高橋啓介(たかはし けいすけ)とは、レース漫画作品「頭文字D」の登場人物である。
赤城レッドサンズのナンバー2であり、プロジェクトDのヒルクライムエース。兄は高橋涼介。主人公藤原拓海の仲間にして最大のライバル。第2部のプロジェクトD編ではもう一人の主人公である。
愛車は黄色のFD3S RX-7でプロジェクトD編ではかなりのチューンアップがされ、派手な外見となった。どちらかというとバイク乗りで、四輪は嫌いだったが兄、涼介に赤城に連れて来られて感化され車好きになったと言う逸話もある。
涼介のことは「アニキ」と呼んで慕っており、兄からも色々教わることが多い。その信頼関係は終始変わらず、プロジェクトDに加入してからも「アニキの言うことに間違いはない」「高橋涼介という天才がいる限り、プロジェクトDに不可能は無い。俺はそう思ってるけどな」とまで言い切る程の絶対の信頼を寄せ、彼から課せられた厳しい課題も黙々とこなしている。
主人公・藤原拓海が一番最初にバトルをした相手であり、第一巻で秋名を制覇に来たところ、拓海の操るハチロクに負かされたことで、物語は動き出す。
なお、主人公に物語の一番最初に負けたキャラクターはバトルものだとその後は弱体化したり、さらに強い相手の噛ませ犬となるのが定番となっているが、啓介はその後もバトルシーンは多いものの拓海以外の相手には全て勝利しており、最終的に主人公と肩を並べる実力者に成長しており、ある意味で定説を覆したキャラクターとも言える。
その後、拓海への対抗心とプロジェクトDなどでどんどん腕を上げていき、拓海とタメを張れるまでに成長を遂げた。アーケードゲーム、「頭文字D arcade stage」でもラスボスの一人として扱われ、走り屋レベルも拓海と同じ★10である。
遠征で知り合った同じFD乗りである岩瀬恭子とは相思相愛となったが、「今はプロジェクトDに専念したい」との理由でフッた。
金髪のツンツンヘアが特徴の高橋涼介の実弟。高崎市の高橋クリニック院長の次男。優秀な兄とは対照的にグレていた時期があり、「目標が無いことに毎日退屈してイライラしていた」ため喧嘩や反抗に明け暮れる日々を送っており、地元では暴走族からも一目置かれる存在となっていた。兄の影響で四輪に目覚めてからはストイックに走りを求めるようになり、将来はプロのドライバーになろうと考えている。
元ヤンキーということもあって短気で喧嘩っ早い言動が目立つものの、目上の者と接する際は礼儀正しい態度を見せる。純粋にもっと速く走りたいという気持ちは拓海以上であり、プロジェクトDの遠征の日以外は毎日走り込みを続けており、FDが故障した際は、兄のFCを借りてまで走っている。
兄と同じくらい大きな影響を受けている人物が藤原拓海であり、秋名山で最初に拓海に敗れて以降は圧倒されることが多かったが、涼介の公道最速理論を最も近いところで学び、アクセルワークの技術を磨いていったことで著しい成長を遂げた。当初は頭に血が昇りやすく、単純なミスを繰り返すなど未熟な面が目立っていたが、物語終盤では冷静沈着さと繊細なテクニックを身につけ、拓海に「味方でよかった」と言わしめるほどの実力者となっている。
拓海との関係性はライバルであり仲間であるというものであり、お互いに存在を意識し合うことがプロジェクトDでのモチベーションとなっていた。ドラゴンボールで例えるなら拓海が孫悟空、啓介がベジータといったところか。一方、拓海の実力は誰よりも認めている。
系統は違うが、兄に負けず劣らずのイケメンであり、作中でも沢山の女性ファンの追っかけがおり、岩瀬恭子などのキャラクターにも惚れられている。過去にも彼女がいたらしいが、一本気な性格で、何かを適当にやるということができないため、FDで峠デビューする際には彼女を自分からフッたり、相思相愛になりそうだった岩瀬恭子すら、プロジェクトDに集中するために「ダメだ」と突き放すほどであった(内心では「ちょっと惜しい気もする」とも認めていた)。そういった面はプロジェクトDの真っ最中に彼女を作りイチャついていた拓海との大きな違いである。
大の4WD嫌いであり、特にGT-Rとランエボには敵意を向けている。もっとも、プロジェクトDではヒルクライム担当のためやたらとGT-Rやランエボと当たることが多い。史浩からも「群馬のランエボキラーを自称したらどうだ?」と弄られたほど。
作中では金持ちのお坊ちゃんとは思えない言動が多く、ファミレスでバクバクとご飯を食べたり、拓海が大事に取っておいたコンビニ弁当のおかずを奪い取るなど庶民的。自室はゴミが散乱している汚部屋と化しており、従妹の緒美からは「ゴミの中に啓兄ィがいる」と言われ、作者からも「本当に金持ちの息子か?」と突っ込まれているほどだった。
藤原文太と同様に喫煙シーンの多いキャラクターだが、アニメでは『Third Stage』以降、喫煙シーンは一切存在しない。
頭脳明晰な理論派の兄とは対照的に、己のセンスと集中力で勝負する感覚派ドライバー。その天性のドライビングセンスは兄をも凌ぐとされる。頭脳面も決して悪いという訳ではなく、あくまで頭脳明晰な兄と比較した場合の話であり、涼介が不在の時は解説役を務めることもある。
涼介は拓海を峠に特化した変則的なドライバーと評しているのに対し、啓介のことをモータースポーツの技術を峠に応用していく正攻法なスタイルと評している。さらに「啓介のすごいところは、やると決めたらトコトンまで妥協せずにやり抜くところ」だと語り、非凡な才能を持っているだけでなく誰にも負けない努力家であることを示唆している。
物語当初の啓介は感情のままに熱く走るタイプだったが、プロジェクトDに参加する際に涼介から「1日5本往復、上りと下りの10本のタイムをなるべく誤差なく設定タイムに揃える」という地味だが途方もない秘密の特訓を課せられていた。これを毎日愚直にこなしたことで峠に特化したタイヤマネージメントと時計のセンスを高レベルで身につけることになる。結果、物語の終盤には兄のような冷静さや繊細なテクニックと持ち前の熱さを併せ持つ走り屋として成長し、拓海も「味方でよかった」と恐れるほどのドライバーとなった。
第二部では拓海とは違う走ることに関しては、複雑さ、難解さはなく、努力することで進化し、深化していく正統派スタイルで進化していくキャラクターとして描かれ続けており、啓介の成長物語としての側面も強くなっている。
モデルはアンフィニ FD3S RX-7 Type R(1992年式 Ⅰ型)。当初から拓海が「空でも飛ぶのか?」と評する程派手な外装だが、拓海の次に作中のバトルシーンが多いこともあって物語が進むにつれてどんどん進化するようになる。
啓介のFDは、初期の1年しか設定されていない目を引くような鮮やかなコンペティションイエローマイカを身に纏い、にシーケンシャル型ツインターボ付きの2ロータリーエンジンが搭載されており、RX-7史上最もハイパワーで魅力的なモデルといわれている。作中では約350馬力までチューニングを施し、マツダスピードのホイールと巨大なリアスポイラーを装備していた。もっとも最初の拓海とのバトルの頃は、それほどハードチューンはなされておらず、純粋に啓介のテクニックで勝負していた。
妙義ナイトキッズの中里毅のR32型スカイラインGT-Rとバトルする際には、マツダスピード製のホイールとリアウイングに変更。また馬力を340馬力にまで下げており、涼介がハチロクとのバトル時にマックスパワーを下げてバランス重視のセッティングにしたことを踏襲している。
その後も細かいセッティングはおこなわれていたが、土坂峠のランエボ軍団の罠によってFDの左フロントを大破させられた際に大幅なチューンアップが施される。フロントはRE雨宮製のエアロバンパーに換装され、吊り下げ式フロントウイングのような形状に。サイドスポイラーも後方へ向かって大胆に持ち上がるデザインのものを装着し、リアウイングは大型のGTウイングを装着。バンパー下には大型のディフューザーが採用され、ドアミラーもエアロミラーを装着。ヘッドライトもリトラクタブル式だったものを埋め込み式に変更したことで、点灯時の空力の乱れを減らす仕様となった。
エアロ系パーツの装着が奏功し、「オーバーステアでふめなかったコーナーでビシッと安定するようになった」と啓介自身が語っており、これまでとは比べ物にならないほどコントローラブルになった。「すごく馬力があるよ。中間の回転からしっかりとトルクがついてくるから乗りやすい」と語ったようにパワーもかなり出るようになったようである。外観的にも全身エアロパーツ装備で戦闘的なルックスに変貌している。
神奈川遠征の最終戦となったサイドワインダー戦では、ボンネットを黒のカーボンに変更し軽量化を図っている。アニメではボンネットの変更と合わせてテールランプも変更されているが、ゲーム「頭文字D ARCADE STAGE」シリーズでは反映されていない。
拓海のハチロクと同様に歴戦をくぐりぬけてきたFDであり、FDのトータルチューニングの完成度は敵であるサイドワインダーの北条豪が見惚れるほどであった。
開幕戦から作中で登場しており、最終戦ではゲスト解説を務める。
自動車のアフターパーツの販売や不動産業などを手がける商社「TKマッハコーポレーション」の代表取締役となっている。中年になっているが、スリムな体型は維持しており、いい感じのイケオジとなっている。結婚して子どもがいることが明らかになっているが、相手が誰なのかは明かされていない。
会社は横浜市に所在しており、地元の高崎市を離れている。
レーサーとしても成功を収めており、フォーミュラジャパン(スーパーフォーミュラ)で1回、GT選手権(SUPER GT)で3回のチャンピオンを獲得。現在も卓越したテクニックは健在で、同乗走行した教え子(後述)の諸星瀬名からは「化け物かうちのボス」と驚かれるほど(この時は本気で走っていなかった)。
一方、涼介(リョウ・タカハシ)が発案したMFGにもスーパーバイザーとして携わっており、往年のFDで全コースのデモ走行を実施。デモ走行はMFG公式サイトにアップされているが、ドライバーが啓介であることは作中の最終戦(MFG設立4年目)まで明らかにされてなかった。
当時のタイムはミハイル・ベッケンバウアーの参戦(MFG設立3年目)まで誰にも破られておらず、そのタイムですら「映え」を重視したもので限界まで詰めていなかったことを最終戦で明かしている。
「ドリームプロジェクト」では若手ドライバーの発掘に力を入れており、作中の第3戦で自らが育てあげた諸星瀬名をMFGに送りこむ。瀬名に対しては具体的なアドバイスはあえて送っておらず、このやり方を見た中村賢太は「どんどん涼介さんに似てくるな」という感想を持っている。
ライバル・拓海の弟子である片桐夏向には対抗意識を燃やしており、解説者としてカナタを褒めちぎる小柏カイを「褒めすぎ」と批判し、「露呈していないだけで、何か重大な欠点があるはず」と冷静に分析している。
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最終更新:2025/03/25(火) 14:00
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