りょうもうとは (リョウモウとは) [単語記事]

りょうもうとは、東武鉄道が保有する特急列車の愛称の一つである。

りょうもう号とも言う。

概要

首都圏（東京都内、埼玉県内）と両毛地域（群馬県南東部、栃木県南西部）を結ぶために設定された東武鉄道の特急列車である。

主に東武伊勢崎線内（浅草駅〜太田駅間）を走行し、ほとんどの列車が東武桐生線（太田駅〜赤城駅間）に乗り入れる。ただし、一部の列車の中にはそのまま伊勢崎線（太田駅〜伊勢崎駅間）を走行するものや、館林駅〜太田駅間に乗り入れず代わりに東武佐野線（館林駅〜葛生駅間）を走行するものもある。

車両は東武200系または東武500系（リバティ）が使用される。また、東武500系を使用したりょうもう号を特に「リバティりょうもう」と言う。

ちなみに東武日光線や東武鬼怒川線の特急（それぞれ日光号、きぬがわ号）と異なり、JR線（湘南新宿ライン、JR宇都宮線）に乗り入れるタイプは存在しない。

列車愛称の由来は「両毛地域」。

りょうもう号およびリバティりょうもう号の基本的な停車駅は以下の通りである。

浅草駅 - とうきょうスカイツリー駅 - （曳舟駅） - 北千住駅 - 東武動物公園駅 - 久喜駅 - （加須駅） - （羽生駅） - 館林駅- 足利市駅 - 太田駅 - 藪塚駅 - 新桐生駅 - 相老駅 - 赤城駅

北千住駅〜東武動物公園駅間の途中駅（春日部駅を含む）は全て通過する。

東武日光線や東武鬼怒川線の特急（それぞれ「けごん」、「きぬ」）と異なり春日部駅を通過するが、代わりに東武動物公園駅に停車する点が異なる（ちなみに「けごん」と「きぬ」はこの逆パターン）。

また久喜駅〜館林駅間の途中駅の原則通過するが、朝と夕方の通勤時間帯に限り加須駅や羽生駅といった途中駅に停車するりょうもう号も設定されている。

ほとんどのりょうもう号が赤城駅発着（赤城駅を始発駅または終点とする）であり1時間に1本運行されるが、通勤時間帯に限り「伊勢崎駅発着」「太田駅発着」「葛生駅（佐野線）発着」「館林駅発着」も追加される。

伊勢崎駅発着または葛生駅（佐野線）発着のりょうもう号の停車駅は以下の通りである。

浅草駅 - とうきょうスカイツリー駅 - 曳舟駅 - 北千住駅 - 東武動物公園駅 - 久喜駅 - 加須駅 - 羽生駅 - 館林駅- 足利市駅 - 太田駅 - 木崎駅 - 境町駅 - 新伊勢崎駅 - 伊勢崎駅

浅草駅 - とうきょうスカイツリー駅 - 曳舟駅 - 北千住駅 - 東武動物公園駅 - 久喜駅 - 加須駅 - 羽生駅 - 館林駅 - 佐野市駅 - 佐野駅 - 田沼駅 - 葛生駅

※伊勢崎駅発着タイプの「浅草駅〜太田駅間」と葛生駅発着タイプの「浅草駅〜館林駅間」の停車駅は、赤城駅発着タイプと同じである。

りょうもう号のライバル路線にJR両毛線があるが、正直言って（首都圏から）伊勢崎市および佐野市へのアクセスは両毛線の方がやや有利である。これは伊勢崎駅は高崎駅（上越新幹線・北陸新幹線と接続）に、佐野駅は小山駅（東北新幹線と接続）に近いからである。

しかし（首都圏から）桐生市やみどり市へのアクセスであればりょうもう号の方が有利である。これはJR桐生駅などが高崎駅や小山駅から離れており、（新幹線との乗り換えを考慮しても）両毛線経由だと時間がかかってしまうからである。

りょうもう号のほとんどが赤城駅発着（新桐生駅経由）なのはこれが理由である。