンプトン |
69 | FW | ![]() |
ジョルジュ・ミカウタゼ | 2000.10.31 | 2024 | FCメス |
98 | MF | ![]() |
エインズリー・メイトランド=ナイルズ | 1997.8.29 | 2023 | サウサンプトン |
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最終更新:2025/03/27(木) 22:00
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