第三軌条方式とは、鉄道の集電方式の1つである。「サードレール方式」とも呼ばれる。
電気を使用して走行する電車の場合、パンタグラフによって架線から電気を取り走行するものが多い(これを架空電車線方式と言う)。これに対して第三軌条方式は電車走行用に敷設されたレールの横に電気が流れるレール(電導率の高い低炭素銅を使用したレール)を1本敷設し、このレールに「集電靴」と呼ばれる装置を接触させ電気を得るものである。
電力の取り方には上面・側面・下面接触の3方式があるが、日本の地下鉄で採用されている第三軌条方式では全て上面となっている。レールの上方に、木などの絶縁体でできたカバーが設けられているのが一般的。
電気が流れるレールが地表にある事から架空電車線方式と違い景観を損ねない、電車の上にパンタグラフを載せずに済むのでトンネル断面を小さくできるというメリットがある一方で、触れてしまった場合に感電する危険性がある、高速運転時の集電が難しいというデメリットもある(日本では近鉄けいはんな線の95km/hが最高速度である。海外でも160km/hが限度の模様)。しかし、コスト面においては架空電車線方式よりも安く済む。
基本的に第三軌条方式方式は地下鉄などの人が簡単には立ち入れない路線にて採用される事が多く、踏切が設けられているのはごく少数である。日本国内では上野にある銀座線の車庫付近のものが有名だが、踏切が開いているときは線路側を封鎖するなど徹底した安全策がとられている。一方海外では、地下鉄の地上区間などで広く見受けられる。
当然ながら架空電車線方式とは基本的に直通できないため、直通先も第三軌条方式を採用しない限りは他線とは乗り換えを強いられることになる。海外では架空電車線方式との直通事例はいくつか存在するが(例:ユーロスター)、日本では信越本線の碓氷峠区間が一時期第三軌条方式だった(走行したのは電気機関車のみで電車は走行していない)のを除いて存在しない。
2024年現在では近畿日本鉄道が開発を進めており、両方式に対応した近鉄特急を直通させる計画がある。
なお、時々「三線軌条」との誤用を見かける場合もあるが、あちらは軌間関係の用語である。
現在は、いずれも地下鉄あるいはその乗り入れ路線で採用されている。
都営浅草線以後、既存電化路線との直通運転が一般的になったので、近年の採用例は少ない。
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最終更新:2025/04/17(木) 06:00
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