「伊58」特定プロジェクトとは (イゴジュウハチトクテイプロジェクトとは) [単語記事]

「伊58」特定プロジェクトとは、
株式会社ドワンゴ、一般社団法人ラ・プロンジェ深海工学会、国立研究開発法人情報通信研究機構
が共同で、長崎県五島列島沖に沈んでいるとされる旧日本海軍・潜水艦「伊58」をニコニコ独占生中継で
視聴者とともに特定調査するプロジェクトである。

特定調査プロジェクトの概要

五島列島沖には「伊58」を含め、24隻の潜水艦が眠ると推定

第二次世界大戦後、アメリカ軍によって海没処分となった旧日本海軍の潜水艦24隻が、今も長崎・五島列島沖に眠り続けている。
本海域では、2015年に潜水艦の艦影が発見されて以降「伊402」潜水艦のみ特定されているが、そのほかの潜水艦はいまだ特定に至っていない。
ただ、未特定の潜水艦の中に、人間魚雷「回天」を搭載していたことでも知られる「伊58」潜水艦が含まれていることがわかっている。
なお、この「伊58」は、大戦中、広島・長崎に落とされた原爆を運搬したアメリカの重巡洋艦「インディアナポリス」を魚雷で沈めた潜水艦としても知られている。

（注：戦艦「武蔵」を発見したMicrosoft創業者のポール・アレン氏が、
　2017年8月18日（米国時間）にフィリピン海の水深5500メートルの海底で
　インディアナポリスの残がいを発見↓
　http://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1708/20/news024.html）

どうやって海から生中継？なぜコメントが船に届く？

国立研究開発法人情報通信研究機構（NICT）が開発した衛星通信機器を調査船に搭載し、
超高速インターネット衛星「きずな」（WINDS：　Wideband InterNetworking engineering test and Demonstration Satellite）を用いて、調査海域である長崎県五島列島沖合の調査船と、NICT鹿島宇宙技術センターとの間で伝送速度10Mbpsの衛星通信回線を構築。
この衛星経由での高速回線を用いることで、水中ロボット映像のライブ配信が可能になるとともに、調査船に乗っている研究者が視聴者のコメントを閲覧・回答する等の双方向コミュニケーションも可能となる。
なお、ここで使用する衛星通信機器は、総務省委託研究「海洋資源調査のための次世代衛星通信技術に関する研究開発」において開発したもので、今回の高速衛星通信回線の構築は、当該研究開発の実証実験の一環として実施する。
　※WINDSはNICT及びJAXAが開発し、平成20年2月23日に打ち上げられた
　　 Ka帯による高速衛星通信システムの構築に関する技術実証を目的とした衛星

【「伊58」特定プロジェクト・海上生中継システム】
http://dwango.co.jp/pi/ns/2017/0809/image1_07.png

特定調査の進捗

調査海域：長崎・五島列島沖約30km地点

該当海域：潜水艦沈没地

■↓拡大画像

●伊４０２の沈没地点含む番号付き沈没地点　_{(クリックで開きます)}

【各ポイントのソナー画像】
No.1、No.2、No.3、No.4、No.5、No.6、No.7、No.8、No.9、No.10、
No.11、No.12、No.13、No.15、No.16、No.17、No.18、No.19、No.20、
No.21、No.22、No.24、No.25

【五島列島沖で処分された潜水艦（24隻）】
伊36、伊47、伊53、伊58 （全長109m、幅9m、水中排水量3,600t）
伊156、伊157、伊158、伊159 （全長101m、幅8m、水中排水量2,300t）
伊162 （全長98m、幅8m、水中排水量2,300t）
伊366、伊367 （全長74m、幅9m、水中排水量2,200t）
伊402 （全長122m、幅12m、水中排水量6,600t）
呂50 （全長81m、幅7m、水中排水量1,440t）
波103、波105、波106、波107、波108、波109、波111 （全長45m、幅6m、水中排水量490t）
波201、波202、波203、波208 （全長53m、幅4m、水中排水量440t）

※補足：波の100番台では、103のみが潜水艦・側面部の水抜きの穴の形状が異なる（ほかと比べて少ない）

● 24艦の形状比較_{（クリックで開きます）}

艦名順の状況（追記がないものはすべて"推定"）
　：（推定）→多分この艦型だろうの意
　：（確定）→その艦型で間違いないの意

艦名	状況	艦型	全長	全幅	水中排水量（体積）
伊402	No.14（特定済み、調査対象外）	潜特型	122 m	12 m	6600 t
伊36	No.7（特定）　　No.1かも？	巡潜乙型	109 m	9 m	3600 t
伊47	No.25	巡潜丙型
伊53	No.1、	巡潜丙型改
伊58	No.1	巡潜丙型改2
伊158	No.2、No.4	海大III型a	101 m	8 m	2300 t
伊156	No.4、No.9、No.24、No.25（可能性）	海大III型b
伊157	No.4、No.9、No.24、No.25（可能性）
伊159	No.4、No.9、No.24、No.25（可能性）
伊162	No.9、No.10、No.17	海大IV型	98 m	8 m	2300 t
伊366	No.12、No.20	潜輸大型	74 m	9 m	2200 t
伊367	No.12、No.20	潜輸大型	74 m	9 m	2200 t
呂50	No.19（特定）	中型	81 m	7 m	1440 t
波103	No.3、No.11（確定）、No.13（確定）、No.18、No.21	潜輸小型	45 m	6 m	490 t
波105	No.3、No.8、No.11（確定）、No.13（確定）、No.18、No.21
波106	No.3、No.8、No.11（確定）、No.13（確定）、No.18、No.21
波107	No.3、No.8、No.11（確定）、No.13（確定）、No.18、No.21
波108	No.3、No.8、No.11（確定）、No.13（確定）、No.18、No.21
波109	No.3、No.8、No.11（確定）、No.13（確定）、No.18、No.21
波111	No.3、No.8、No.11（確定）、No.13（確定）、No.18、No.21
波201	No.5、No.6、No.16、No.22、No.15	潜高小型	53 m	4 m	490 t
波202	No.5、No.6、No.15、No.16、No.22
波203	No.5、No.6、No.15、No.16、No.22
波208	No.5、No.6、No.15、No.16、No.22

ポイント順の状況（ポイントの数字をクリックするとソナー画像）

ポイント	状況	事前情報
1	伊53か58と推定	反転あるいは横転している
2	伊158と推定	前後が破断している、長い
3	波100番台と推定	小型
4	伊１５６か１５８と推定	不明
5	波200番台のどれか	小型
6	波200番台のどれか	大破、艦橋に特徴がある
7	伊36（特定）	大破、長い
8	波100番台のどれかと推定（波103以外）	大破、小型艦か？
9	伊156・157・159・162のいずれかと推定	小型艦か？
10	伊162と推定（伊100番台の特徴多数）	大破、不明
11	波100番台のどれかと確定	小型艦アンカー有り
12	伊366か伊367と推定	長い
13	波100番台のどれかと確定	大破
14	伊402（特定済み、調査対象外）	事前に特定済み
15	波2００番台のどれか	大破、小型艦か？
16	波2００番台のどれか	大型艦
17	伊162と推定 ※No10のほうが可能性大	大型艦、横転
18	波100番台のどれかと推定	小型艦
19	呂50（特定）	大型艦
20	伊366か伊367と推定	中型艦
21	波100番台のどれか（波103含む）	大破
22	波200番台のどれか	中型艦
23	調査対象外	音響データのGhostなので潜水艦ではない
24	伊156・157・159のどれかと推定	大型艦、斜めに
25	伊47と推定（伊156・157・159の可能性も有）	大型艦、垂直に

【アオシマ大渕克さんによる指摘】

No.2は伊156の可能性が高い、キセル型通風口等指摘あり
158は艦尾が尖っている
No.19は呂50で間違いない
伊366と367の見分け方に関して後部甲板の材質が違うとの事。伊366は鉄製、伊367は木製。

【伊58の特定ポイント】
http://p.news.nimg.jp/pdf/b/nw00003_submarine.pdf

調査順・進捗及び結果(8/25 00:00現在)

潜水艦沈没地図の番号：特定された艦名 _{（調査順に記載下部が最新）}

1周目
No.7：伊36と「特定」
No.8：波100番台のどれかと推定（波103以外）
No.6：波201・202・203・208のどれかと推定
No.17：伊162と推定
No.25：伊47ではないかと推定（伊156・157・159の可能性も有）
No.16：波201・202・203・208のどれかと推定
No.20：伊366か伊367と推定
No.24：伊156・157・159のどれかと推定
No.19：呂50と「特定」
No.18：波100番台のどれかと推定
No.1：伊53か伊58と推定
No.2：伊158と推定
No.3：波100番台のどれかと推定（波103含む）
No.4：伊157・158・159のどれかと推定
No.5：波201・202・203・208のどれかと推定
No.12：伊366か伊367と推定
No.13：波100番台のどれかと確定
No.11：波100番台のどれかと確定
No.10：推定不可、波ではない、他を調査後に再調査する
No.22：波201・202・203・208のどれかと推定
No.9：伊156・157・159・162のいずれかと推定
No.21：波100番台のどれか（波103含む）
No.15：波200番台のどれか
No.14：伊402メモリアルツアー実施 ⇒ 「伊402」動画はこちら

2周目以降
No.10：伊162が最有力（魚雷発射管、アンカー左舷のみなどから）
_{↓↓ここから機材下部を取り外し更に深度増}
No.1：伊58最有力と暫定　（他候補53
No.4：伊１５６か１５８と推定

　NEXT→No.2調査
　　：魚雷発射管6門確認
　

よくある質問

Q.画面左上のHDAってなに？: H→船の方位（北：0、東：90、南：180、西：270）; D→海上からの深度; A→海底からの高さ
Q.骨とか映らない？: 戦後アメリカ軍により爆破処分をされたため、そういったものは映りません
Q.赤い2本のレーザーは？: 10cm離れた平行なレーザーを、前方に照射しています。
Q.これ生放送？: そうです。
Q.なんでタグに『艦これ』があるの？: 最初から公式がつけたものです。; また、23日の途中報告時に伊58のファンイラストが船内に印刷して貼られていた
Q.伊とか呂とか波ってなに？: 伊…基準排水量1000t以上（水中排水量およそ1500t以上）; 呂…基準排水量500～1000t（水中排水量およそ700t～1500t）; 波…基準排水量500t以下（水中排水量およそ700t以下）
Q.警報音はなに？: 機材が他の物体に接触しそうになったことを知らせる音です
Q.引き揚げないの？: 100億円以上の資金が必要であり、また保管場所や維持費の問題もあるため現状引き揚げの話はありません; また、海外で沈んだ艦は、その海域を所有する国と交渉などが必要となります
Q.海外で沈んだ艦の所有権はドコにあるの？: 戦後、沈没したまま返還という対応のため、基本的に日本にあります; しかし、一部の艦は他国に所有権が移されています

候補艦リスト

◎（確定）　○（最有力だが未確定）　△（候補）

地図NO

伊36

◎

伊47

△

伊53

△

伊58

○

△

伊156

△

伊157

△

伊158

△

伊159

△

伊162

△

○

△

伊366

△

伊367

△

呂50

◎

地図NO→

波103

△

波105

△

波106

△

波106

△

波107

△

波108

△

波109

△

波111

△

地図NO→

波201

△

波202

△

波203

△

波208

△

今後の予定

まずは2～3年中に今回のモデルを作る
比叡だけは今年末考えてる
呂500が舞鶴沖に沈んでるので探したいと思っている
周防灘に沈んでいるとされる回天の引き上げをできたらと思っている

「伊58」特定プロジェクト単語

特定調査プロジェクトの概要

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特定調査の進捗

よくある質問

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