このマンガがすごい! 単語


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今週のおすすめ 第115回「この記事がすごい!」第1位獲得!!
この記事は今週のオススメ記事に選ばれました!

このマンガがすごい!とは、宝島社が発行するマンガ紹介誌である。

概要

もともとは不定期に刊行されていた「別冊宝島シリーズ」の一つであったが、近年は毎年12月に刊行されるようになった。タイトルには翌年の西暦がつけられる(例:「このマンガがすごい!2009」は2008年12月に刊行された)。2006年・2007年版はオトコ編・オンナ編と分割して発行されていたが、2008年版より統合して1冊の本として販売されている。500円ちょっとというお手ごろ価格なのも嬉しい。

その1年で発行されたマンガに対し、ランキングを発表することで知られる。集計方法の詳細については、下記の集計方法の項を参照されたし。なお集計は、本誌の統合後もオトコ編・オンナ編で別々に行なわれている。

同様の企画を行なっているムック・雑誌などは他にも存在するが、その中でも本誌の与える影響はひときわ大きい。その理由にはいくつかあるが、ランキング結果があまりオタク的でなく、売上や話題性のある作品が上位に上がりやすいことも無関係ではないだろう。もちろん、コアなマンガ読みでないと知らないような作品が上位に来ることもあり、本書に掲載されたことでブームが到来するケースもある。一般に知名度の低いレディースコミック誌などは特にその傾向が強い。本書が発行されると、該当作品の帯に「このマンガがすごい!20XXで○位獲得!!」の文字が躍る。

宝島社は本誌の他にも「このミステリーがすごい!」「このラノベがすごい!」など、いくつかのジャンルにおいて同じような本を出している。また、『このマンガがすごい!』大賞というマンガ作品コンクールも実施しており、業界での注目度も増しつつある。

 

集計方法

共通する事項

  • 集計はオトコ版・オンナ版のそれぞれに対して行なわれる。男女の区別は厳密に定義されておらず、稀に両方のランキングに結果が分散することがあるが、概ね掲載誌の想定読者層で分類されている。
  • 対象となる作品は、前年10月1日~本年9月30日に単行本が発行されたものである。「2010」で「よつばと!」が得票していないのはその期間内に単行本が出ていないため。

「2006」~「2009」

漫画評論家・出版関係者・書店関係者・著名マンガ読み・大学漫研などの数十名(団体含む)にアンケートを行い、対象期間内に単行本が発売された作品を1位から6位まで選んでもらう。1位:10点、2位:9点、3位:8点、4位:7点、5位:6点、6位:5点として重み付した結果を集計する。なお、アンケート回答者はオトコ版・オンナ版の片方もしくは両方に投票することが可能。

  • 一般層の意見が反映されていないため、必ずしも人気・知名度がが高い作品が上位に来るとは限らない。反面、専門的な人間の意見が反映されやすく、掘り出し物を探すには有効。
  • アンケート対象の年齢層が高く、少年マンガなどが採用されにくいという特徴がある。

「2010」~

各界の著名人・書店員・大学漫研・雑誌編集部・評論家・マンガ読みなどの数十名(団体含む)にアンケートを行い、対象期間内に単行本が発売された作品を1位から5位まで選んでもらう。1位:10点、2位:9点、3位:8点、4位:7点、5位:6点として集計する。ただし、回答者はオトコ版かオンナ版のどちらか一方しか回答することができない。さらに、特定の小・中・高校、何校かのマンガ養成学校、インターネット調査などによる一般人100人にアンケートを行い、一人一作品ずつ回答、一票一点として集計に加算する(調査の対象は年毎に異なる)。

  • 従来の集計方法と比較すると、知名度の高い作品が上位に来やすくなっている。逆にマイナー誌の作品は得票が難しくなった。
  • 一般層の参加・低年齢層の参加に伴い、販売数が多い少年マンガが目立つようになった。
  • 男性向けマンガ・女性向けマンガの両方を読むタイプの人が票数の少ないオンナ版の方に流れたため、中性的なオトコ版マンガには不利かもしれない。

 

ランキング結果(各10位まで)

このマンガがすごい!2015

2014年12月10日発売。

ニコニコ市場は2023年11月に終了しました。

順位 オトコ版 オンナ版
1位 『聲の形』
大今良時
『ちーちゃんはちょっと足りない』
阿部共実
2位 『魔法使いの嫁』
ヤマザキコレ
『東京タラレバ娘』
東村アキコ
3位 『子供はわかってあげない』
田島列島
『ベルサイユのばら』
池田理代子
4位 『いちえふ 福島第一原子力発電所労働記』
竜田一人
『私がモテてどうすんだ』
ぢゅん子
5位 『あれよ屑星』
山田参助
『月刊少女野崎くん』
椿いづみ
6位 『五色の舟』
津原泰水・近藤ようこ
『高台家の人々』
森本梢子
7位 『ギガントマキア』
三浦健太郎
『かくかくしかじか』
東村アキコ
8位 『シャーリー』
森薫
『たそがれたかこ』
入江喜和
9位 『僕だけがいない街』
三部けい
『ドミトリーともきんす』
高野文子
10位 『健康で文化的な最低限度な生活』
柏木ハルコ
『クジラの子らは砂上に歌う』
梅田阿比

このマンガがすごい!2014

2013年12月9日発売。

ニコニコ市場は2023年11月に終了しました。

順位 オトコ版 オンナ版
1位 『暗殺教室』
松井優征
『さよならソルシエ』
穂積
2位 『坂本ですが?』
佐野菜見
『ときめきトゥナイト 真壁俊の事情』
池野恋
3位 『亜人』
桜井画門
『月影ベイベ』
小玉ユキ
4位 『重版出来!』
松田奈緒子
『日々蝶々』
森下suu
5位 『七つの大罪』
鈴木央
『かくかくしかじか』
東村アキコ
6位 『進撃の巨人』
諫山創
『パレス・メイヂ』
久世番子
7位 『ひきだしにテラリウム』
九井諒子
『ぽちゃまに』
平間要
8位 『甘々と稲妻』
雨隠ギド
『逃げるは恥だが役に立つ』
海野つなみ
9位 『オンノジ』
施川ユウキ
『おんなのいえ』
鳥飼茜
10位 『宝石の国』
市川春子
『とりかえ・ばや』
さいとうちほ

このマンガがすごい!2013

2012年12月10日発売。

ニコニコ市場は2023年11月に終了しました。

順位 オトコ版 オンナ版
1位 『テラフォーマーズ』
橘賢一
『俺物語!!』
アルコ・河原和音
2位 『ハイスコアガール』
押切蓮介
『式の前日』
穂積
3位 『人間仮免中』
卯月妙子
『きょうは会社休みます。』
藤村真理
4位 『ハイキュー!!』
古舘春一
『ひばりの朝』
ヤマシタトモコ
5位 『銀の匙』
荒川弘
『かくかくしかじか』
東村アキコ
6位 『黒子のバスケ』
藤巻忠俊
『ラストゲーム』
天乃忍
7位 『キン肉マン』
ゆでたまご
『千年万年りんごの子』
田中相
8位 『アイアムアヒーロー』
花沢健吾
『ちはやふる』
末次由紀
9位 『ボールルームへようこそ』
竹内友
『きみが心に棲みついた』
天堂きりん
10位 『ULTRAMAN』
清水栄一・下口智裕
『姉の結婚』
西炯子

このマンガがすごい!2012

2011年12月10日発売。

ニコニコ市場は2023年11月に終了しました。

順位 オトコ版 オンナ版
1位 『ブラックジャック創作秘話』
吉本浩二
『花のズボラ飯』
久住昌之・水沢悦子
2位 『グラゼニ』
森高夕次
『昭和元禄落語心中』
雲田はるこ
3位 『ましろのおと』
羅川真里茂
『うどんの女』
えすとえむ
4位 『HUNTER×HUNTER』
冨樫義博
『姉の結婚』
西炯子
5位 『3月のライオン』
羽海野チカ
『地上はポケットの中の庭』
田中相
6位 『どげせん』
板垣恵介・RIN
『ちはやふる』
末次由紀
7位 『あの日からのマンガ』
しりあがり寿
『海街diary』
吉田秋生
8位 『進撃の巨人』
諫山創
『ぴんとこな』
嶋木あこ
9位 『めしばな刑事タチバナ』
坂戸佐兵衛
『ミラーボール・フラッシング・マジック』
ヤマシタトモコ
10位 『信長協奏曲』
石井あゆみ
『ライアー×ライアー』
金田一蓮十郎

 

このマンガがすごい!2011

2010年12月10日発売。

オンナ版のランキングが大混戦となった。1位から3位までの差がなんと僅か4ポイント、10位まででも30ポイントほどしか離れておらず、実力派の上位層が票を奪いあった形だ。その混乱の中、なんと初の1・2位を両取りしたヤマシタトモコが今年の主役である。昨年1位で今年4位の「ちはやふる」の少年的な熱さとは対照的な、現代的で柔らかい描写が高く評価された。今年のオンナ版は昨年までの顔ぶれが多いが、新顔の河内遙が大量の作品をひっさげて4位に登場し、存在感を示している。7位の超注目株、中村明日美子は待ちに待ったランクインだが、体調不良につき現在休養中、復活が望まれる。6位のよしながは5年目・のべ6回目のベスト10入り。

混戦のオンナ版に対し、オトコ版は一体の巨人がダントツのスコアを叩き出し首位を獲得。新人である諫山創の驚異的な破壊力に多くの読者がとって喰われた。驚異的な破壊力といえば、2010年のマンガ大賞を受賞した「テルマエ・ロマエ」の奇想天外な発想も負けていない。4~9位には比較的メジャーで高ランク入りが予想されていた作品が肩を並べる中、作者の妻の死とその後の自分の人生を描いた「さよならもいわずに」が、静かに3位に横たわった。10位の「クソムシが」、じゃなかった「惡の華」は、メジャー作品だらけの今年のランキングの中では大健闘と言えるだろう。

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順位 オトコ版 オンナ版
1位 『進撃の巨人』
諫山創
『HER』
ヤマシタトモコ
2位 『テルマエ・ロマエ』
ヤマザキマリ
『ドントクライ、ガール』
ヤマシタトモコ
3位 『さよならもいわずに』
上野顕太郎
『海月姫』
東村アキコ
4位 『ONE PIECE』
尾田栄一郎
『ちはやふる』
末次由紀 
5位 『鋼の錬金術師』
荒川弘
『夏雪ランデブー』(同着4位)
河内遙
6位 『乙嫁語り』
森薫
『大奥』
よしながふみ
7位 『ドリフターズ』
平野耕太
『ウツボラ』
中村明日美子
8位 『バクマン。』
大場つぐみ・小畑健
『潔く柔く』
いくえみ綾
9位 『アイアムアヒーロー』
花沢健吾
『君に届け』
椎名軽穂
10位 『惡の華』
押見修造
『町でうわさの天狗の子』
岩本ナオ

 

このマンガがすごい!2010

2009年12月10日発売。

今回から集計方法が変わり、ランクイン作品もガラリと姿を変えた。特にオトコ編の変化が激しく、少年マンガがベスト10のうち6作品を占めている。その中でも首位となった「バクマン。」は物語の面白さもさることながら、「ジャンプの裏舞台」という魅惑の世界が業界関係回答者の興味を惹いたことは間違いないだろう。2位の「ONE PIECE」はこの1年の絶好調すぎる展開、3位の「青春少年マガジン」はマガジン50周年記念作品で、両作ともこの年ならではのランクインである。5位「モテキ」6位「高校球児 ザワさん」の青年誌有力株を抑えたのは4位「星守る犬」、感涙必至の悲しみと幸せの物語である。

オンナ編の上位は大方の予想通りの結果となった。1位の「ちはやふる」は少年マンガ顔負けのスポーティな展開で男女問わない読者層を獲得、「マンガ大賞2009」と合わせ2冠を達成した。アニメ化で更に飛躍した2008チャンプ「君に届け」は2位に順位を上げた。そして3位・4位には東村アキコの「ママはテンパリスト」「海月姫」が連続ランクイン、作家別ランキングで1位という快挙を成し遂げる。5位以降はランキング的な意味での新顔が並び、既刊2~3巻程度の手に取りやすい作品が多くなっている。冬休み・正月休みのお供にいかがだろうか。

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順位 オトコ版 オンナ版
1位 『バクマン。』
大場つぐみ・小畑健
『ちはやふる』
末次由紀
2位 『ONE PIECE』
尾田栄一郎
『君に届け』
椎名軽穂
3位 『青春少年マガジン1978~1983』
小林まこと
『ママはテンパリスト』
東村アキコ
4位 『星守る犬』
村上たかし
『海月姫』
東村アキコ
5位 『モテキ』
久保ミツロウ
『となりの怪物くん』
ろびこ
6位 『高校球児 ザワさん』
三島衛里子
『娚の一生』
西炯子
7位 『鋼の錬金術師』
荒川弘
『青空エール』
河原和音
8位 『聖☆おにいさん』
中村光
『午前3時の無法地帯』
ねむようこ
9位 『トリコ』
島袋光年
『潔く柔く』
いくえみ綾
10位 『弱虫ペダル』
渡辺航
『flat』(同着9位)
青桐ナツ

 

このマンガがすごい!2009

2008年12月5日発売。

オトコ版に朝が来た!講談社の雑誌「モーニング」「モーニング・ツー」が、10位までに5作品ランクインという快挙を成し遂げる。その中でも1位の「聖☆おにいさん」はその強烈な話題性でランキングを独走、神のチカラを見せ付ける結果となった。続く「宇宙兄弟」「GIANT KILLING」の順位も順当で、モーニング勢がTOP3を独占することとなる。「ハチクロ」の羽海野チカが4位にいることにも注目。よしなが・島本・あずまというビッグネームも上位に名を連ねた。特によしながは4年連続のベストテン入りだ。

オンナ版は、昨年度ベスト20に2作品をねじ込んだ大物ルーキー小玉ユキの初の長編「坂道のアポロン」が制した。2位には大御所くらもちふさこ「駅から5分」、4位には昨年チャンプ椎名軽穂「君に届け」、5・6位には小玉の友人でもある岩本ナオが脅威の連続ランクインを果たすという、確かなパワーをもった実力作家が火花を散らす。もっとも、これらの作品はいずれも空気感を大切にした「落ち着いた」作品だ。その中に電光石火で切り込むのはスピード感溢れる百人一首マンガ「ちはやふる」、末次由紀の新たな世界からも目が離せない。アニメ化された「夏目友人帳」の再ランクインも明るい話題だ。

ニコニコ市場は2023年11月に終了しました。

順位 オトコ版 オンナ版
1位 『聖☆おにいさん』
中村光
『坂道のアポロン』
小玉ユキ
2位 『宇宙兄弟』
小山宙哉
『駅から5分』
くらもちふさこ
3位 『GIANT KILLING』
綱本将也・ツジトモ
『ちはやふる』
末次由紀
4位 『3月のライオン』
羽海野チカ
『君に届け』
椎名軽穂
5位 『深夜食堂』
安倍夜郎
『町でうわさの天狗の子』
岩本ナオ
6位 『きのう何食べた?』
よしながふみ
『雨無村役場産業課兼観光係』
岩本ナオ
7位 『アオイホノオ』
島本和彦
『ラウンダバウト』
渡辺ペコ
8位 『よつばと!』
あずまきよひこ
『夏目友人帳』
緑川ゆき
9位 『俺はまだ本気出してないだけ』
青野春秋
『結婚しなくていいですか。すーちゃんの明日』
益田ミリ
10位 『ファンタジウム』
杉本亜未
『少女漫画』
松田奈緒子

 

このマンガがすごい!2008

2007年12月4日発売。

オトコ版のランキングが意外な結果を見せる。1位は沸騰将棋マンガ「ハチワンダイバー」。この結果自体は十分納得のいくものであるが、それでも当時は驚きと共に迎えられた。絶対的強者の不在。前年までベスト10に入らなかった「よつばと!」が3位であることがそれを物語っている。しかし逆に考えれば、この年の上位作品は「手堅い」とも言えよう。「へうげもの」「シグルイ」「おお振り」「鈴木先生」といった前年までのランクイン作品がその面白さを改めて証明した形だ。それ以外の作品も、単なる話題性だけではない、確かな実力で選ばれた感がある。

実力主義であるのはオンナ版も同様だ。前年の敢闘賞ともいえる「君に届け」がハチクロの後を継がんとばかりに1位に昇格。名実共に少女漫画界のトップに躍り出る。2位に巨匠吉田秋生による家族の心の機微を丁寧にとらえた作品「海街Diary」が入り、3位には流行語ともなった「オトメン(乙男)」が時代の寵児としてのし上がった。4位以降、ベテラン勢のいぶし銀が光る中、10位に注目すべきニューフェイス、小玉ユキが登場する。

ニコニコ市場は2023年11月に終了しました。

順位 オトコ版 オンナ版
1位 『ハチワンダイバー』
柴田ヨクサル
『君に届け』
椎名軽穂
2位 『へうげもの』
山田芳裕
『海町Diary1 蝉時雨のやむ頃』
吉田秋生
3位 『よつばと!』
あずまきよひこ
『オトメン(乙男)』
菅野文
4位 『シグルイ』
南條範夫・山口貴由
『フラワー・オブ・ライフ』
よしながふみ
5位 『おおきく振りかぶって』
ひぐちアサ
『うさぎドロップ』
宇仁田ゆみ
6位 『GIANT KILLING』
綱本将也・ツジトモ
『GENTE ~リストランテの人々~』
オノ・ナツメ
7位 『極道めし』
土山しげる・大西祥平
『Real Clothes』
槇村さとる
8位 『レッド』(同着7位)
山本直樹
『eensy-weensy モンスター』
津田雅美
9位 『鈴木先生』
武富健治
『高校デビュー』
河原和音
10位 『海獣の子供』
五十嵐大介
『光の海』
小玉ユキ

 

このマンガがすごい!2007

2006年12月5日発売。

この年のオトコ版1位争いは熾烈なものとなった。「ジェバンニが一晩でやってくれました」伝説の最終回を迎えた「DEATH NOTE」がまさかの2位。しかしそれを抑えたのがあの「デトロイト・メタル・シティ」なのだから誰も文句を言うはずもなく、皆「さすがはクラウザーさんだぜ」と拳を突き上げるのみであった。3位以下も個性的な作品が続くが、比較的じっくりと読ませる重めのマンガが目立つ。「DMC」ほどのインパクトはなくとも、翌年以降も人気が持続する堅実な作品が多い。「ダメ男」系統が多いのも特徴か。

オンナ版は比較的メジャーな作品・大物作家が多い中、見事敢闘賞を勝ち取った2位の「君に届け」に注目が集まった。スッキリ読める少女漫画として男性にも好評を博し、翌年以降大きな躍進を遂げることとなる。そして同作が見送る形となった「ハチミツとクローバー」は見事な最終回でダントツの1位を獲得。連覇で格の違いを見せ付けた。異色作として9位の「暴れん坊本屋さん」。本屋の裏側をバイト目線で大暴露したノンフィクションコメディーで、オンナ版ランキングに一風違った風を呼び込んだ。

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順位 オトコ版 オンナ版
1位 『デトロイト・メタル・シティ』
若杉公徳
『ハチミツとクローバー』
羽海野チカ
2位 『DEATH NOTE』
大場つぐみ・小畑健
『君に届け』
椎名軽穂
3位 『へうげもの』
山田芳裕
『のだめカンタービレ』
二ノ宮知子
4位 『鈴木先生』
武富健治
『リストランテ・パラディーゾ』
オノ・ナツメ
5位 『シグルイ』
南條範夫・山口貴由
『舞姫 テレプシコーラ』
山岸涼子
6位 『わにとかげぎす』
古谷実
『夏目友人帳』
緑川ゆき
7位 『ボーイズ・オン・ザ・ラン』
花沢健吾
『NANA』
矢沢あい
8位 『BLACK LAGOON』
広江麗威
『フラワー・オブ・ライフ』
よしながふみ
9位 『闇金ウシジマくん』(同着8位)
真鍋昌平
『暴れん坊本屋さん』
久世番子
10位 『もやしもん』
石川雅之
『高校デビュー』
河原和音

 

このマンガがすごい!2006

2005年12月1日発売。

本格的なコミックランキングを開始した記念すべき最初のランキングは、男女共にビッグタイトルが多く、華々しいスタートとなった。ランキング集計の性質上、一度上位に上がったマンガは翌年以降下位に落ちやすいこともあり、初年がもっとも豪華と言える結果となっている。特にオンナマンガの上位3強「ハチクロ」「のだめ」「NANA」という3大メガトン級作品のインパクトが今見ても非常に大きく、当時の少女漫画コーナーの熱さを想起させる。当時でも東村以外の全員がビッグネームであり、その東村も後にコメディ界の女帝の地位まで駆け上がることになるわけで、まことに贅沢極まりないベストテンといえるだろう。

一方オトコマンガは浦沢×手塚の神による神の作品「PLUTO」が1位となった。以下「DEATH NOTE」「失踪日記」と、セールス・評価共に高い作品が続いている。オンナ編よりも大御所が少ないのが興味深いところで、その理由を考えてみるのも面白い。社会現象にもなった「DEATH NOTE」もそうだが、同じく少年マンガである「鋼の錬金術師」に注目。本誌のランキングで10位以内に少年マンガが入ることは非常に珍しい(旧基準)。

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順位 オトコ版 オンナ版
1位 『PLUTO』
手塚治虫×浦沢直樹
『ハチミツとクローバー』
羽海野チカ
2位 『DEATH NOTE』
大場つぐみ・小畑健
『のだめカンタービレ』
二ノ宮知子
3位 『失踪日記』
吾妻ひでお
『NANA』
矢沢あい
4位 『働きマン』
安野モヨコ
『バルバラ異界』
萩尾望都
5位 『鋼の錬金術師』
荒川弘
『プライド』
一条ゆかり
6位 『ホムンクルス』
山本英夫
『大奥』
よしながふみ
7位 『もやしもん』
石川雅之
『フラワー・オブ・ライフ』
よしながふみ
8位 『おおきく振りかぶって』(同着7位)
ひぐちアサ
『きせかえユカちゃん』
東村アキコ
9位 『キーチ!!』
新井英樹
『シュガシュガルーン』
安野モヨコ
10位 『団地ともお』(同着9位)
小田扉
『舞姫 テレプシコーラ』
山岸涼子

 

関連項目

  • 宝島社
  • 漫画
  • このミステリーがすごい!

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