さらば宇宙戦艦ヤマトとは1974年に制作された「宇宙戦艦ヤマト」の劇場公開版、第2作目である。
※アニメブームの火付け役ともなった劇場版第一作の後を継ぎ、1978年夏に公開された。
※第一作目劇場版はTVシリーズの編集版であったが本作は完全新作であり、スタッフもそうそうたるメンバーによって制作されたのである。
※ガミラスからの攻撃による放射能汚染を除去する為の装置〈コスモクリーナーD〉を持ち帰ったヤマトの働きにより地球はもとの青い星へと蘇り復興の一途にあった。
そんな地球に再び危機が訪れようとしていたのだ、それは遥かアンドロメダ星雲方向から地球をめがけ進撃してくる大彗星・白色彗星であった。
その正体は人口の彗星であり、中には高い科学力と兵力を有する侵略国家が潜んでいたのだ。
時を同じくして宇宙から謎の通信を受信した元ヤマト艦長代理・古代はメッセージの内容からこの宇宙に危機が迫っていることを推察した。
メッセージの詳細を確かめると共に、迫っているかもしれない危機の調査を上層部に掛け合うものの上層幹部は耳を貸さなかった。
復興と繁栄に溺れ、宇宙の危機になど興味を示さない幹部たちに見切りをつけた古代は旧ヤマト乗組員達と共に謀反を承知で地球を飛び立った。
途中で敵の攻撃に遭った地球艦隊所属「ゆうなぎ」の艦長・土方を救出したヤマトは土方を艦長に迎えつつ、メッセージの発信者テレサとの接触に成功した。
テレサは反物質という特殊な存在であり彗星帝国率いるズォーダー大帝でさえ一目おく女性であった。
テレサの話によると地球を目指して進撃する白色彗星はこれまでに数々の惑星を侵略し蹂躙してきた恐るべき侵略国家だという、そのうえ彗星帝国本体を取り巻く白色のガス体はヤマトの波動砲を以ってしても粉砕不可能だと告げられる。
テレザート星を後にし地球へ向かうヤマトの前にかつての敵ガミラスの生き残り総統デスラーが突如立ちはだかった。デスラーはヤマトに向けたものの反射されたデスラー砲により宇宙に散ったはずだったが、彗星帝国に拾われ蘇生し、ヤマトへの復讐の機会を狙っていたのだ。
デスラー戦法により神出鬼没に現れる駆逐艦たちに成す術もなくヤマトは次第に戦力を奪われていく…「白兵戦しかない!」古代の決断が功を奏し、デスラー艦に小ワープで体当たりし敵艦に乗り込む事に成功し見事デスラーを追い詰める。が、デスラーはすでに爆発により傷ついており古代は引き金を引くのをためらう、崩れ落ちるデスラーに雪が駆け寄った。
その時、彗星帝国・総参謀長サーベラーの命でデスラーを監視していたミルが古代を瓦礫の中から狙っていた、雪はそれに気付くと古代をかばう為に身を躍らせた。ミルの放った銃弾(エネルギー弾)が雪の体を貫く、そのミルを素早くデスラーが射殺する。深手を負った雪を抱きしめる古代にデスラーは白色彗星のウィークポイント〈渦の中心核〉の存在を示唆した後、自ら身を宇宙空間に放った。
進撃する白色彗星に地球の誇る最新鋭艦アンドロメダを旗艦においた地球艦隊が対峙する、拡散波動砲の一斉掃射が白色彗星を襲う。だがその攻撃をものともしない白色彗星は反転離脱しようとする地球艦隊を粉々に粉砕し飲み込んでいった。その光景を見た古代たちはデスラーのくれたヒント〈渦の中心核〉の究明を急ぎつつ地球へ向かうのだった。
地球への最後通告がなされた1時間後、再び地球へ前進しだした白色彗星の目前へ姿を現すヤマト。
白色彗星が一時停止していたお陰でウィークポイントの〈渦の中心核〉を突き止めたヤマトは最大出力のエネルギーを凝縮し〈中心核〉へ撃ちこみ巨大な彗星のガスを取り払う事に成功した。
勝利にわく地球の人々と古代たちであったが、まもなく彼らの前に彗星帝国の本体『都市帝国』の姿が浮かび上がった。
都市帝国に攻撃をかけるヤマト、だが攻撃のことごとくを防がれ、都市帝国の外周部から発射されるミサイルが容赦なくヤマトに降り注ぎ、ヤマトは次々に戦闘機能を奪われていく。 やむを得ず敵の下部へもぐりこむヤマトに今度は頭上からの攻撃が襲いかかる。
激しい損傷を負うヤマト、そんな中で衝撃により席から投げ出された雪は駆け寄る古代の腕の中で「これからよ本当の戦いは、地球のみんなの願いが込められているのよ 勝ってね古代くん・・・きっと勝ってね、・・・それでこそ古代進、私のあなたよ・・・」最後の力を振り絞り古代を励まして雪はその命を終えた。
犠牲者は雪だけではなかった、けが人を運び込んだ空間奇兵隊隊長・斉藤始の目の前で医師・佐渡酒造が爆発に巻き込まれ愛猫のミーくんと伴に死亡したのだ、そして機関室でも爆発が起き、機関長・徳川彦左衛門も絶命した「エンジン出力低下、しかし航行に支障なし・・・」己の仕事に責任感を全うした最後の言葉であった。
斉藤が佐渡酒造の死の報告に第一艦橋に駆けつけた時、艦長席付近からも爆発があり土方艦長も犠牲者の列に加わった・・・、土方は死に際に艦長の任を古代に任せ都市帝国攻略の方法を告げ息を引き取る。
その攻略法とは敵の内部に潜入し動力炉を破壊し行動不能にすることだった、決死隊には古代、斉藤、そしてメカのことは俺でなくてはと真田も参加した。
都市帝国に近づくのは容易ではなく艦載機コスモタイガーⅡは次々に敵の的にされた、我が身を呈した山本明は被弾し都市帝国の外殻へと爆煙と共に散った。
都市帝国内部に潜入した古代たち。動力炉まで辿りつくと真田は古代にヤマトへ戻り指揮を執れと促す、真田の決死の覚悟を知った古代は真田と斉藤の残る都市帝国を後にした。ヤマトに戻った古代は同乗していた加藤三郎の死を知る。
都市帝国内部では斉藤が盾となり爆弾を仕掛ける真田を励ましながら死守していた、全ての爆弾を仕掛け終えた時、斉藤の巨体が音を立てて倒れた、すでに命は尽きていたのだろう、死しても尚 敵の猛攻をその身体で防いでいたのだった。斉藤に礼を言いこちらに向かってくる敵兵を睨みながら真田は手の中の起爆スイッチを押した。
第一艦橋に戻った古代は都市帝国の機能が停止した報告を受けると残った戦力でありったけの攻撃を敵に浴びせた。動力を失った都市帝国はヤマトの攻撃を受け炎に包まれていった・・・これで戦いは終った、失いすぎた犠牲のあまりの多さをかみ締める古代に崩壊する都市帝国の中から信じられない光景が展開したのだ。
瓦解する都市帝国本体から姿を現したのは漆黒の超巨大戦艦だった、しかしヤマトにはもうエネルギーすらほとんど残っていなかった。戦艦の巨大な砲身が月を向くと巨大な閃光が月の表面を砕きその無数の残骸がヤマトを叩いた。
大帝ズォーダーは自分こそが宇宙全ての絶対者であり、宇宙の全ては自分のものだと豪語するが古代は敢然と異を唱えた。その古代をあざ笑い超巨大戦艦は侵略の旅路を続けるためか移動を開始しヤマトを後にした。
成す術もない古代は艦長席の初代ヤマト艦長・沖田十三のレリーフに語りかける、その時古代には亡き沖田の声が聞こえた「古代、お前は立派に成長したヤマトの艦長だよ」
意を決した古代は島大介、相原儀一、南部康雄、大田健二ら生き残った乗組員に退艦命令を出すが、古代の考えを悟った彼らは共に行くと反論するも、古代の説得に救助艇でヤマトから退艦した。
一人ヤマトに残る古代は雪の亡骸を抱き艦長席に着いた、「両舷全速、目標 敵・巨大戦艦、ヤマト発進します」絶望する人々の見つめるスクリーンに再び動き出すヤマトの姿、その姿に万感の思いを込め敬礼で見送る地球防衛軍・藤堂長官。
古代は隣に眠る雪に語りかける「人間にとって一番大切な事は愛することだ・・・」「でも僕にとって一番大切なのは君だ、君への愛だ 僕らはこの永遠の宇宙で星になって結婚しよう…これが二人の結婚式だ」
静かに進むヤマトの前にテレサが出現し、テレサは古代の行動に勇気と愛の姿を見て、反物質の自分も共に巨大戦艦へ向うと告げる。
古代の前にかつての仲間達の幻が現れる、みんなが古代と雪を祝福するように微笑みかけ 雪も古代に笑みを浮かべていた・・・地球の人々、救命艇の島たちの見送る中、ヤマトの姿は小さくなってゆき、やがてその姿も確認できなくなった時 一閃の光が宇宙を照らした。
2201年 宇宙戦艦ヤマトは永遠の旅に旅立っていった・・・
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最終更新:2025/12/06(土) 22:00
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