さとり教育とは (サトリキョウイクとは) [単語記事]

さとり教育とは、仏教的な何かを用いた動画に付けられるタグである。

概要

このインターネットが発達したSFの様な時代にあっても、人々は、自分より弱い者をいじめ、自分より強い者からはただ巻かれるしかないのには変わりがなかった。

弱い者は、弱い自分を正当化する為に、何かを妄信するしかなく、その思想や哲学が何であれ、その思想・環境に置かれた者にとっては、それだけが、その本人にとって最良の手段・目的となってしまう。その事は、人類の原初から変わらなかった。

偶然に起こる様なハプニングにもなかなか合い難い世の中、物語の様な劇的な人生などあろう筈もなく、高度な医療によって、病死も遠くに追いやられ、嘗て軽かった人の命は、もはや何物にも覆せぬほど至高の存在、重たい物となった。

現代では、自殺という手段がこの国の人を最も追い詰める物となってしまった。人との関わりが少なく、また密接になった分、特に若者の間では自分のアイデンティティーを確認するため一人の時間を求め、そして人前では裏と表を使い分けるという事が顕著になった。

リアル（現実世界）での人と人の接し方は極端に粗密になり、その一方で社会は「コミュニケーション万歳」な空気を生み出している。発する言葉は祝詞と同じく決まり切ったものでしかなく、「自分の自由」の為に事実を語るのさえタブーとなる。この風潮には、息苦しさを覚える者が多い。
「生きているだけで苦しい」とすら感じる若者も増えた。

人々の心の中には、病斑の様に現代社会を蝕んでいく「もやっとした、やるせない空気」が漂っていた。

この精神的に身動きがとれない窮屈さ、鬱屈した思いを発散させるには、空想の中で自身を遊ばせるしかなかった。自らの理想の鏡像を脳内に投影することでしか、現実を遠ざけることができなかった。

人類が作った時間という尺度の中の世紀末。その一区切りすら過ぎ去って、人々が求めたカタストロフィーも既に無い。

そんな中、仏陀の法脈は、「生きている意味がわからないけど、なんとなく一所懸命に生きている若者」に対し、ひとつの指標を指し示す。

－―悟れ、と。

初出は「Delay Lama」を用いた動画。

現在では般若心経、ブラスト和尚など、さまざまな素材によってゆとりたちを仏陀の教えへと導いている。