へし切長谷部(刀剣乱舞)とは、ブラウザゲーム「刀剣乱舞-ONLINE-」に登場する刀剣男士である。
CV:新垣樽助 / イラストレーター:小宮国春
長谷部国重作とされ、信長が茶坊主を棚ごと圧し切ったのが名の由来。
主への忠誠が厚く、いちばんの臣でありたい。
(2015年2月20日発行 B'sLOG4月号より)
長谷部国重作の打刀。
名の由来は、信長が膳棚の下に隠れた茶坊主をその棚ごと圧し切ったことから。
主への忠誠厚く、その一番であることを渇望しているが口にすることはない。
汚れ仕事も平気で行う。
(刀剣乱舞絢爛図録より)
刀種は打刀。
煤色に近い色の髪、藤色の瞳が特徴の青年の姿をしている。絢爛図録には「ツリ目ではない、勝ち気なツリ眉」と書かれている。
非公式の発言であるが、イラストレーターの小宮国春氏は外見年齢について27~29歳位か?と質問された際に「外見年齢は20歳代、くらいしか考えてないですね……イメージされているよりは若造だと思います」と答えている。
戦装束はカソックやストラといった、キリスト教の聖職者を彷彿とさせる洋装。
これは彼に名を与えた織田信長がキリスト教に寛容だった事、後の主である黒田家がキリシタンであった事を反映していると思われる。更に絢爛図録によると、腰に巻かれた幅広の帯はカマーバンドで、足元にはソックスガーターを着用している。
内番衣装は藤色・白・金を基調としたジャージ。真面目な性格を反映してか、上まできっちりファスナーを上げている。
性格はクール、勝ち気、そして皮肉屋。
一人称は「俺」、愛称は「長谷部」。審神者の呼び方は「主(あるじ)」。
数ある刀剣男士の中において、ガチの審神者LOVE勢である。
審神者に対しては忠実な家臣として、砕けた敬語で接する。「主命とあらば」「何でもお申し付けください」「主の思うままに」と、執事のように主の命令を承る。
ただし図録にもある「汚れ仕事」については、ゲーム内で特に表現されていない。掃除当番かな?
また、自分の事は「長谷部」と呼んで欲しいと審神者に告げている。「へし切」の名の由来が、織田信長の狼藉によるものであるというのがその理由で、その名を与えながら直臣ではない者(黒田官兵衛)に下げ渡された事で、信長に対しては複雑な想いを抱き続けている。
しかし、黒田家のことは内心ではとても大切に思っていることが後述の回想でわかる。
そのほかにも「何をしましょうか。家臣の手討ち?寺社の焼き討ち?ご随意にどうぞ」と、「ご飯にする?お風呂にする?」みたいな気軽さでおっかない冗談(多分)を言ったりする。こわんい。
が、審神者に放置されると「待てと言うのなら、いつまでも。…迎えに来てくれるのであれば」と、大変けなげな台詞を口にする。そのギャップに思わず落ちた審神者も多い。
ランクアップした際は「どうです?俺は強くなりましたよ」と誇らしげにアピールしてくる。かわいい。主従といっても案外フランクな関係性。
遠征結果を誇らしげに持ち帰ってきたり、内番で馬当番・畑当番を拝命したときは若干渋さを見せるが、終了時は得意気にする面もある。
そんなこんなで「忠犬」のイメージを抱くユーザーも多いようだ。審神者長期留守後御迎ボイスでは宗三左文字(刀剣乱舞)からも不動行光(刀剣乱舞)と並べて名指しで「忠犬じみている」と揶揄されており、実際に審神者の帰還をとても嬉しそうに出迎えるのも犬っぽい。ちなみに、ここでは一人称が「この長谷部」になる。
一方で戦闘では苛烈になり、索敵時には「状況を報告しろ。怠慢は許さんぞ」と、主に向けるのとはまるで違う声音で指揮を執る。
傷を負っても「っ…はは!」「だからァ?」と敵を嘲笑って挑発したり、更には「死ななきゃ安い」とまで言い放つ。負傷グラフィックで不敵な笑みを浮かべることも手伝い、戦闘狂の要素がかなり強い。ワンチャンアレバカテル
真剣必殺では「主に仇なす敵は斬る!」と激しい表情で激昂しており、戦場でも忠誠心の篤さを見せる。
刀剣乱舞1周年ボイスでは「俺たちも今日で一周年となりました。これからも慢心せず主のため働く所存です」と告げ、1周年記念イラストではのしつきの角樽を手にしていた。
就任一周年ボイスでは、審神者が未熟な頃から成長を見守っていた様子で、感慨深そうな声が聞ける。
刀剣乱舞2周年ボイスでは、「二周年を迎えました。これからも主のため、誠心誠意お仕えいたします」と審神者へ一層の忠義を誓っていた。
他の刀剣男士との手合わせでは、「主の配下として、今後も共に頑張ろうじゃないか」と言いつつ含みを持たせて相手を牽制しているような口調だが、不動行光極との手合わせ台詞からすると、その言葉の裏には「主の一番は譲らない」という想いを抱いているらしい。
名の由来が物ごと人を斬った狼藉であるのが共通する燭台切光忠(刀剣乱舞)からは、気が合いそうだと思ったが前の主を嫌ってるから話が合わないと言われている。仲間の和を大事にする燭台切光忠から「話が合わない」と断言されたり、回想で毎回相手と揉め事を起こしていることから、審神者には忠実だが対人関係には難がある性格のようだ。
2016年2月7日のニコニコ生放送において、ボイスを担当する新垣樽助氏は
『恐ろしい由来の人を斬った不吉な雰囲気が性格にも出ていて、戦闘で斬られても挑発的な台詞を言ったり狂気染みた戦闘狂のような部分もあり、主に対する忠誠心が純粋』
『純粋すぎて危ない、アンバランスな感じ』
といったイメージで演じていることを語っていた。
また、2017年2月19日のニコニコ生放送でも、長谷部について語る際には
『根底にあるのは主への忠誠心、やっぱりそこが大事』、
『花丸の作品に於いては、「主のために」という想いが色んなところに飛び交っている』
と述べた。
2017年1月31日、近侍曲が実装。
作曲は初期刀5振に続き、「アルトネリコ」などで知られる志方あきこ氏が担当した。
レア度2の打刀の中ではパラメータの多くは軒並み高めで、特に機動は打刀ではトップ。上位の短刀に並ぶほどである。長谷部=はやんい速い、という認識を持つ審神者は多い。
ただその一方で統率は低く、刀装が剥げやすいという一面がある(機動特化の刀剣男士全般に言える事だが)。
鍛刀にかかる時間が他のコモン打刀より1時間長い2時間30分となっている。ただしごく稀に全く違う時間で鍛刀されるバグがあり、一部においてバグ部と称されている。
大太刀3振り(石切丸(刀剣乱舞)、太郎太刀(刀剣乱舞)、次郎太刀(刀剣乱舞))と同じ鍛刀時間なため、「02:30:00が出たので大太刀かと思ったら長谷部だった」という事が稀によくある。
しかも、大太刀は資源を一定の比率で盛らないと出現しないのに比べ、打刀は幅広いレシピで出現する。1~5面ステージは大太刀が物凄く強いので、初心者審神者の中には長谷部が出て肩を落とした者も居るだろう。???「どうして…どうして俺じゃないんだ…!」
ドロップ範囲も他のコモン打刀とは異なり中盤以降のステージになっている。
これらは、初期実装コモン短刀のなかではレアである国宝・厚藤四郎(刀剣乱舞)と御物・平野藤四郎(刀剣乱舞)のように、へし切長谷部も国宝だからだろうか?
なに、長谷部がよく出る?新垣氏が「会いにきてるんですよ」と言ってるから気にするな。
作中で織田信長のことはよく口にするが、その次の主であった黒田家の話はほとんどしない。
この点についてはゲームのサービス開始当初からプレイヤー達によって様々に理由が推測されていたが、2015年8月11日に実装された日本号(刀剣乱舞)との回想イベント「黒田家の話」「黒田家の話・その後」で、その意外な理由が明らかになった。なお、長谷部の胸中が聞ける後編は15回以上出陣でランダム発生という面倒くさい特殊な仕様である。
黒田長政について初めて言及し、「本当に、良い方だったのだ」と告白。
付喪神にあの世があるならばついていきたかったが出来なかった、自分たちは人間より長く残る存在だからこそ「忘れること」にした、と痛切に不器用な死生観で語った。そして最後に日本号に向かい、「だが一番は今の主だ!それだけは覚えておけ!」と毅然と宣言した。
後編の内容を踏まえると、前編で今の主に関して「誰が忘れるか!」と返した長谷部の言葉も意味深に思えるが…?
2016年2月16日に、不動行光(刀剣乱舞)との回想「悲しみと、なぐさめ」が実装。
炎に包まれる本能寺を前にして嘆き信長を救おうと歴史修正しかける不動を制止する。信長がどうなってもいいのかという訴えに長谷部は辛辣な返答をするが、信長が生前に好んだ「敦盛」になぞらえて諸行無常を説いた。しかも、「敦盛」は不動が刀剣破壊で口にする歌でもある。どこまで意図した言葉なのか、長谷部の真意は測りがたい。
引用は「人間五十年、下天の内をくらぶれば、夢幻のごとくなり。一度生を得て、滅せぬ者のあるべきか」、意味は「人の生の50年は、天上世界の時間の流れからすると夢や幻のように一瞬だ。一度生を受けたら死なない者などいるはずがない」
彼の人に倣った長谷部の言葉に思う所が出来た不動は「……お前は、信長様のところにずっといるべきだったのかもな」と言う。しかし長谷部は「ははっ。二度とごめんだね。俺の主は、今の主さ」と審神者への姿勢を再度表した。
長谷部が下賜された3年後の天正6年(1578年)には有岡城の戦いが起きており、黒田官兵衛が自身を裏切ったと誤解した織田信長によって松寿丸(のちの黒田長政)は命の危機に瀕した。それらの事柄も信長への態度に関係するのではないかという見方もある。
2017年7月4日、巴形薙刀(刀剣乱舞)が実装された。共に戦場に出ると、回想が発生。
個別の銘や由来を持たない巴形が「顕現してから審神者にべったり」な事に対し、素性の分からぬ刀剣が主のすぐ側に居るのは見過ごせないと「俺はお前の事を信用しきれていない」と切り込むが、過去の「物語」を持たず、その為自分には主しかいないとする巴形からは、逆に「(審神者を)譲れ」と、これまた真っすぐに打ち返され、速攻で断った。
ともあれ、主が誰を選ぶのかは「主が決める事」として結論をつける事となったが、改めて審神者に対する思い入れの強さを見せる事となった。へしかわ。
2017年10月31日、宗三左文字(刀剣乱舞)と共に「極(刀剣乱舞)」が実装。
Lv70以降、四日間の修行に出ることで極の姿になることができる。
ステータスが大幅にアップし、レアリティが一段階上がった。極になった打刀男士の特性として、遠戦で稀に両隣のどちらか片方の刀剣男士を「かばう」能力が追加された。かばった際に受けるダメージは軽減される。ステータスは初期値で生存55・打撃73・統率99・機動57・衝力48・必殺71・偵察43・隠蔽82。連結により、打撃109・統率99・機動70・衝力68にまでなる。特に機動は現時点の極打刀の中では飛び抜けた数値。
修行の許可を出してくれた審神者のためにも、審神者の剣として恥じぬように、切れ味を増して帰ると決意を表明する長谷部。 ところが、修行の地として連れてこられた先は、因縁の相手・織田信長の居城がある安土だった。
信長は1576~1582年に安土城を居城にしていたとされている。へし切長谷部が下賜されたのは1575年7月とされており、その頃の居城は岐阜城で、1567~1576年に住んでいたとされる。
安土に来た以上、信長との対面は避けられない問題。
あるいは、信長を克服してこそ真の強さを得られるということだろうか、と長谷部は考える。
「問題は俺が我を忘れて斬りかかったりしないかですが」とブラックジョークまで綴り、審神者をヒヤリとさせる場面も。
しかし、「俺は貴方の刀。歴史を守るための刀剣なのですから」と審神者の刀として使命を遵守する意思を改めて示す。
信長が黒田官兵衛にへし切長谷部を下げ渡した理由、それは「官兵衛の才覚を警戒していたため、だからこそ最大限機嫌を取るために贈った」というものだった。ここで長谷部が呼ぶ「如水様」とは黒田官兵衛の隠居後の名である。
ずっと下げ渡された理由を考えていたのに意外な答えを返され、「なんともまあ、拍子抜けしました」と語る長谷部であったが、同時に「なるほど、そうであれば、大事にしていた俺である必要もあったのでしょう」と納得する。あっさり腑に落ちた様子だが、黒田家をとても大切に想っていることもその一因と思われる。
種が割れればもはや気にすることはない、「今後は、今の主のことだけを考えて生きていくこととします」と宣言。
カソックを模した衣装が黒い生地に金の縁取りのされたものになり、その上にケープのような外套を着用ており、紫の武装の下には白い生地に金の十字の刺繍の入ったストラを纏っている。
胴は黒い鎧で武装しており、南蛮胴かと思われる。ちなみに南蛮胴はかなり重量があるらしい。
腰にはコルセットらしきものを着て、防具が追加された。以前にも増してキリスト教の司祭を思わせる恰好となった。
戦闘時には刀身に光のような炎のようなオーラを纏っている。刃紋の皆焼刃のイメージだろうか。
シャボン玉のオーラを出す極刀剣男士なども居るので深く考えなくて良いのかもしれない。
「この刃は、今代の主のためだけにあります」と宣言するように、審神者への忠誠心が一層厚くなり、台詞の随所から審神者を最後の主とし添い遂げようとする覚悟が窺える。
元から多かった審神者を指す呼称を発する回数も大幅に増えた。「主」という呼び方に加えて、「貴方」とも呼ぶようになり、2017年11月5日の時点で極の台詞51種類のうち「主」「貴方」と発した回数はなんと27回にまでなる。これは今までトップだった厚藤四郎極の22回(大将、主、審神者を含む)を超えている。
自信に満ち溢れており、主の命に最も忠実な者は自分だと自負し、『主の一番でありたい』という想いを抱いているのは明言はしないが言動から見て取れる。
「別に、主が呼びたければへし切でも構いませんよ。貴方は、あの男とは大違いですからね」とへし切呼びも解禁された。まぁ、慣れで長谷部って呼ぶ審神者の方が多いけど。
余談だが、宗三左文字極の方は自分に大きな影響を与えた審神者のことを信長のようだと言う。どちらも審神者を認めて高く評価してくれる点は同じだが、逆のことを言っているのが面白い。
ちなみに、不動行光極との手合わせ台詞は極でも共通。手合わせの対応は爽やかになったが、依然として「主の一番は譲らない」という想いを抱いている。
他の刀剣男士を修行に見送る際には「あいつがどう強くなるかは知りませんけど、俺をお忘れなきよう」と、審神者の心が他の刀に向くことへの不満を隠さず、自分を見てほしいと独占欲を見せる。黒田家の回想で忘れる忘れないの話をしていただけにちょっとドキリとさせる言い回しである。
以前の就任記念日ボイスは審神者の成長を見守る親のような褒め方であったが、極では審神者を「自慢の主」「立派な主」とまで言ってくれる。共に歩んだ歳月を思うと感慨深い。
万屋では「俺が意見など、とてもとても。主の欲しい物を買うと良いでしょう」と審神者を甘やかす様子もあり、一部のファンから「審神者を駄目にする刀」とか言われることも…?。
戦闘での苛烈な面も強くなり、戦闘狂のような言動はさらに増した。
出陣で「お任せあれ!貴方に仇なす尽くを血祭りにあげましょう」と血生臭い台詞で意気込むのは序の口。敵大将を前にして「さあ!斬ろう!倒そう!主の敵を!」と声高に叫ぶ姿には狂気すら感じる。
索敵では「状況を報告しろ!敵の退路は全部潰すぞ!」と容赦ない指揮を執り、真剣必殺では「死ね。主に歯向かったというだけで、理由は十分だ!」と鬼気迫る形相で敵に刃を向ける。
中傷グラフィックで不敵な笑みを浮かべるのも健在。手負いの狂犬のような迫力ある立ち絵は必見。
ちなみに、衣服が破けた足元をよ~く見るとソックスガーターがチラ見えしている。やったぜ。
誉ボイスでは一転して穏やかになり、「ええ、俺は貴方の刀ですから」と審神者の刀であることを誇る。この口説き文句に心臓撃ち抜かれた審神者は数知れず。
畑当番では長いあいだ謎だった「汚れ仕事」について言及。どうやら長谷部が想定するのは土汚れの汚れ仕事ではないようだが、終了時の様子からすると血生臭い汚れ仕事を命じない審神者を好ましく思っているようだ。よかった、本丸はホワイトだった。多分。
汚れ仕事=土汚れだった「刀剣乱舞-花丸-」とは異なるが、過去のインタビューでニトロプラスの小坂氏が「『刀剣乱舞-ONLINE-』をプレイしてくださっている審神者の皆さんにそれぞれの本丸があるように、メディアミックスにおいても参加してくださる現場の数だけ本丸が存在します」と答えているため、その表れだと思われる。(参考元)
以前はどこか哀愁のあった放置ボイスだったが、極では「待てというのなら、いつまでも。貴方は迎えに来てくれますから」と力強い口調で審神者に信頼を寄せる台詞に変化。愛情が伝わったことに涙する審神者が多数に上った。
審神者が長期留守の際も不安を少しも見せずに信頼しており、その信頼関係が強固であることが窺える。
負傷時の本丸で「…ッ!まだ行けますよ。死んだら死んだで、捨てられることもないですからね」と言うのは審神者への信頼の表れゆえか、それとも皮肉屋な彼のブラックジョークか…?
その負傷時に吐露される言葉は、刀剣破壊ボイスの「……はぁ……っ、すみませんねえ……、俺は…もう主に捨てられたくなかったんですよ……。だから……先に逝きます……。いずれ、地獄でお会いしましょう……!」にも表れている。さらに、「審神者は必ず迎えに来てくれる」という強い信頼関係も示されているのかもしれない。
最期の言葉の前半の「俺は…もう主に捨てられたくなかったんですよ……。だから……先に逝きます……。」は多くの解釈がされているが、ゲームシステム的に考えると刀剣破壊はプレイヤーが重傷進軍の警告を無視して故意に行った結果であるため、捨て駒にされた際の反応ではないかという考えもある。信頼を寄せる審神者に捨てられた事実を受け入れるくらいなら……ということなのだろうか。
黒田家の回想で語った付喪神の悲哀を思うと、死後の再会を誓う言葉もとても重く感じられる。重傷進軍、ダメ、絶対。お守り大事。
審神者の逝く先に言及する刀剣男士は平野藤四郎極も居るが、長谷部も言及したことで審神者と刀剣男士は死後どうなるのか多様な解釈がされている。
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この項目は、ネタバレ成分を多く含んでいます。 ここから下は自己責任で突っ走ってください。 |
2番目に顕現した初鍛刀の刀剣男士にして「主お世話係」として登場。
前面に出ない審神者の代わりに命令を伝達したり、みんなを集合させるなど行う本丸のまとめ役。ちなみに、主お世話係=近侍ではない。近侍は持ち回り制だが、主お世話係は長谷部固定のようだ。
刀剣男士達から慕われる人柄だが出不精でだらしない面がある審神者を窘めながら、身の回りの世話を喜々として行っている。その甲斐甲斐しいお世話っぷりにダメにされる視聴者も多く、一部からは「ダメ審神者製造機」と言われることも。
所謂「日常系」である花丸はギャグパートもあるため、長谷部も原作ゲーム版よりも砕けた性格になっており、仲間との関係も良い。汚れ仕事を行う長谷部の設定も審神者に任せられたハーブ畑の世話になっている。1話ではぞうさんじょうろで水やりしていた。そんな装備で大丈夫か?
一方で、主が立場上言えない言葉も意を汲んで刀剣男士に伝えるという、良き忠臣の顔も見せる。
第2話では本能寺出陣の隊長を任じられ、宗三左文字(刀剣乱舞)・薬研藤四郎(刀剣乱舞)らとともに出陣。
戦闘では凛々しく隊を指揮する姿があり、隠れた木ごと敵を斬るという凄まじい切れ味と腕力も見せつけた。
織田信長に対して辛辣な口調の長谷部と宗三を見て、大和守安定(刀剣乱舞)からは信長を嫌っているのかと思われるが、本能寺が燃える様子をじっと見つめる長谷部・宗三・薬研の姿から、「言葉通りのことを思っているとも限らない」と、審神者が彼らにゆっくりしてくるように言った理由を察した。
安定の「もし今信長が生きていて会うことができたら何て言葉をかける?」という問いに、長谷部は「言いたいことなんて…、何もない」と晴れやかな笑みで言い、未練のない様子であった。
織田所縁の刀たちとの仲は良いようで、本丸に帰還した後の鍋パーティーでは宗三と睦まじく酒を飲み交わしていた。
第3話では、鳴いている鶯を捕まえて審神者に見せようと鳥籠を用意していた。
皆と一緒に大樹に桜が咲くように願掛けをし、願いが叶って大樹に本当に桜の蕾がついた時は、まっさきに審神者に知らせに走った。まさに忠犬。
4話では卯月ということで、みんなでお花見をすることに。だが、酒宴のノリのためかみんなのフリーダムっぷりが加速して、審神者から預かったお金を浪費してしまい、これが6話で大変なことに……。
その6話では、金欠な中で海に行きたいという希望を叶えるため、夜なべして刀剣男士の水着を作っていた審神者が発熱して床に臥してしまう。当然、主お世話係の長谷部も大慌て。消化に良い食事としてうどんを作ることになり、なんと突然ミュージカル調で歌い始めた。急に歌うよ。
審神者を想って懸命に「家臣の手討ち」ならぬ「うどんの手打ち」を行い、「主は俺が助ける!何としてでも! 」「主…!死ぬな…っ!!」と涙まで流す長谷部。
次々に繰り広げられるミュージカルに、まるで意味がわからんぞ!状態の視聴者。
なお、審神者はただの風邪らしい。
完成した鍋焼きうどんは、黒田官兵衛の故郷(播磨国=現在の兵庫県南西部)で食される播州うどんのような出来となった。長谷部は黒田家に仕えていた頃を憶えていたようだ。あの工程だと燭台切がほぼ作っていたのになぜ播州うどん風になったのか?それは突っ込んではいけない。
長谷部の過剰な心配は、ゲームで敬慕してる黒田長政は出先で病死しているからなのかも…?
食べた審神者は「うまい」「少ししょっぱい」と言っていたそうだが、塩分は控えめにしたとのことなので、涙のせいだろうか。もしかしたら審神者は感動で泣いていたのかもしれない。
最終話でも審神者の世話を甲斐甲斐しく行っており、外は雪なのもあって審神者のために「徹夜で縫った袢纏」をプレゼントしていた。愛が重い。
その後、カオス回の6話の影響を受けてはなまるうどんとコラボがされ、長谷部のうどんが再現された。2016年12月15日から全国のコラボ実施店舗で販売され、一部店舗ではノリノリの店員達によっておおいに盛り上がり、好評のうちに終了した。
さらに、2017年12月1日から二週間限定公開される劇場版総集編を記念してはなまるうどんとのコラボが復活し、長谷部のうどんが再び食べれることになった。
以下はなまるうどんHPにある 『栄養満点!“へし切長谷部”のおうどん』の商品説明。
本編では「発熱をした」主のためにお世話係へし切長谷部が作るうどんです。うどんには仲間に助けてもらいながら、様々な具材(油揚げ、卵・ねぎなど)と、過剰に心配した長谷部が流す一滴の涙が入っています。
またうどんを試食するのは、讃岐国丸亀藩・京極家の秘蔵とされた「にっかり青江」です。
うどんの回で登場したうどんをはなまるうどんらしさをプラスして、忠実に再現したものを今回コラボメニューとして販売いたします。
さらにさらに、アニメイトオンラインとムービック通販で完全受注生産によって「へし切長谷部&燭台切光忠のうどんの作り方付“主のための月見うどんをつくる”専用土鍋」まで作られた。あの公式が病気回のミュージカル歌詞付きである。なんだこれ…。
六話の食堂シーンで大勢の刀剣男士と一緒にモブとして登場。
本丸では基本ジャージだった花丸とは異なり武装を解除したカソック姿。食事中のため手袋を外して素手だった。他の刀剣男士は兄弟や友人知人と談笑しながら食事して仲睦まじい様子だったのだが、長谷部は無表情で淡々と食事している風だった。
刀工・長谷部国重(はせべくにしげ)の作と伝えられる刀。
国重は建武期(1334年~1336年)頃(延文年間1356年~1361年に活躍したとの説もあり)の山城国(現在の京都府)の刀工だが、鎌倉時代に相州伝を完成させた岡崎五郎入道正宗の弟子で、「正宗十哲」の一人とされている。「正宗十哲」には他に左文字三兄弟の左文字や篭手切江(刀剣乱舞)の郷義弘などがいる。
正式名称は「刀 金象嵌銘長谷部国重本阿花押 黒田筑前守(名物へし切)」。黒田筑前守とは黒田長政のこと。
刃紋が刀身全体に見られる皆焼刃(ひたつらば)であり、国重の垂れ刃紋として有名。
波打つ刃紋が刃先だけではなく地鉄部分を含む刀身全体に見られ、鎬(しのぎ)や棟(むね)にまで焼き入れを行う加工を施されている。皆焼は非常に難しい技法とされており、製作に失敗すると刀の品質を大幅に落としてしまう可能性が高いという。
文化庁の国宝指定文化財等データベースの国宝解説によると「現存する長谷部一派の作の中でも、有銘無銘を通じて比肩すべきもののない傑作」とのこと。また、もとは大太刀であったものを刀に仕立て直しているとされており、磨り上げ前は三尺近かったとみられている。
「へし切」という特徴的な名は、織田信長が観内という茶坊主(料理人)の不始末を咎めた際、彼が台所へ逃げて膳棚の下に隠れてしまったために「圧し切り(刀身を当てて切る)」にして斬殺したという話に由来する。
そもそも刀で斬る際には「振りかぶって斬りつけ、引く」という動作が必要だが、腕力で押し付けるだけで人間を斬ったという事になり、凄まじい斬れ味があった事が伺える。
なお、ゲーム内の設定やデータベースの記述のように「棚の上から圧し斬った」説と、「刀を差し込んで棚の下から切った」説とで別れており、刀剣書籍によっても記述が異なる。
その後は、『黒田家譜』には天正3年(1575)に小寺孝隆(黒田官兵衛)が小寺政職の使者として信長に面会した折、中国攻めの策を提言した褒美として信長から「御太刀一腰賜」ったとあり、その太刀がこのへし切であったという。大河ドラマ「軍師官兵衛」ではこちらの説を採用している。当時は陪臣に直接褒美が渡されるのは異例であった。
『享保名物帳』には織田信長から豊臣秀吉に贈られた後に黒田長政に下賜されたと記されているが、現在では誤伝とされている。また、長谷部国重作と判明したのは黒田家に渡った後、黒田長政が刀研師の本阿弥光徳に鑑定依頼してからで、それまでは「圧切御刀」と呼ばれていた。
『黒田家文書』第2巻112頁によると、黒田長政の死後は、遺言書により2代藩主・黒田忠之ではなく四男・黒田高政が相続する。
ちなみに、忠之は博多藤四郎(刀剣乱舞)の元主の一人で、彼の修行場所にも選ばれている。忠之は素行の悪さから父・長政に廃嫡を検討されたこともあり、のちに36歳のときに「黒田騒動」と呼ばれる御家騒動を引き起こしている。
忠之は祖父・如水から太刀「日光一文字」を相続しており、『黒田家文書』第2巻234頁には父・長政が逝去した一ヶ月後に日光一文字の拵を注文したときの書が記されている。注文書には細かく指示を書いたあとに、「へし(圧)切之刀に少もちか(違)ひ不申様ニ」、つまり「へし切の拵と全く同じにしてね」と書いている。何故そう注文したかは不明。そのときの拵も残っていない。ペアルック期その1
黒田高政は筑前東蓮寺藩の初代藩主だが、福岡藩3代藩主・黒田光之の遺品目録にはへし切長谷部が登場するため、18世紀初めには福岡藩に戻ってきていたとされる。
現存する拵は10代藩主黒田斉清の代、文化文政期(1804~30)頃に制作されたとされる。
金霰鮫青漆打刀拵(きんあられさめあおうるしうちがたなこしらえ)と呼ばれ、同じく黒田家に家宝として伝わった刀「安宅切」の拵を写したもの。ペアルック期その2
19世紀に編纂された『黒田家刀剣台帳』のへし切長谷部(壓切御刀)の名の横には、「中将様御指」(中将様=福岡藩11代藩主、黒田長溥が普段指ししている)と書いてある。
これは、長溥が養子として黒田家に入ったが故、初代・長政や藩祖・如水の威光を掲げ、自らをその後継者であると家中に再認識させて藩論統一を図った策の一環ではないとされている。
このように、黒田家代々の重宝として大切にされていた。
黒田家に伝わる文書『名物三作』でも、太刀「日光一文字」、薙刀「権藤鎮教」と並んでその名を挙げられている。
昭和4(1929)年に開催された「日本名宝展覧会」では黒田侯爵家所持として、日本号と共に出展。
昭和8(1933)年には重要美術品に認定され、昭和11(1936)年に旧国宝(現在の重要文化財)に指定。昭和28(1953)年に改めて国宝指定を受けた。
その後、黒田家14代目当主・黒田長礼氏が昭和53(1978)年に死去。生前の遺言に伴い、多くの宝物と共に福岡市に寄贈された。現在は福岡市博物館に所蔵。
2016年1月5日~1月30日「黒田家名宝展示」において、日本号(常設展示)と並んで公開。
初日には200~300人の行列が形成。1~2時間待ちという賑わいを見せた。
また、刀身の写真の等身大ポスターが完売・予約待ちになった他、刀から「おまたせ」という台詞の吹き出しが出ているポスターも好評を博した(ちなみに展示終了時には「またね」になっていた)。
2017年1月5日~2月5日、前回から更に会期を拡大して公開。
前回以上の盛況を見せ、テレビカメラの取材が入るなどして注目された。
更に、展示を記念して描き下ろしイラストが公開。会期中は記念バッジの販売のほか、等身大パネルや描き下ろしイラストが展示、黒田家ゆかりの施設をめぐるスタンプラリーが開催された。
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最終更新:2025/12/14(日) 02:00
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