魔法少女(魔法少女育成計画)とは (マホウショウジョマホウショウジョイクセイケイカクとは) [単語記事]

魔法少女(魔法少女育成計画)とは、著：遠藤浅蜊、絵：マルイノのライトノベル、及び同タイトルのアニメ版に登場する、少女達（一部例外あり）の変身した姿である。

概要

主に魔法を使う女の子を略して『魔法少女』と語られる単語だが、魔法少女育成計画においてはその限りではない。

最大の特徴として元の年齢、性別、種族がなんであれ人間の美少女である『魔法少女』という生命体に変身する意味で使われている。

魔法少女の特徴

魔法少女に変身すると共通で以下の特徴を持つ

自分と異なる容姿と名前を与えられる

上記のとおり「変身」なので当然変身前とは異なる姿になる。個人差はあれど基本派手なコスチュームに身を包んだ美少女の姿。本人の考える理想的な姿が反映されているらしい。コスチュームは魔法でも使わない限り変更不可。アクセサリ等を外して変身解除すると手元に残る。

変身後の名前は自分で決める場合と最初から妖精等の手で決まっている場合がある。時には先輩魔法少女の名前を襲名することも。いずれにせよ魔法の国にコネでもない限り改名は困難。このためおふざけだったり幼いころスカウトされたために決めてしまったりで決まった変な名前を後悔する魔法少女もいる。

人間をはるかに越えた身体スペックになる

魔法少女に変身すると、人間をはるかに超えた身体能力になる。腕力、跳躍力、頑強さがそれぞれ何倍にも膨れ上がり、身体的に弱い魔法少女であっても、人間の常識を遥かに越えた強さになる。

例：無印『魔法少女育成計画』の主人公スノーホワイト

　魔法少女としては身体能力が最低ランクの★１の彼女ですら、以下のような性能になっている

高さ５０Mの鉄塔の外壁を簡単に駆け上がって上にいける
屋根から屋根へ飛び移り、十数キロメートルの距離を数分で走破し息切れもしない
車などを持ち上げる事が出来る
人間が使う刃物や銃では傷つかない（魔法が掛かっている物はそれに応じた威力になるので別）
視力も上昇し、数キロ先の物でも良く見える
人間がさしてる傘を踏み台にしてバランスを崩さず跳躍（アニメ版11話）

見た目が美少女になる

変身後は元が何であれ、自分で設定した一部の例外を除き見目麗しく健康的な美しさを持つ人間の少女になる。人間の少女の他に、性別の違う男の子、または人間以外が変身して魔法少女になる事もある。元の正体とは切りはなされているため、壮年、老年が正体の魔法少女もいる。

外見年齢は10代半ばくらいが多いが中には10歳前後程度かそれ未満だったり20歳以上にしか見えない者（少女……？）もいる。

またコスチュームも付属でついており、上記の魔法少女の身体スペックで活動をしても破損したりしない。人間の服に着替えることもできるが当然その状態で全力を出したら耐えきれず破ける。

驚異的な回復力を持つ

外傷、骨折を含めたケガが数日（回復力に優れた魔法少女は一日）で完治する。またコスチュームも自動修復される。ただしベースになっているのは人間の体なので、人間が死亡するほどのケガや状態（頭部の破損、頚骨骨折、窒息、大量出血、心臓の停止）になると特別な魔法やアイテムの効果がない限り、死亡するのは変わらない。

体の一部を欠損した場合でも上記の再生・回復するような魔法やアイテムを使わないと欠損した部分は直らない。

薬物・毒物の耐性も強化され、魔法で作られた・強化された薬物・毒物以外受け付けなくなり、アルコール度数が高い酒をイッキ飲みしても平気で全く酔わない。

それぞれ一つ、固有の『魔法』を持つ

また魔法に付随して先述した身体能力以上の超感覚を得る事がある。

例：音魔法の使い手の超聴覚。料理を作る魔法少女の超嗅覚。植物を使う魔法少女の超回復力など

魔法は様々なものがあるが、コスチューム共々変身者の本質を表したものが基本的にあてがわれる模様。また使い勝手がいい魔法ばかりでもないが、応用次第ではとんでもない使い道が開けるケースも。また、他人の魔法と組み合わせる事で威力や使い勝手が倍化する魔法も多々あり、コンビを組んでいる者も多い。

補足として、コスチュームに付属した『固有アイテム』の効果が専用魔法になる魔法少女もいる。その場合、コスチューム付属のアイテムは体から離した状態で変身解除すると、その場に残り続ける。固有アイテムは『本人しか使えない』などの特別な制約が無い限り他人でも扱えるが、本人ほど微細な使い方は出来ず、大雑把になる。

本人の成長次第で魔法が発展・強化・進化するケースもあるが、あくまで元から所有していた魔法が強化されるだけあって、新たな魔法を使えるようにようにならない。

変身前と肉体の状態が切り離される

性別、種族の違いの他に妊娠、病気、障害などを持っていても魔法少女状態には引き継がれない。別の生命体で魂と意識だけを共有しているような状態だが、生命は連動しているため、魔法少女状態のまま致命傷を受ければ、変身解除しても同じ傷を負っている。ただし、かすり傷ぐらいなら変身解除すれば直る。

飲食や睡眠が不要になり、老化が遅くなる

ただし、消耗が非常に緩やかになるだけであり、あまりにも眠らなかったり、食べなかったりすると疲労が蓄積して悪影響がある。一週間程度なら余裕ですごせるようだ。また、変身時は肉体の老化も遅くなるため、結果的に寿命が延びる。常時変身したままだと周囲の同年代と比べて若くなるが、不死ではない。

旧型（100年くらい前）の魔法少女は、エネルギーの消費を補うために日に数度、大量の食料を必要とする。

また排泄の必要もなくなる。汗などもほぼかかなくなり、老廃物なども出ないため汚れもつきにくくなる。コスチュームの汚れも変身しなおせば綺麗になる。

一度魔法少女になった後は、変身解除しても魔法生物の扱いになる

魔法が掛かった物を通さない結界などがあった場合、たとえ変身を解除していても弾かれてしまう。

結界に引っかかると強烈なダメージを受けるため、活動範囲や状況によっては死活問題になる。また、人間には効果がないが対魔法生物に特化した道具や魔法、術、儀式というものにも変身前後問わず共に弱くなる。

魔法少女の分類

職業魔法少女

作中で主に『サラリーマン』とルビをうたれる専門魔法少女。

主に魔法の国の関係組織に勤務して給料を貰っている。魔法少女の存在そのものが特殊技能に該当する上に、更に便利な魔法を持っている人物には特別手当などもあるため、一般的な民間会社よりも高給な様子。

組織の詳細などは『魔法の国（魔法少女育成計画）』を参照。

中にはどこの組織にも属さず、能力や魔法を使って日雇いや外注、派遣の形で仕事を貰って生活費を稼いでいるフリーランスの魔法少女もいる。

魔法少女

魔法少女選抜試験を潜り抜けて、正式採用された魔法少女。地元が担当地区になり、人々の困った事を助ける『人助け業務』が職務となる。

給料などは出ず、あくまでボランティア。魔法少女は存在自体がハイスペックであるため、これになるという事実そのものが報酬と言える。地域にはそれぞれ担当リーダーがおり、そのリーダーを指導役とする魔法少女達が存在している。

中には普段の活動などを評価されてアニメ化される魔法少女もおり、アニメ化は魔法少女の憧れでもある。ただし、アニメ化されたからといって、肖像権や取材費などの給料は入らず、あくまで普段の『人助け業務』の一環である。ブラック極まりない扱いだが、アニメ化されると知名度が一気に上がるため、それを足がかりとしてコネを構築して就職する者もいる。

また、魔法少女の資格を失うか自分から辞める意思を伝えると、魔法に関する記憶を消されて元の生活に戻る。

そのため何一つ残らないつぶしが利かない職業とも言われており、中学生、高校生で魔法少女になり舞い上がって青春をつぎ込んだ結果、大学になっても就職の道が見つからず、かといって職業魔法少女になれる程のコネも才能もなく、将来に暗い影を感じる者も少なくはない。更には生活保護を受けながら魔法少女の活動をするという、行き着く所までいってしまった者さえいる、という噂が流れていたりする。反対に魔法少女になったはいいが受験などで人助け業務すらろくにすることなく過ごす者もいるにはいる。

人間の生活を完全に捨て去り、常時変身して過ごす魔法少女も多々存在しており、その中には道を外れて有り余る力で非道な振る舞いを行う者も……。

魔法少女候補生

選抜試験を受ける前、あるいは受けている最中の魔法少女。いわゆる『魔法少女お試し期間』である。

人事部門所属の試験官が魔法少女のまだ居ない地域にて、才能を持つ者を集めて試験官独自のルールによる選抜試験を行い選出する。選ばれた一名はその都市を担当地区として活動する魔法少女となる。

選抜試験に敗れた魔法少女は記憶を消され、元の生活に戻っていく。

試験官によって重要視する能力は様々だが、基本的に人助け業務が主となるため、魔法少女活動を積極的に行う者が選ばれる。肝心の内容については今のところ厳重にチェックを受けたホムンクルスを使用する試験（アニメ版によると能力テスト）と人助けを最重要視した試験の存在が確認されている。また、試験を開いたものの才能を持つ者が一人しか居なかったため、消去法で試験無しで正式採用になる場合もある。