「由布惟信」(ゆふ・これのぶ 1527?~1612)とは、立花道雪の下で立花四天王筆頭を務めて生涯65度の合戦に参加した勇将であり、鎮西一の武者・立花宗茂を助けて立花家の再興に尽力した立花家筆頭家臣。
通称は「由布雪下」
立花の双璧 |
由布惟信(由布雪下) |
小野鎮幸(小野和泉) |
豊後国の湯布院城主の末裔を称する由布惟巍の子に生まれ、豊後の戦国大名・大友家に仕えた。
その後、家督を嫡男の由布惟定に譲って、実母が由布家の出である大友家の重臣・戸次鑑連(立花道雪)の旗下に入り、戸次鑑連(立花道雪)の腹心中の腹心として信頼を得て65度の合戦に参加して一番槍・一番乗り・一番首は数知れず、戦傷も65箇所と言う活躍をし、雷神・戸次鑑連(立花道雪)から70通もの感状(功績の証明書)を賜ったと言われ、立花四天王筆頭の名に恥じない活躍をした。
※小野鎮幸と共に両翼を担って合戦する度に勝利をもたらしたことから、立花の双璧とも呼ばれている。
豊臣秀吉の九州征伐の後、立花宗茂が大友家を離れて豊臣秀吉の直臣となって柳川の大名となるとこれに従い、酒見城番家老3500石の重臣として立花宗茂を助けて活躍し、朝鮮出兵時には高齢を理由に柳川城の留守居役を任された。
関ヶ原の戦いで西軍についた立花宗茂が改易されて浪人となった際は、立花宗茂に従って肥後の加藤清正の元で食客となった後流浪の身となった立花宗茂を支え、世間知らずで働くことの出来ない立花宗茂に代わって家臣達と共に虚無僧や人夫をして養った。
その後、徳川家康により立花宗茂が陸奥棚倉10000石を与えられて大名に返り咲いたことを見届けた由布惟信は、立花宗茂の柳川10万石への復帰を見ることなく、九州から遥か遠く陸奥棚倉の地で86歳で没した。
※その他「由布惟信」の詳細についてはWikipediaの該当記事参照の事。
主君・戸次鑑連(立花道雪)の元へ大友宗麟より送られてきた目付・小野鎮幸(小野和泉)を見た由布惟信(由布雪下)は、大友宗麟に乞うて小野鎮幸を立花家に迎え入れる様に進言した。
しかし小野鎮幸に与える知行が無い事を理由に戸次鑑連(立花道雪)が、由布惟信の推薦を無かった事にしようとすると、自らの知行を半分にして、残り半分を小野鎮幸に与えたほしいと言って由布惟信は曲げず、結果、小野鎮幸は立花家臣となり、その後は共に戸次鑑連(立花道雪)より
軍勢を用いるには、先ず戦法を定め、勇武の勢と共に奇・正の変化をさせるがよい。
お前達両名が替わる替わる奇・正の将となって自分を補佐せよ。
凡そ戦というものは正法を以って引き分けとし、奇法を以って勝ちとする。
それで、正法を行う者は江河のように渇れることがなく、奇法をよく行う者は天地にように無窮である。
故に、奇・正両法を用いる者は戦って勝たないという事が無い。
それで、今日から両名には正・奇の戦法を取って貰いたい。
今日雪下が正軍の将であるなら、和泉が奇軍の将となり、明日はそれを替えるという様にせよ。
との雷神の教えを受けて立花家の両翼として活躍し、立花の双璧と呼ばれるまでになったのだった。
由布惟信はまさに慧眼だったと言わざるをえない。
後に立花家の養子となる立花宗茂がまだ実家の高橋紹運のところにいた幼い頃、立花城に遊びにやってきた立花宗茂を伴って戸次鑑連(立花道雪)が山道を移動していたところ、立花宗茂の足に栗のイガがささってしまった。
あまりの痛さに供の者にイガを貫くように懇願する立花宗茂だったが、近寄ってきた由布惟信は立花宗茂の足を掴むや、イガをさらにねじ込んだ。
さらなる痛みに声をあげようとした立花宗茂だったが、目の前には雷神そして鬼道雪と呼ばれた立花道雪がにらみつけていた為、声を出せなかったという。
その後正式に立花道雪の養子となった立花宗茂は、立花道雪の鬼のしごきに耐えて西国無双の名を得るまでの勇将となり、後にこの日の事を由布惟信とともに思い出して難儀したと懐かしんだ。
大友宗麟が耳川の戦いで島津義久に敗れ、大友家の勢いが衰え始めた際に九州北部でおきた反乱鎮圧の為に、70を越えた老体の身を押して参戦していた立花道雪が筑後の陣中にで没した際に、
わが遺骸は、甲冑を着せ柳河の方に向けこの地に埋めよ。
もし遺言に背くようなら子々孫々まで呪い殺す。
との遺言を残していた。
しかし由布惟信たちは、
道雪公をひとりこの地に葬れば、名も無き雑兵の馬蹄にかけられる恐れがある。
我らも腹を切って供をせん。
と殉死しようとしたが、別の家臣の諫言により思いとどまり、由布惟信が
大殿のご遺骸は立花へお運びもうそう。
もしご遺言のごとく祟らせ給うのであれば、わが一門にて引き受けもうす。
雷神としてその名を馳せ、武田信玄も認めた名将・立花道雪が戦場を去る時は、敵・味方ともに沈黙していたと言われている。
▼立花道雪の頃より仕える側近として豊臣家再興の為に戦う立花宗茂を支える「豊臣家の盛衰」
軍事能力 | 内政能力 | |||||||||||||||
戦国群雄伝(S1) | 戦闘 | - | 政治 | - | 魅力 | - | 野望 | - | ||||||||
武将風雲録(S1) | 戦闘 | - | 政治 | - | 魅力 | - | 野望 | - | 教養 | - | ||||||
覇王伝 | 采配 | 77 | 戦闘 | 80 | 智謀 | 29 | 政治 | 60 | 野望 | 28 | ||||||
天翔記 | 戦才 | 162(A) | 智才 | 78(C) | 政才 | 124(A) | 魅力 | 77 | 野望 | 28 | ||||||
将星録 | 戦闘 | - | 智謀 | - | 政治 | - | ||||||||||
烈風伝 | 采配 | - | 戦闘 | - | 智謀 | - | 政治 | - | ||||||||
嵐世記 | 采配 | - | 智謀 | - | 政治 | - | 野望 | - | ||||||||
蒼天録 | 統率 | - | 知略 | - | 政治 | - | ||||||||||
天下創世 | 統率 | 69 | 知略 | 59 | 政治 | 65 | 教養 | 55 | ||||||||
革新 | 統率 | 75 | 武勇 | 63 | 知略 | 67 | 政治 | 65 | ||||||||
天道 | 統率 | 75 | 武勇 | 78 | 知略 | 57 | 政治 | 53 | ||||||||
創造 | 統率 | 71 | 武勇 | 73 | 知略 | 57 | 政治 | 55 | ||||||||
大志 | 統率 | 70 | 武勇 | 81 | 知略 | 74 | 内政 | 55 | 外政 | 56 |
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