あなたの愛車、どちらに任せる?とは、2人の整備士のどちらに愛車を任せるか尋ねるポスターである。
※記事を読んで考えが変化するのを防ぐため先に記載。表示に時間がかかる場合があります
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https://twitter.com/misery_ylil/status/1618954878331797504
左側に汚れのない服装をした黒髪の整備士と、右側に汚れた服でネックレスやブレスレット等のアクセサリーを付けサンダルのようなものを履いた金髪~茶髪の整備士の絵が並んでいる。中央に
あなたの愛車、どちらに任せる?
と書かれている。
おそらくは整備士として左側のような綺麗な服装をしましょうという意図と思われる。
しかしSNS上での意見は割れており、右側の整備士を経験豊富としてそちらを選ぶ意見もある。一方で、あまりにも汚れが目立っており、整備がうまい場合はそれほど作業着が汚れないとする意見もあるほか、装飾品の時点で安全意識に問題があるという理由で左側を選ぶ意見もある。
作成した団体や掲示されていた場所は不明だが、元となった画像は存在する(後述)。Twitter(現:X)では2023年1月27日に投稿されているものが初出とみられる。その後2025年7月には話題が再燃しており、ファンアートも増加している。
この画像の元ネタは、日本の自動車メーカーのホンダ(本田技研工業)が経営している自動車大学校「ホンダ学園」が、昔から使用している身だしなみ啓発ポスターである。
前述のTwitterでのバズりから、ホンダテクニカルカレッジ関西の公式Facebookでは2023年2月2日に元の画像がアップされている。元の画像と本来の画像の違いとして、「あなたの愛車、どっちに任せる?」という文言が変更されていること、胸にあるHONDAのロゴが消されていること、右側の人物のつなぎの色が青に変えられ、無精ひげが追加されたり、表情が無愛想なものに変更されたりしていることなどが挙げられる。
そもそもこのような画像が存在している理由は、ホンダの創業者である本田宗一郎の想いに由来している。本田宗一郎は天皇式典ですら、この白い作業着が正装だとして着ていこうとしたほどで、並々ならぬ想いが込められた画像と言えるだろう。
ホンダの生産工場では、創業時から現在まで変わることなく白い作業着が使用されている。国内だけでなく海外でも同様であり、工場に入る人は社長だろうとIT技術者だろうと誰であろうと全員が白い作業着の着用を義務づけられている。また、ホンダ社員は全員が半年の工場実習を行うため、社員なら誰であろうと必ずこの白い作業着に袖を通したことがあることになる。
なぜ本田宗一郎が白い作業着を選んだのかというと、汚れが目立つ作業着の方が汚れないように気をつけるからであり、作業着だけでなく機械本体も汚さないように気をつけるような人物になるという考えから来ている。
当然ながらお客様に購入していただく商品を汚さないようにするだけでなく、傷などを付けないようにボタンやファスナーは覆っており、ベルトも廃されている。右側の人物のように商品に傷を付けるどころか事故をも招きかねないアクセサリーや腕時計などの着用は御法度である。
ちなみに、胸ポケットと尻ポケットはあるが、横ポケットは存在しない。ポケットに手を突っ込んだまま歩いて転ぶことがないようにである。右側の人物のようにサンダルもしくはかかとを潰すような靴の履き方も、転んで事故を招きかねない危険なものなので許容されない。
また、作業着は毎週末に持って帰って洗濯することがルールとなっており、毎週末の金曜日(ホンダは松下電器と並び、早くから週休二日制を導入していた企業の1つ)には社員食堂で「カレーうどん」が提供されている。もちろん、作業着を汚してしまうことで必ず持って帰るようにするためである。これは生産工場だけでなく、東京・青山の本社を含む各拠点でも同様であり、各拠点ごとにオリジナルのカレーうどんが存在する。
実際には左側の人物のように綺麗なままの作業着を維持するのは、特に自動車整備の現場では難しいだろうが、それでもなるべく汚さない用に作業する方が正しいとの意図でこの画像は作られているのであろう。
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最終更新:2025/12/07(日) 04:00
最終更新:2025/12/07(日) 04:00
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